



ALL MIX UP NIGHT!!
北海道の厳しき季節もここのところグッと和らいできたようです。道路に積もった雪山も溶け出して水たまりが目立ってきました。すっぱねにご用心。
ライブ当日もポカポカ陽気で晴天。
まあ会場は地下なのですがね(笑)
意識しているわけではないのですが、ここのところ面白い事に札幌と小樽を月替わりで行き来する形でライブ活動中のS・T・Aです。
で、今月は地元の札幌。しかも場所は音楽の中心地でもあるススキノのど真ん中。
若手からベテラン勢、ジャンルの壁を超越し、海外のバンドまでもが出演する810。
あのゼップ札幌の真横ビルがその有名なライブハウスなのです。
S・T・A記念すべき100回目のライブが810でしたね。そして名古屋テレビ番組に出演するための収録もここでした。
今となってはそれも懐かしい思い出さ・・・。
今回のイベントは店長のウスイ君直々のお誘いで実現したもの。
毎回豪華なバンドを集結させての内容盛りだくさんでこちらとしてもひじょうに楽しみです。
早速マサは午後3時にS・T・A1番のり。すでにリハーサルが始まっていて、全6バンド中顔ぶれを見渡してみたらS・T・A以外皆若い!
S・T・Aは例によって最多人数、唯一の管楽器導入バンド。要するに面倒くさい集団なのです。
しかもこの日は11~12人編成!!
よって本番もスムーズに進行するべくトップ扱い。
各バンド25分ずつのリハーサルも順調にこなされていきます。
ヤスも懐かしきタイガー・マスクTシャツ着用で登場。
愛器ラディックのスネアケース等が一緒に運び込まれてきました。
マサは店長やミキサーのチーフ、スタッフのお兄さん達に挨拶。そしてタイバンのミュージシャン達ともコミュニケーション。
アコースティックライブ以外イスは撤去するので、オールスタンディングのライブとなります。
S・T・Aのメンバーにもここは初体験の者が数人います。
今まで気づきませんでしたが、ミラーボールが天井に設置されていたのですね。
そうこうしているうちに、ファニーも到着。
彼は即座に美味しそうに瓶入りコカコーラを飲み干しています。
マサは事前に用意しておいた編成パート表、マイクの本数、ボーカル人数、立ち居地、セットリストの内容などなど詳細に書き記した用紙2枚をミキサースタッフへ手渡します。
S・T・Aマスコット・ガールのスバルちゃんも来てくれました。
彼女は「乙!!帝國ゆるゆる団」というS・T・Aに負けないくらいの大所帯アニメソングバンドでボーカルを担当しています。
記念にS・T・Aステッカーと「乙帝」ステッカーをトレードしてみました。
午後5時から開場時間までS・T・Aはリハーサルです。
といっても、セッテイングだけで半分近い時間を要してしまいましたが。2曲ほどの触りとモニターからの返り、各音量バランスなどもチェックしてみて「それでは本番よろしくお願いします!!」
気がつけばちゃっかりとケンがやって来ていて、ヤスと語り合っているではないですか!
開場は午後5時半・・・・・景気のいいロックBGMが絶え間なくホール内に流れて続けています。
S・T・Aはトップなので、リハ状態のままでステージを降りウォーミングアップ&チューニング・タイム。
午後6時に熱きブラスロック炸裂です!
と・・・・S・T・Aのライブ・レポートは最後に置いておいて、生きのいい5バンドのレヴューといきましょうか。
セカンドアクト「CRIMINAL SHEEPS」
このバンド、リハの順番がきても男女の2人しかいない・・・。
「あれ?」と思ったら、何とこのメンバーによるユニットなのです。
かっこいいですね。よほどの自信と実力がなければ、とてもじゃあないけれどできる芸当じゃあないよ。
曲も全てオリジナルJ-ROCK・・・・・う~~む、なかなかやるじゃあないかい!
女性シンガーは白のワンピース姿。
見るからにロッカースタイルの男性ギタリストは、キャンディ・アップル・レッドのシェクター(メープル指板)
P・UはHSH仕様。フロイドローズ搭載。
このギターの特徴を最大限に駆使した楽曲で盛り上げてくれました。
1曲目「TRAIDOR」のバッキングトラックは打ち込みサウンドが大活躍。まったくもっていい時代ですなあ。
音響も違和感なくスムーズに耳に届いてきます。
メドレーで2曲目の「EYE WORLD」では音域の広いメロディを歌い上げるシンガーと、トリッキーな早弾きプレイを繰り広げるギタリストの対比が絶妙の効果を発揮。
MC「3回目のライブを迎えることができて、紆余曲折いろいろとありましたが感無量です。受付カウンターに無料配布用CDを置かせてもらいましたので、ちまっと持っていってくれたら嬉しいです。」
3曲目はミディアム・テンポの「CRYSANTEMUM」
バックのアレンジだけを聞くと、もろにへヴィーメタルなのですが、彼女のヴォーカルがのると不思議な浮遊感を体現しているような感覚を味わう事ができるのです。
ここでもギターがハイポジションで叙情的なソロを分厚く重く決めまくります。
4曲目「負債~WE ARE」では遂にギタリストがフロント中央に歩み出てきて、タッピング&ピック・スクラッチをワイルドに見せつけてくれます。
VO「4月10日にも、ここ810で4回目のライブ出演です。嬉しいなあ。」
G「よろしくお願いします!」
ラストは「FICTIONAL STEPS」
ギタリストもコーラスに加わってきます。
日本語の歌詞が曲共々に独特な世界を演出。
ライブを終えたら2人揃って「ありがとうございました!」と丁寧にお礼を述べたので、暖かい拍手をおくられていました。
3番目に登場は「安部真穂」
この名前は本名ではなく、シンガーソングライター「阿部真央」ネームもじりで、もちろん彼女の全曲をカバーで披露。
といっても6人編成でして内訳は・・・・
DR,女性KB,BASS(白PB。ROSE指板)、女性VO&AG(赤のタカミネ)、ツインギターで赤ST(指板ROSE)、TL(ブロンド。指板メイプル)
ボーカルの彼女、なんとまだ18歳でベーシストはお父さんです。
1曲目「未だ」
観客がドッと前方に詰め寄り、若さはじける真穂ちゃんのパフォーマンスに聞き入っています。
「こんばんは。阿部真穂です!今日は最後まで楽しんでいってください!!」
「19歳の唄」
ファンらの声援が止まりません。
カポ付きエレアコを抱えての大熱演。
2曲を終えてマホちゃんのチューニングタイム。
ところがなかなか音があわなくて時間がかかり、その状態をただじっと見つめている前方のお友達男性客が痺れを切らせて「まだかかるの・・・・?」(笑)
ここらへんはお茶目な彼女のキャラで和みムード。
「うそつき」ではバックバンドが一旦下がり、彼女一人で弾き語り。堂々としていてたいした度胸です。感情移入も堂に入っています。
アルペジオから始まり自らギターボディを叩いてカウントとり。
しっとりバラード「側にいて」ではキーボードの女性が参加の2人編成。
マホちゃんはギターを置いてハンドマイク姿ですが様になっています。
「なんかすごいしんみりしているぞ!残り2曲続けて盛り上がってくれるか!?盛り上がってくれるか!?盛り上がってくれるか!?」
ハイテンションでの絶叫ゆえにちょっと噛み気味になってしまい、客から「今、何て言ってた?」と質問が飛んじゃいました(笑)
ベースの渋いフレーズからドラムビートとの掛け合いも凄まじい「LOVING DARLIN’」。ここから再び全員合流。
ステージも最前列客もリズムにのってタオルをブンブンと振り回し興奮気味。
「振り回していきましょう!!」
ベースソロ、ツインのギターも交互にソロ、「ありがとう!そしてキーボードソロ!」・・・・・・・とここで空白・・・・・。
「実は昨日考えたドッキリでした・・・。ごめんなさい(KBに)。どうですか?楽しいですね。自分だけが楽しんでいるのかな?
バンドとしてのステージは今回がラストです。3月28日からは弾き語りでお送りします。
ススキノ810では半年で10本もライブさせてもらったのです。皆さんの支えがあってここまで辿りつけました。
ありがとうございます。無欠席で全部見に来てくれているお客さんもいます。今後ステージに立つ機会が少なくなっていきますが、足を運んでくれたらシアワセです。(振り返ってメンバー達へ)何かありますか?(シーン・・・・)
次の曲でラストです!(ええ~~!?)ごめんなさい、カミカミです。曲は、戦いは終わらない!!」
場面展開が目まぐるしい変拍子の嵐に釘付け。バンドも上手い!
「サンキュウ!ありがとう!ありがとう!ありがとう!」
S・T・Aのメンバー達も彼女の才能はリハ時から高く評価。
特に声フェチのメンバーは絶賛。「ビビビビッ!!!」ときたらしいですよ。
曲をオリジナルのように自分へと消化させて、巧みにオーディエンスを惹き付ける力はお見事。
また是非とも聞きたいと思わせる魅力に富んだ将来有望な一人。原石発見!
マホちゃんは正式なヴォイストレーニングを受けたこともなく、楽譜も読めないそうです。
やはり持って生まれた抜群の天性のセンスの成せる業というやつでしょうか。
就職で忙しくなるために、ステージでも言っていたようにライブ活動が思ったようにはできなくなるそうですが「絶対に続けるべき!続けなきゃあ、駄目だよ!!」と激励した一部のS・T・Aでした。
4バンド目「le poi soleil」
バンド名は、フランス語で「太陽王」という意味だそうです。
5人編成でヴォーカ女性をバックの男性陣が安定感溢れる演奏でガッチリと引き立てています。
DR、そしてギターはナチュラルのTLにカポを使用(ROSE指板)、ベーシストは黒のジャズベース(ROSE指板)をテクニカルなフィンガーピッキングで好演、キーボードはローランドを2段構え(最上段にはアップルPCをセット)。
シンガーはセクシーで妖艶な女性が担当。
黒を基調としたファッションで肩を露出、ミニ・スカートからのぞくスラリと伸びた足と網タイツ姿で男性客らの視線を独占していました。何もかもが彼女のキャラとバンドコンセプトに沿った形で計算されていて感心させられちゃいます。
事前に確認していたセットリストを本番直前に変更するという念の入れようです。
ヴォーカルが1曲目のタイトルを紹介してからスタート。「真冬の融点」はオリジナル。
開巻からいきなりのギターワウ攻撃で度肝を抜かれます。
とにかく全員しつこいようだけど、めちゃくちゃにまとまっているしグルービー。
相当に話し合いを重ねて練習したんだなあ、と好感もっちゃいました。
前のバンドに負けないくらいのアンサンブル。
立て続けのブレイクも印象的。
「夢見るシャンソン人形」はfrance gallのカバーとして超有名ですね。
「私は夢見る~~~」の日本語ではなく、オリジナルに忠実にフランス語で。
シンセによるイントロからギターの超絶技巧ピッキングへ。
とにかく甘く囁きかけるようなアンニュイ・ヴォイスの彼女のイメージにピッタリ。
彼女のためのテーマソングかと錯覚しちゃうほど。
MCもけだるい雰囲気が満載。
「今日はちょっと変わった感じでいきます・・・・」
するとステージ裏の楽屋で、次に出演のために待機しているバンドマンから「YEAH!!」の雄叫びが轟いた。
3曲目オリジナル「糸巻き遊び」
この曲のみ鍵盤奏者は下段のキーボードを手に、ショルダー式ではないのに抱えて真横で大熱演。
曲調も歌詞も、一度聴いたら癖になりそうなくらいに斬新な実験作。
日本民謡のリズムやアクセントを違和感なくロックに溶け込ませる事に成功しています。
4曲目はカバーで「TAKE IT EASY MY BROTHER CHARLES」
JORGE BENJORというミュージシャンの作品。
彼一番の代表作はセルジオ・メンデス「マシュ・ケ・ナダ」。
ここでもシンガーを大々的にフューチャーしつつ、キーボード・ソロが光っています。
「本日CD3曲入り500円物販をやっています。」とちゃっかり宣伝もとどこおりなく済ませて
「それではあと2曲、聞いてください。カーテン!!」
またまた楽屋から応援のコールが届きました。
時には会場よりも、ステージ後方のほうが白熱していたのかもね。
「(笑)ありがとうございました。それでは最後の曲、流星群、あげる。」
軽快なポップ系ドラムビートに導かれて、それまでのムーディーな世界観とは異にする軽快でダンサンブルな曲調。
友人客らにアピールすべくベーシストはピョンピョンとジャンプ。
一見女性シンガーは淡々としているように受け取られがちですが、実は許容範囲が広大なのですよ。
トリ前に現れたのは威勢のよい男性4人組「OOPS!RIDE OUT」
全6曲のうちオリジナル4曲、カヴァーが2曲。
編成は3トーン・サンバースト・ジャズベース使用のベーシスト(ROSE指板)、ボーカルは3トーン・サンバーストのTLも担当(ROSE指板)、ギタリストは黒のレスポール、そしてドラマーという陣営。
「よろしくお願いします!」の一言から爆発的なエネルギー放射。
「GETTING STARTED」はパンキッシュで強烈なドライブ・チューン。
2曲目「NEVER SAY DIE」では益々ヒートアップ。
ハイハットの連打、シンバルもネジが緩んで傾いてしまいましたが、そんなことものともせずに疾走。
チューニングを行った後にはボーカルもギターを抱えて音圧倍増。
1,2曲目とはうってかわってノイジーではあるけれども、正統派ジャパニーズ・ロック・フレーヴァーも加味した「NO REASON」
このバンドはMCが苦手らしく、ネタも用意していないとのこと。
「MCネタ、あるにはあるんですが、つまんない・・・・」
すると会場から「絶対にやったほうがいい!!」
するとドラマーが「そうですか!?じゃあ・・・・私はギャンブラーでして地元の隣町、滝川にてパチンコをやったら20万円勝っちゃいました!!」「おおお!!」
「でもね、あれに、はまると1万円札がゴミ屑みたいに見えてくる。皆さんはパチンコ、競馬、競艇やらないように!。金銭感覚が狂うよ。勝ったお金は貯金しましょう!」ここでさえぎるようにボーカリストが
「はい!、ありがとうございます。なんだろなあ・・・・・・明日も仕事の人いますか?(挙手)。俺も4時起きで仕事です。曲にいきましょう。
次、SATISFACTION?(ストーンズではなく?マーク付きのオリジナル)という曲いきます!!」
重量感溢れる貫禄のへヴィーロック。歌詞に込められたメッセージが突き刺さってきます。
再度ボーカルはギターを置いて
「残り2曲はコピーをお送りします」
彼らのルーツがうかがえるグランジのカリスマ、ニルヴァーナ「SMELLS LIKE TEEN SPIRIT」に思わずニヤリ。
カート・コバーンの日本バージョンよろしくはじけまくっているボーカル。
バックも的確なグルーブを奏でていて素晴らしい。
破壊力満点。日頃から蓄積しているウップンもはれて爽快。
グイッと水を一飲みしてから「最後にいつものお決まりで、ピンク・スパイダーをやって終わります!」
Xjapanのギタリスト、HIDEのレパートリーで締めくくり。
ギターソロからボーカルがメンバー紹介・・・・エンディングではヒステリック・ハイトーン・シャウト!!
VO「ちょっと変な話になるんだけど、歌っている時、鼻にタラーッとしたモノがたれてきて一瞬鼻血かな!?と焦ったんだけどただの汗でした!ホッとした。鼻血なら事故だよね。」するとDR「かえってうけていいんじゃあない?」
「ヨロシクどうぞ。ありがとうございました!」
どのバンドもコンセプトがしっかりしていて、よく研究に研究をかさねて練り上げているなあと実感できるほど。
早くも大トリ「「BAD☆BOYS」の時間。
豪放磊落を絵に書いたような男性4人組は、骨太な音で勝負。最後に相応しい奴等。
革ジャンのエイジ(VO),ブロンドTL(指板メイプル)のギタリストはカズキ、ベースはブラウンのサンダーバードがお似合いのタケ、ドラマーはサポートのユウヤ君!
許容範疇を遥かに凌ぐオリジナルを従えて「いくぞ!!」の掛け声もろとも繰り広げられたのが、自己紹介的意味合いを込めて「BAD BOYS」
まずは景気付けとばかりに血管ぶちきれんばかりに、爆走、爆裂。
2曲目前にボーカルMCで「ちょっと今日ね、俺は客を呼ぶの忘れていて会場少ないんだけど頑張ってやりますんで・・・・次の曲は・・・・ファイティング・マン!」
ヴォーカルとベーシストで拳振り上げ「盛り上がっていこうぜ!」
奥に佇んでいた友人の観客達に向かって指差し「そこ!前へ、前に!」と誘導。
即座に最前列はビッシリ。
この強引なまでの、のせ方には敬服しちゃいます。
「イエイ!サンキュウ!次はバラードだから静かになっちゃうけど・・・・生き様!」
ギターのチューニングを経て4曲目もバラードと紹介。
でも、いざはじまってみると、ちっとも静かな世間一般のしっとりソングではなくアグレッシブ!
まあ、彼ら流のバラードなのでしょうね。
「いつか」では意外にもギターのアルペジオにのって、情感に満ち満ちたボーカルが泣かせるのです。
あちこちで写真撮影者が出没。ベストショットを狙っています。
6曲目「どしゃぶりロックンロール」では再びタイトルが示しているとおり気持ちよいくらいに、ド派手なロックンロール大会。
ボーカリストはとにかく存在感を猛アピールしまくりです。
「ラストナンバーは新曲です!でもまだタイトル未定・・・・!」
曲の後半ではボーカリスト革ジャン脱ぎ捨て、ドラマーはスティックを絶え間なくクルクルと回転プレイで、ビジュアル的にも熱血感充満!
はい!!それでは時間を18:00に戻してS・T・Aライブレポートと参りましょう。
ススキノ810名物のスクリーンがバンド演奏以外には降ろされていて、次に出演するバンド名がそこに映し出されています。
S・T・Aはオープニング・アクトのため、リハーサル終了時セッティングのままなのでとってもラクチン。
ちょっと早めにメンバー全員が、ステージの各所定位置にスタンバイして最終チェック。
ミユキ持参の管楽器用ピンマイクを、ホーンセクションの6人がセット。
チューニングとレベルを確認後、ステージ袖に待機していてくれたスタッフのお兄さんにマサは「ゴー・サイン!」のアイコンタクト。
それを合図に、ノブのいつものシャープな小刻みコードワーク開始。
名手ヤスはS・T・A3年ぶりの復帰ライブ。
即興でシカゴ・カーネギーホール・ライブでのダニー・セラフィン風に、ハイハットを踏み込んで臨場感を煽ります。
マサとヤスは距離こそありますが(ステージ最後方と最前列)リズムセクションとしてのコミュニケーション・メッセージを絶えず送りあっています。
これでパワーも増幅。マサが声高らかにバンドを紹介挨拶。
その流れに乗って徐々にスクリーンも上昇して、一気にアドレナリン噴出です!



***SET LIST***
1、INTRODUCTION・・・CHICAGO
2、BEGINNINGS・・・CHICAGO
3、~DOES ANYBODY REALLY KNOW WHAT TIME IT IS?(一体、現実を把握している者はいるだろうか?)・・・CHICAGO
4、~FREE FORM INTRO・・・SHIN
5、~SATURDAY IN THE PARK・・・CHICAGO
6、GET IT ON(黒い炎)・・・CHASE
7、25OR6TO4(長い夜)・・・CHICAGO
===ENCORE===
8、VEHICLE・・・IDES OF MARCH



***MEMBER***
MASA・・・B VO CHO
NOBU・・・G
KO-CHAN・・・TS
FUNNY・・・TP
TAKU・・・TB
MIYUKI・・・BS
SHIN・・・KB VO CHO
MIKI・・・PER VO CHO
YASU・・・DR PER
JUN・・・AS VO CHO
KUNI・・・TP
============
NATSUKO・・・GUEST/VO(SATURDAY IN THE PARK)








「大変長らくお待たせしました!本日のオープニングアクトをつとめる大所帯で唯一ホーンセクションが在籍している、どこに出演しても浮いてしまう暑苦しいバンドです。・・・・WE ARE THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY!S・T・A!!」
ジャストなタイミングでマサ「1・2・3!!!」
遂にヤス復帰後、神秘のヴェールが剥がされました。
「イントロダクション」
ところどころにハウリングが発生していましたが、これもライブならではの醍醐味。ポジティブに捉えて突っ切ります。
早くもヤス伝家の宝刀ツイン・ペダルが情け容赦なく脳天直下で轟きわたります。
かなり全体的にはラフな部分も見受けられますが、これで掴みはオーケー。
マサがステージ前方ギリギリにまでせり出し、ベースギターを突き出してシャウト。
追い討ちを掛けるがごとく、ホーンセクションのサウンド・ウォール。
ヤスにシンクロするミキ入魂のパーカッションも絶好調。
味わい深い哀愁のタクによるトロンボーン・ソロでインストウルメンタル・パートは幕を開けます(ジェームス・パンコウのフレーズをそっくり忠実に再現)。
追随するかのごとく、ファニーは余裕のいななきトランペット・ソロ。
3番手ソロはギターのノブがバトンを受け取って負けじと唸りをあげて応戦。
マサは挑発的に仕切りの手すりに左足をかけて大股開きアクション。
ヤスとマサが、リハ最後の最後まで神経質なくらいにこだわり続けたフィルインも、ばっちりとかっこよくはまりましたね。
さすがにここではリズムセクションも、不敵な笑みを浮かべます。
エンディングでは腰を落とし気味のマサが、右手を数回グラインドしつつも飛び跳ねてフィニッシュ。
「イエイ!改めましてザ・サッポロ・トランジット・オーソリティです。皆さん、楽しんでますか!?」「イエー!!」
「こんな調子で頑固一徹10年以上にわたりブラスロック道を貫いています。最後まで楽しんでいってください。よろしく!
NEXT NUMBER ・・・・・・BEGINNINGS !!」
ノブのギターによる清々しいくらいにクリアなコードストロークからミディアムテンポの心地よいシカゴ初期の代表曲へ橋渡し。
マサからシンへバトンタッチのリードボーカル。相変わらずの渋い喉を披露。
そこから徐々に熱を帯びていくバック陣。かと思えばじらし気味に戻ったりと、ラブソングならではの恋人同士が揺れ動く心の機微をデリケートなメロディーラインで表現。
ここがこの曲のミソ。
2番歌詞バックでの入り組んだシンコペーション全てを、リズム隊ががっちりと組み合って思わず心の中でも「やったあ!」。
正念場はタクとファニーによる火花散る凄まじいばかりのソロ・バトル。
タクからはじまりファニーへ。次いで両人合体での凄まじいばかりのせめぎあい。
マサのベースリフから一旦ブレイク。ここで偶然にも予定にはなかったブラス全員による旋律が吹き込まれたのですが、これが思いの外とても良い効果を出していてシビレマシタね。
引き続きマサのタイトル・コールから
「DOES ANYBODY REALLY KNOW WHAT TIME IT IS?」
変態チック(!?)なんだけども妙にいかしている一種個性的ころころ変幻自在イントロも、マサ&ヤス&シンとで事前念入り調整したのが功を奏して寸分の狂いもなく達成。
マサのボーカルになだれ込みますが、それにシンクロするシン、ミキによるコーラス、ボーカル、ナレーションも絶妙なる効果を発揮。
メドレーでシンのやや控えめなるキーボード・ソロが奏でられる中、18歳のゲスト・ボーカル、なっちゃんがシンのマイクを手に登場。
マサが彼女を紹介します。
「受験シーズンも一段落しましたね。誰もが経験する人生最初の分岐点でもあります。我々S・T・Aファミリーのサワケンの愛娘ナッちゃんも今年受験生でしたが、頑張ったかいあって見事に難関突破で合格しました。そこでケンジお父さんがお祝いに何が欲しい?と聞いてみたところ、S・T・Aのライブで1曲歌えたら夢のよう!との返事。普段そういうことはやらない我々ではありますが、微力ながらもそんなことでよければと本日実現の運びとなりました。勉強の日々で大好きな音楽を長い間封印していた彼女ゆえに今日はちょっと緊張気味ですが、皆さん温かい目で迎え入れてあげてください。紹介します!ナッチャンです(拍手!!!)今日は日曜日ですがなっちゃんからのリクエストでSATURDAY IN THE PARK!!」
シンがお祝いモード全開にピアノでウキウキしちゃいそうなくらいのタッチプレイ。
連動して即座にステージも会場も手拍子、手拍子。
いつものことながらハッピー・フィーリングの光景にはグッときちゃいますね。
ナッちゃんもスタジオ練習時に受けた心優しき特訓の成果を思う存分一生懸命に発揮。
本番に強い娘のようです。
ステージ・フロントで生き生きと輝いています。
マサ、ミキもコーラスパートで暖かくサポート。
もちろんバックの面々もニコニコ見守っています。
徐々に場慣れしたのかナッちゃんも動き回って丁寧に歌いこみ。
「もう一度、なっちゃんに盛大な拍手をお願いします!」




ここでマイクはミキヘ手渡されます。
「18歳の乙女から今度は熟女の登場です。S・T・Aの歌姫ミキ嬢が歌います。この曲は誰でも知っているでしょう。GET IT ON!!」
ヤスの4カウント2連発にマサの「3・4!」が連動。
もうミキの独壇場!
円熟味の増した貫禄パフォーマンスで会場の注目を手中に収めます。
オリジナルの持ち味を損なう事もなく、己の個性をナチュラルに溶け込ませる事に成功、声も飛び切り良く出ています。
もはやミキのコーナーとして定着した感あり。
エンディングではヤスによるタメにタメ込んだフィルイン。
とにかくヤスのドラミングは凄まじいモノがあります。
この短期間でケンから引き継いだドラムというポジション。
いくら3年前にS・T・Aの経験があるとはいえ、そう簡単に体得できるほど生易しいセットリストではありません。
当然のことヤスは真面目な性格ゆえに一切の妥協を許さず、本番に向けて常日頃からイヤホーンを肌身離さず、曲目ノートには注意説明事項がビッシリと書き込まれています。
その努力と気迫が、ここにきてバッチリ花開いています。
本人としてはまだまだ小手調べの段階で、全く納得のいく仕上がりではないと思いますが、はたから見たらば身震いするほどのスティック、ペダル・ワーク。
「ラストです!もう春も近いから外は薄明るいとは思いますが極上のミッドナイト・ソングで締めくくりです。25OR6TO4!!!」
待ってました!とばかりにノブのギターが火を噴く!(もちろん想像ね・・・笑)
「ヘイ!ヘイ!!」
余力を微塵も残さないくらいに全員がレッドゾーン振り切れるほどに疾走。
マサはステージ落下ギリギリのところまで身をせり出しての動きを見せつけます。
他のメンバー達もアクティブに動き回るので、体が楽器、スコア・スタンドにぶつかりそうでデンジャー・ゾーン状態。
ノブが頃合いを見計らったかのように、皆がシールド抜けないように開いてくれた花道を、スポットライト浴びながら歩み出てきて渾身の指さばき。(数多くのトラブルを経験しているからこその配慮)
これでもかあ!のフィンガリングは滑らか、鮮やかにフィンガーボード上を駆け巡る。マサはノブの足元床に両膝ついて仰け反り、絡みつきます。立ち上がったマサとジュンは背中合わせでノブを引き立てます。
客席前方でうっとりと色っぽい視線をステージ上に投げかけるスバルちゃんも、腰振りダンス。
あちこちから写真撮影している人々の姿を発見できます。
会場の殆どは正直言って目を凝らして見ても、真っ暗闇なのですよ。
でもS・T・Aメンバーで810初体験者も、心底この雰囲気をエンジョイしています。ライブもとうとうここに辿りついて、どいつもこいつも脳みそスパークしてますから!
最終局面では、マサがモニターに片足乗せた状態のままで、ベースを肩から外してPAに擦りつけネックを頭上高い位置から一気に振り下ろしてフィナーレをめでたく迎えました。
「サンキュウ!また会いましょう!!バイバイ!!!」
スムーズに楽屋に戻ろうとしたところ、どこからともなくアンコール!の声が・・・・・。
「まだまだ足りないぞ!アンコール!!アンコール!!」
「ありがとう!それではお言葉に甘えましてもう1曲いきます!」「いいぞお~~!!」
楽器を片付けていたメンバー等はあわてて元いた位置へ戻ります。
「IDES OF MARCH,VEHICLE!!」
満を持してのジュン、魂の咆哮。唸りをあげます。
締めくくりとしてはうってつけでしょう。
ファニー渾身、ダメ押しのハイノート炸裂。マサのステップからハイキック。ミキのタンバリンとハーモニーも鉄壁。これにて完全燃焼。ミユキらはステージで恒例の写真撮影ポージング。
コーちゃん、クニも八面六臂に駆けずり回る。








「いやあ、ライブってやればやるほど本当にいいものですね~~!」(水野晴郎風)
ステージを降りたS・T・Aメンバー達は可愛いナッちゃんを取り囲んでのオフショットと洒落込んでみました。
こういうのってとってのレアな現象。
だっていつも10人前後のバンドゆえに、ステージ以外メンバー達はすぐにあちこちへ散らばってしまい、もうそうなったら全員集めるのは至難の技。
一人集めたら、またさっきまでいた人間がどこかへ消えてしまう・・・・(笑)

さあ、来月は怒涛の2本立て。札幌と小樽のビッグイベントが控えております。
やっぱり顔ぶれも編成、人数も各大きく様変わり。
もうセット・リスト組み入れに四苦八苦の日々・・・・。
皆さん、お楽しみに!また会場で会いましょう!!

SPECIALTHANKS TO・・・HITOMI&SUBARU&GUM&NATSUKO&SAWAKEN&ASUFF&MR,USUI&MR,ENDOH&KEN&COCA-COLA&OTSU!TEIKOKU YURUYURUDAN&STICKER!!



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