私が洋画にとてつもない興味を持ったのが、中学生の頃。でも少ない小遣いでは映画館に通う回数も限られてしまうから、テレビ放映される映画は片っ端から観まくったものです。もちろんビデオデッキやレンタルなんてなかったしね。
ジャンルなんか無関係。
西部劇から恋愛モノ、戦争ものからアクション、ミュージカルから歴史大作、推理サスペンスまでをも網羅。
普段は父親とほとんど会話らしいモノはなかったんだけど、こと映画ともなるとテレビの前で嬉しそうに色々と教えてくれたものです。
アランドロンは世紀の2枚目、ジェームズディーンは交通事故で亡くなったとか、ブリジットバルドーはグラマー、マリリンモンローはセクシーだとかね^_^。
今から思えば、もっと映画談義がしたかった。
で、そんな中、とても印象に残っているのが白黒作品「汚れなき悪戯」。
当時は詳細も知らず予備知識もなく、偶然に見たのですが純粋に感動しましたね。
なんとスペイン不朽の名作らしく、監督はハンガリー生まれ。音楽も映画同様に世界中でヒットしました。
映画界の歴史に残る傑作で、後にリメイクもされました。
子供や動物が出演すると、どんな名優の名演でも叶わない、とよく言われているけど、この主役マルセリーノ坊やの無邪気で可愛い演技を見ているとそれも納得。
同時代に発表された「禁じられた遊び」の子役と音楽にも共通するものがあります。
物語は小さな村の丘にある修道院が舞台。
そこに男の子の赤ん坊が捨てられていて、12人の修道僧たちがマルセリーノと名付け、大切に育てます。両親はすでに亡くなっているマルセリーノを周囲の人々は深い愛情で見守ります。
元気いっぱいヤンチャでいたずらばかりするマルセリーノ坊や。でも澄んだ瞳は天使のように無垢。
成長とともに友達が欲しくなってきて架空の友と遊んだり会話する日々。母親を恋しくもなります。
ある日、僧侶の1人から「屋根裏部屋に入ったらダメだよ。マルセリーノを永遠に連れ去る人がいるから」と言われます。
そう言われたら好奇心旺盛な男の子。どうしても入ってみたくなり、恐る恐る屋根裏部屋を覗いてみるのです。するとそこには十字架に磔られたキリストが!
最初は恐怖におののいていたマルセリーノでしたが、やせ細っているキリストに同情と親しみを覚えてなんと会話を交わすようになるのです。
僧侶達の目を盗んでキリストに葡萄酒やパンをご馳走し、寒そうだからと毛布も運び、痛そうだからとイバラの冠を外してもあげます。
優しいマルセリーノの好意にキリストは「願いを叶えてあげよう」と言います。「天国のお母さんに会いたい!」と言う
マルセリーノ坊や。
僧侶達はマルセリーノの最近の行動を不審に思い、後をつけて行って光に包まれた奇跡の瞬間を目の当たりにして号叫するのであった…。
キリストに抱かれて眠りについたマルセリーノ坊や。
スペイン映画って宗教色が強いとよく言われますが、クリアな気持ちで鑑賞してみてください。
心が洗われるような気持ちに浸れますよ。
1955年作品。91分
原題は「マルセリーノとパンと葡萄酒」
パンってスペイン語だったんだね〜^_^。
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