読む日々

テーマばらばらの読書日記

ゾウの森とポテトチップス

2015-10-22 | 読み聞かせ
10/22の読み聞かせ資料。

「ゾウの森とポテトチップス」写真と文・横塚眞己人

そうえん社 写真のえほん11


13.5分


ボルネオ島へゾウに会いに行った写真家がそこで知った事実を伝えたい、と文章もつけて本にした。
ゾウが暮らす熱帯雨林は今、パーム油を採取するためのアブラヤシ用プランテーションに侵食されて、元々の野生の部分が少なくなっておりゾウも食糧不足で大変らしい。
人間が快適に生活するために動物が犠牲になっていることを問題提起した絵本。

5年生のクラスで、最初はざわざわしていたものの2ページ目からは写真に吸い込まれるかのように真剣に聴き入ってくれた。2冊の予定を急きょ1冊に変更させてもらい、あとがきも読ませてもらった。

先生が(昨年度の息子の担任)読後、「今日読んでくださった本は、これからの総合学習にもつながっていくよね。知る、ということ、知ってどうしていくのかということ、これをきっかけにまた皆で考えていこう」とうまくまとめてくださった。

本当はもう1冊

ハロウィーンにちなんでこの本も読む予定だったけど、2冊読むと上記の本が駆け足になっちゃうのと、この本は学校で人気で5年生にもなると皆内容を知っていると思われるのと、しゃっくりの表現も低学年みたいに一緒になってヒック! なんて声をあげてくれない、受けない、白けそう・・というのが予測できたので、他の方々と相談して1冊にした。


良かったと思う!!


非・バランス

2015-10-21 | 
魚住直子「非・バランス」

小学校時代に受けたイジメで心に傷を持つ中2の光栄。

ミドリノオバサンに触って願い事を言うと叶う、って噂が流れていたある夜、黄色いレインコートの若い女性をミドリノオバサンと間違え「助けて」と言ってしまう。

その女性、サラとの交流から、同じクラスの友達になれなそうだった女子との友情で傷を乗り越えた光栄。

そんな姿をみてサラもある決断をする。


大きな字で読みやすく、厚みも大したことないのに読後感はものすごく大きい。光栄と共に一山越えた気持ちになれた。

息子も読めたらいいのにな、無理かなぁ。

満足度90

ご破算で願いましては

2015-10-16 | 
梶よう子「ご破算で願いましては  みとや・お瑛仕入帖」

小間物屋を営む両親を橋の落下事故で亡くした兄妹が三十八文屋(今で言う100均か?)を開店し、周囲に助けられながら前を向いて生きていきつつ実家の謎が解けていく。

この方の本はハズレ無し。
今回も健気な娘の姿を描きつつ、因縁も解かれていて少しミステリー仕立て。結末は意外だったけど大団円でワタシ好みでした。

満足度100

ほおずきちょうちん

2015-10-15 | 絵本
「ほおずきちょうちん」竹内もと代作 こみねゆら絵



ある日、大好きな大ばあちゃんが亡くなり、その日から家族の前に大ばあちゃんの幽霊が出てくるように。
大ばあちゃんは何を伝えたいのか?

皆で考えるうち、大ばあちゃんの希望がわかってくる。そこには戦争で狂わされた大ばあちゃんの人生があった。

幼い頃の想いを叶えられずなくなったおばあちゃん。その従弟と大ばあちゃんの幽霊との感動的な再会を見た曾孫のゆい子は、気まずくなった親友と話し合う決意をする。


うまくあらすじ書けなかったけど、本当に感動的な本です。
戦争によって狂わされた運命、親族を貫く愛、といったワタシ好みなテーマに加え、曾孫の成長物語が加わり読み応え抜群かつ泣ける。

ほおずきもいいアクセントになっている。

小学校4~6年あたりにオススメしたいです!!