とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

「6才のボクが、大人になるまで。」 (ねたばれ注意)

2015-02-14 22:51:38 | 映画
タイトル:6才のボクが、大人になるまで。
製作年:2014年
配給:東宝東和
監督:Richard Linklater
主演:Ellar Coltrane
他出演者:Patricia Arquette、Ethan Hawke
上映時間:165分

なかなか味わい深い映画だった。
原題が「BOYHOOD」なので、「少年時代」とかだと物足りず、
「6才のボクが、大人になるまで。」と邦題をつけたくなることに納得だった。

12年間、同じキャストで撮り続けた作品だけに、時間の流れが、素直に入ってきた。
子供時代と大人になってからを別の俳優が演じることで、同じ人物と思えないということがなく、
いろんなことを経験して、一人の人間が成長することに素直に感動できた。

また、子供の成長物語であると同時に、母親の子育ての物語でもあり、
3回離婚する間に、大学の教師になる波乱万丈の人生の物語でもあった。
実父との関係といい、アメリカらしい家族関係で、みんな愛情はあっても、
別々の人生を歩むという意思が普通のことになっているのに、羨ましさもあった。

映画を撮り始めたときは、子役たちが将来、どう成長するかはわからなかったはずだが、
12年後には、影のある俳優になっていることに対して、そうなるように育てたからか、
最初からの素養なのか、実はもっと違う物語になった可能性があるのか、興味は尽きない。

点数は、8点(10点満点)。


「エクソダス 神と王」 (ねたばれ注意)

2015-02-08 23:24:41 | 映画
タイトル:エクソダス 神と王
製作年:2014年
配給:20世紀フォックス映画
監督:Ridley Scott
主演:Christian Bale
他出演者:Joel Edgerton、John Turturro、Ben Kingsley、Maria Valverde
上映時間:150分

なかなかの大作。上映時間が長いが最後まで観れた。
「10の奇跡」が何かは、公式サイトに出ているので、事前にチェックした方が楽しめるかも。

これでもかと虐げられるヘブライの民。
神に導かれてヘブライの民を奴隷から解放しようと奮闘するモーゼ。
何とか権力を誇示して支配を強めようとするエジプト王ラムセス。
それぞれに生活感や悩みが表現されており、ラムセスを一方的に悪とせず、フラットに見えた。

モーゼを単なる英雄ではなく、人間として描いているところが現代的なのだろう。
奴隷を解放した後に、自分たちが、今度は「侵略者」と見られるとの台詞に、
現在に至る悲劇を仄めかしていて、監督の想いが表現されているように感じた。

点数は、6点(10点満点)。