前のエントリーに書いた通り、なんか恐ろしく薄気味悪い事態が進行している中、アメリカ実業界は、自国政府に対して、もういい加減制裁とかいうのやめろよ、と意見広告を出して話題になっている。
やっぱり、金融・マスコミ系 vs 製造業というのはあるんだろうなぁとかねがね思ってるけど、そんな感じだね。
US business groups attack Russia sanctions
http://www.ft.com/cms/s/0/e76ed66a-fcbd-11e3-81f5-00144feab7de.html#axzz35rd3UN5L
米ビジネス界からオバマ大統領へ：クレムリンとの個人的関係は必要ありません。ビジネスに戻ってください
http://japanese.ruvr.ru/2014_06_26/273973806/
対ロシア制裁をつかったオバマ政権のゲームに対する米国ビジネス界の不満がついに表面化した。米国の主要な経済団体である全米製造業者協会（NAM）と米国商工会議所は２６日、米国と英国の主要各紙に意見広告を出した。
欧州も制裁に反対して、アジア他もまるでオープンな中米国だけ制裁したら、米国の利益を失うだけじゃないかという懸念と、ロシアビジネスでの雇用を奪うのか、といった点から意見を出したのだろうと言われている。
内容的には、
制裁したらアメリカ人の雇用を奪うことになるんだ、アメリカの影響力強化は、貿易促進策と外交を通して物品を世界に提供することによって行うんだよ by 全米製造業者協会CEO
一方的な制裁は効かないというのは30年前レーガンの時に既にわかってたことだろう（ソ連向けに穀物禁輸措置を取ったが意味なかったらしい） by 商工会議所CEO
■ 実業界はアメリカを救えるのか？
製造業者協会は非常に古い団体だし、米国商工会議所ももちろんそう。このへんは本当に伝統的な保守派が集っているといっていいんじゃないかと思う。
ぶっちゃけ、少なからぬ人たちは、自分の政府のやっている詐欺的なバカ話にブチ切れてるんじゃないんですかね。お前らそんなとこでクーデーターしたらそうなるだろう、俺はキューバ危機覚えてるという人たちが多そうな団体ではあると思う。年齢高そうだし、詐欺とはったりじゃ製造できないし。（ただ実業系は基本的に共和党支持者なので、オバマはあえて無視するのかも）
上のフィナンシャルタイムズの記事の下にあった一言が事態を言い当てていると思う。
Can US business save the US administration from its own suicidal idiocy? Stay tuned.
（USビジネスは、自滅的な墓穴掘ってるUS政権を救えるのか？ 引き続き注目）
でも、現状、金融、マスコミ、軍産複合体、在米ポーランド・ウクライナ人等々の選挙を動かす集団には多分勝てないんじゃないのかな。それが現在のアメリカ。そしてそのうち、在米韓国人、中国人の時代がやってくる。それもアメリカ。
日本がどうこうできないこの悩みはかなり深刻と思うべきでしょう。
