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ボリス・ネムツェフ氏 モスクワで殺害される

2015-03-01 04:03:57 | 欧州情勢複雑怪奇

ロシアの野党の政治家、エリティン時代に第一副首相を務めたボリス・ネムツォフ氏が銃撃されて死亡したようだ。

ロシアの反政権指導者、銃撃され死亡 元第1副首相
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM28H25_Y5A220C1MM0000/

それに伴い、世界のリーダーたちがロシアのこの政治家の殺害を批判しているらしい。こういう書き方、よかったねぇガーディアン、こういうの好きでしょ。

World leaders condemn murder of Russian politician Boris Nemtsov

Former deputy PM and critic of Vladimir Putin who was due to lead major rally on Sunday was killed near the Kremlin
http://www.theguardian.com/world/2015/feb/27/russian-opposition-politician-boris-nemtsov-shot-dead-moscow-reports

で、好きだからこそ、コメント欄を盛大に飽けて、なんということ、こんなことは恥だのへちまだのというコメントを盛大に書かせているのが、なんだかなぁと思いましたです。

ガーディアンもテレグラフも、最近はアメリカのthe National Interest紙もみ~んなロシア関係の記事の下のコメント欄は閉鎖が標準。稀に開いてることもあるけど、そういう場合にはしっかり仕込みを入れてると思う。つまりね、2チャンネルの一部スレッドがそうだけど話の流れを制御するコメントを入れるわけね。フィナンシャル・タイムズの記事もそう。でも、それでも一般人というか、要するに the West の主流メディアのそういうやり方が気にいらない人は多数いるらしくて、次から次からやっぱり異論は出て来る気配はある。で、そういうコメントにはもれなく「クレムリンからいくらもらってるんだ」的に、ロシアからの工作員が多くて困るわ、みたいなコメントを流して対応してる。で、私にいわせりゃ、それももう見切られてると思うわけです。

と、それはともかく、今、ロシアの声の記事を見たら、

エリツィン氏のクリル引き渡しを止めた野党のボリス・ネムツェフ氏 モスクワで殺害される
http://japanese.ruvr.ru/news/2015_02_28/nemutsefu-satsugai/

の下に、mayuさんという方の、

英米イスラエルが仕組んだリトビネンコ暗殺をプーチンのせいにしたプロパガンダ工作のように、またプーチンのせいにしたキャンペーンするようですね。ロシ ア国民は騙されないでしょうけど。 ネムツェフ氏は、全米民主主義基金、フォード財団、米国国際開発庁(USAID)、ジョージ・ソロスのオープン・ソサ エティーの資金援助を受けているNGOモスクワ・ヘルシンキ・グループと協力して、全米民主主義基金の資金援助を受けた「反プーチンキャンペーン」を率い ているアメリカの工作員だとロシアではバレていて、ロシア国民からも「売国奴」と烙印を押されていて、アメリカとしても「用済み」なので処分して、プーチ ンのせいにする工作ですね。

というコメントがあった。おもわず爆笑してしまった。

だいたいまぁそういう感じですよね。ご推察通りロシアでは既に、エリツィン時代の人はだいたい売国奴として認識されてるようだし、ゴルバチェフだって訴追して調べろという声があったりしたぐらい(訴追しなくても、ロシア当局者は隅から隅まで聴取してるでしょう)。

さらに、西側メディアはこの人物を野党の大物、有力議員とか書くけど、ロシアの最近の世論調査ではこの人を知ってる人がそもそも50%以下で、彼を信じられると答えた人は1%という、なんというか泡沫っぽい感じになっていた模様。Russian Insiderより。

プーチンの支援レートが8割近傍という国で、エリティン時代というロシアの国難時代に「活躍」した人が「有力」ってことはまず考えられないわけで、なんというか、なんというか、西側メディアの「願望」は恐ろしい。まぁ西側のグループにとって「有力」で重要な人だった、ってことなんだろうが。

 

■ 始まりなのか幕切れなのか

そういうわけなので、誰がやったのか知らないけど、ロシア当局が殺害に及ぶ理由はちょっと考えづらいので(やるならこんな目立つ方法でやらなくてもいろいろ手はある)、また「あっち」なのか?と誰でもそう思う。ロシアは怖い、ロシアは怖い、ロシアは民主主義の敵なのだというトーンで主流メディアのニュースを埋められるし、こういう事件を何件か続けていけば、どうあれ社会は不安定化する。

経済を不安定化させた後は社会を不安定化させ、悪いのはプーチンであるというムードを盛り上げようという考えを、なんというかあきらめられない人々がいても不思議はない。

ミステリー的には、亡くなった方も所詮はロシアの人なわけで、この人がロシアを解体しようとしている各種外国勢力に次第に我慢ができなくなってきて、プーチン周辺に敵の計画を打ち明けようとしていたがそれを阻止しようとする人々の手によって殺害される。その誰かとは実はクレムリンの奥深くにいる、当局者も気づかないディープな売国奴って線がいい、というか私の好み。亡くなる際、「こうなることは、分かっていたんだ、いずれにしてもね」と死にゆく彼の瞼に浮かぶのは自分の学生時代、つまりソ連時代の友人との語らい、みたいなストーリーがいいな。それこそ、ソ連が恋しくないものには心がない、ソ連に戻りたいものには脳がない、の実地版みたいな。そして、ディープな売国奴の方は、まだ殆ど誰にも気づかれず影の大物に戻る。つまり、当局者は誰が犯人なのか本当は分からない、謎は今後も続く、と。

現実の報道ベースでは、ロシアのメディアで当局者が語っているところでは、この暗殺は場所といいタイミングといい十分に計画されていると思う、ということらしくて、それはそれでよくわからないものがある。しかし、ロシアの治安当局者はこの手の明らかに外国勢力と組んでる政治家の身辺から目を離すなんてことはないんじゃなかろうか?

ということは、みんな知ってる上で捜査してる・・・。というか、これによってこの人を巡るネットワークに関する証拠固めが出来る、と放置して見てたみたい展開もあるんだろうか・・・とか。スパイの世界ってそんなものだし。ということは、実行犯が誰であるかはあんまり問題ではなくて、何かがバサッと幕を閉じた、みたいな感じなのか、とも想像できる。

不安定化の始まりなのか、それとも25年どころか30年、50年越しのプロットの終わりが始まったのか・・・。どっちなんでしょう。

■ テレグラフとガーディアン・BBCライン

ちょっと興味深く思ったのは、同じイギリスでもテレグラフ紙に出ていたのは、理由について、イスラム過激派、ウクライナ人、工作員なんかには氏を殺害する理由はあるがロシア当局にはないだろうと捜査関係者は言っている、という記事。

Why was Boris Nemtsov murdered? The competing theories
Investigators suggest Islamist extremists, Ukrainians, provocateurs had a reason to kill politician – but not the Russian state
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/europe/russia/11442047/Why-was-Boris-Nemtsov-murdered-The-competing-theories.html

ず~っと、テレグラフ紙はBBC&ガーディアンというリベラル or 左翼御用達のメディアとは微妙に違う。この1年ずっとそう。

アメリカもNew York Times、ワシントンポストなんかが「insane(正常でない)」グループの旗頭になっているが、保守派系統のマイナーな言論はこの通りではない。

要するに、リベラルグループ+ネオコン ≒ トロキスト

みたいな感じが総力を挙げて現在の混乱を招じているが、それ以外の人々はなんとか切り崩そうとしているという図がメディアからもよくわかる。

これを日本に当てはめると、NHKは国営なので政権の影響を強く受けるけど、朝日と共にリベラルグループの一員で、産経、読売はネオコン系統、ってことで、つまりですね、日本の主流メディアは全部今回の「トロキスト最後の戦い」みたいな妙な騒動に加担してる。

 


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