7月1日が中国共産党の結党100周年だそうで、日本の主要紙は中国批判が目立って、何か滑稽に思ってる。
まずは祝意を示すのが外交的儀礼ではないのだろうか?
ロシアと中国は、外交的儀礼より一歩進んで、現在の中露善隣友好協力条約(2001年7月16日調印)を含めて、お祝いのメッセージのやり取りをしていた。
習&プーチンが笑顔でご挨拶。中国語は読めないですが漢字は読める私としては、プーチンのところの字幕に「今年中国共産党100年」とか「表示祝賀」という文字が見えて、ちょっと面白く思った。50秒ほどの動画。
Putin congratulated CPC on its centenary via video meeting with Chinese President Xi Jinping Mon. Xi said: "My dear old friend, it's great pleasure to hold a video meeting with you. The Chinese side is deeply grateful for the greeting&support from our good neighbor&true partner." pic.twitter.com/3gR0Qbn7Ew
— Global Times (@globaltimesnews) June 28, 2021
中国のGlobal Timesはどう書いているんだろうと開けたら、開けた途端、この旗だった。
両国が、善隣友好協力条約の延長に合意したとある。この20年は本当に大きな20年だったけど、これで終わりにする理由もないからそうなるでしょう。
China, Russia agree to extend good-neighborliness treaty as Putin congratulates CPC on centenary in phone call with Xi
ロシアのTASSは、プーチンの言葉を引いて、ロシアと中国の協調は世界の問題に対して安定させる役割を果たしている、と言っている。
Coordination between Russia, China plays stabilizing role in global affairs — Putin
実際そうでしょう。中露が協調して話し合いの場を作っていくことが、どれだけ安定に寄与していることかとしみじみ思う。
まして昨今のように、欧州+アングロが、昔の名前で出ています的に、嘘に嘘をついて踏ん張っている中では、中露が安定していることはとても大事。
何が問題かって、アングロは、戦争をさせようとする、これがいけない。
あの人たちは自分たちの国民の犠牲が多いと統治の基盤に疑いを抱かれるのをわかってるから、他人を使って戦争をさせようとする。犠牲になる馬鹿がいるからこれが続くわけだけど、とにかく続いてる。
この、アングロの狂人化プランの現在の犠牲が、要するにISとかアルカイダの組みと、ウクライナ、グルジアあたりのCIAの弟子みたいになってる政治クラスターでしょう。(このあたりの一般人が全員、ゼレンスキーだのサーカシビリみたいだと考えるのは彼らにとって気の毒。それはつまり、ナチのリーダー層と一般ドイツ人は違うのと一緒。)
最低でも、この手に乗せられて犠牲になる人が減るようにできないものかと思う。国際社会の喫緊の課題はまさにこれでしょう。
現在のところ、世界のナラティブ管理は西側の影響力が非常に強いので、なにかこう、リベラル・デモクラシーなる、誰も達成したこともないような理想の制度が「あるべき」制度みたいに吹聴されてるけど、そんなことは二の次さんの次でしょう。
まず、他人を騙したり、殺傷したり、テロリストを傭兵化したり、他国を破壊して知らん顔したりする人々は罰せられる、最低でも大きな顔をさせない世の中になっていくべきだと思う。
中国共産党様におかれましては、過去100年の中にはよろしきことのみあらず、よろしからぬ事どもも多々あったという姿勢で、過去を顧みる余裕と勇気をもって、漁夫の利戦法など取らずに、大物としてふるまえる国状作りに邁進していただきたい。皮肉じゃなくて、マジでそう思う。あなたたちがしっかりしていないと、私たちも困るんです!
■ 隣家は隣家
でもって、日本の中で、つい5年ぐらい前まで、しかるべき時が来たら中国共産党は潰れると確信を持って語っていた人たちは、予想は願望にすぎなかったことを認めるべきでしょう。田原総一朗なんて、フルシチョフ型(方針変更)かゴルバチョフ型(党ごと捨てる)か、なんてなもっともらしいことを言っていたものだった。
というか、そもそも、隣家の倒産を念願してほくそ笑む悪習を止めるべき。
前回、ソ連は潰れる、弱い、弱いはずだ、弱くあらねばならない、弱いのだ、みたいに願望が優先された結果無茶苦茶になっていった関東軍メンタリティーを反省しないからこういうことになるのかもしれない。
顧みるということは、過去を思い出すことなのではない、現在のものの考え方に続くパスを問い直すことなのだ、など思う。(問い直さないとwrong pathが続くの)
■ オマケ
ひさびさに思い出しておこう。関東軍の対ソ感。
昭和8年の「対ソ戦闘要綱」なる極秘資料にはこうあったという。
ソ人は概して頭脳粗雑、科学的思想発達せず。従って事物を精密に計画し、これを着実かつ組織的に遂行するの素性および能力十分ならず。また鈍重にして変通の才を欠くところ多し
敵に対する見立てが間違ってるわけですから、百戦百敗になるのも無理はないと言うべきでしょう。
この文言は、石に刻んで外務省の中庭にでも建てておくべきじゃないのか。相手に対してこういう見方をしだしたら、私たちは多分誤った経路に入り込んでいるのだ、と思い出すために。
昭和12、13年頃の父の日記には、「ソ連を甘く見過ぎていたからだ」みたいな事を書いています。
「ロシアがある限り、中国は最後の土まで抵抗する」とも書いているので、何か根拠でもあったのかなと。外交官志望だったので、当時の世界情勢など勉強してたのでしょうが。
中国とロシアの同盟は素晴らしい。軍事、貿易、文化、技術。このスーパーパワーが組めば、欧米も好き勝手は出来ないでしょう。中東、アフリカも加わって、次世代への原動力になるといいなと思います。
また、管理人様がとにもかくにも一般市民に対して慈愛をもって語ってらっしゃる所になによりも好感を持っています。これからの更新も楽しみにしております。コメント失礼致しました。
そうなんですよ、驚くべき見下しで、いつの間にあんたらそんなに偉くなってんえ?とか聞いてみたいぐらい。
「ロシアがある限り、中国は最後の土まで抵抗する」というのは、おそらく1936年の西安事件から抗日になっていったことを思い起こされてのことではないでしょうか。
お父様の観察、素晴らしいと思いました。
ここらへんが本当に転回点だったなと思います。また別途何か書きたいと思います。
優しい言葉をいただき、面映ゆいばかりですが、ありがとうございます!