昨日この記事を見たとき、なんか早まってる気がする・・・と思った。フランスも外相出してるし、アメリカが動かないとは限らんやろ、と・・・。
独首相 増す存在感 「加害国の自覚」Ｇ７で唯一訪ロ
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2015051102000130.html
2015年5月11日 東京新聞
というのは、おそらく2つの点からアメリカがそろそろ存在感ださなあかんやろ、ということなのではないかと想像する。
一つは、中国海軍が黒海にいて、中国、インド、モンゴル軍が意気揚々とロシア軍と一緒に行進している状況は、ユーラシア側の本気度が見える以外の意味ない、という点でこのまま放置するわけにもいかないということ。
もう一つは、欧州＆アメリカの各国で、ロシアでの70周年をボイコットしたことにそれなりの反発があるから。反発ならまだいいけど、いいんだあんな奴らは、とにかく人々は本当のことを知ろう、みたいな空気があって、これがある意味消極的な連帯になりかねない。昨日の「不滅の連隊」のインパクトもあると思うなぁ。
この人数がほんとにすごい。
'Immortal Regiment' march: Putin joins huge crowd paying tribute to WW2 soldiers
https://www.youtube.com/watch?v=lynKea8pGlw
私が思うに、今回ほど多くの人があの例の赤の広場の催しを世界中の人が見た年はなかっただろうと思う。そして、折からのウクライナ問題での自分の国の歯がゆさ（俺らは米の属国だ、アングロ-シオニストの奴隷なんだ、みたいな）を表現する人々は1年前と比べて増えたところにこれがきて、ロシアはすごいじゃないか、になってる人も増加した。
というわけで、ケリー国務長官もソチ周辺のどこかで第二次世界大戦（欧州戦線だが）戦没者の碑かなんかに献花したようだ。左はロシアのラブロフ外相、右がケリー米国務長官。
こっちはメルケルさんの今回2015年の献花。モスクワの無名戦士の墓。ドイツとロシアの国旗がリボンになってる巨大な花輪。
そのセレモニーの際のすぐ近くの広場でのクリップ写真だそうだ。プーチンが前から何度も、昔何があったかを知ることはとても重要だ、しかしそれはドイツ人を恨むとか何百年たっても彼らを責めるとかいう話じゃないんだという点を繰り返しているその姿勢がこの女の子にも通じることを祈りたい。大丈夫っしょ。
でも、モスクワへのメルケルより、ドイツ人にとってはスターリングラードをドイツ外相が訪問した方がもっと、よくも悪くも、心にぐっと来る事件だという人もいる。私もこれは１票だな。正直、ドイツ外相のスピーチを訳しながら、やっぱり負けた側の自分がいるわけで、心をわしづかみにされたような気がしてた。
ドイツ、ロシア外相スターリングラード訪問
面白かったのはフランス。
フランスの報道のビデオを見たら、フランスだって5月9日のセレモニーの前にゲストを含めて無名戦士の墓に詣でたときには、フランス外相ファビウスも出てる、ここ、ここ、とハイライトしてた。1分あたりから。その隣には国連のバンキムンさんも見えた。2分足らずでハイライトをしっかり押さえた出来の良い映像。
どこの社会でも、法事を欠席するのは仕方ないとして、わざとこれ見よがしにボイコットしたり他人もボイコットさせるよう圧力をかけたりなんかしたら、義理を欠いた奴といわれる。そういうことだと思う。
そして、今回ボイコットして喜んでいたアメリカ、イギリス、フランスなどは、ソ連軍と一緒にナチスを倒すために自国の兵隊を死なしているわけですよ。民間人の犠牲は少ないからあんまり大したことない、みたいな感じになっちゃっているかもしれないし、支配層は実はナチスに勝ってもらいたかったかもしれないけど、でも、とにかく事実として自国の名前で兵士を送り命をかけさせているわけです。そこを重視する姿勢が見えない今回本当に痛かった。自国の兵隊をおろそかに扱う政府は正規軍に離反されかねないというのもこれまた歴史の通例ではあるまいか。
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