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メイおばさんのイメージ戦略

2017-01-28 14:10:15 | 欧州情勢複雑怪奇

トランプが就任しようがなんだろうが何がなんでも現状を維持せねばという感じが濃厚なのは日本だけでなく、欧州と去っていったオバマ・ヒラリー政権ライン、カナダ、オーストラリアなどもそんな感じ。

ただまぁ、なによりもまず、米国務省からヌーランドがいなくなったことをまずは喜びたい! クリントン、オルブライト、ヌーランドの悪魔の3婆の時代は本当に恐ろしいものでございました。物語を作ってほしいぐらい。

でもって、米国務省からキャリアの人たちが大量に辞任にしたことが今後にどう影響するのかが一つの焦点でしょうね。これこそ各国に影響していく一番の筋道なんだろうと思うから。外務省の窓口が変わるってことね。

 

昨日はイギリスのメイ首相がトランプに会っていた。このおばさんはまさしく今のイギリスを代表してるよなぁと思う。イメージ先行。やたらに若作りしてファッションリーダーとしてのイメージをメディアが作ってる。まぁメディア支配している人たちの代表で動いているからバックアップされるわけだが。これは王室のウィリアム王子のお嫁さんも一緒っぽい。かわいくていい人イメージを作りに作ってる。金融屋と王室は一体ですとか言われたくないからなんだろうけど、やり過ぎてる気がする。

しかし、実際はといえばアングロ・シオニストグループこそグローバリストエリートを作って支えていった芯のようなところなわけだから、シティの代理人たるイギリスは苦しい。

金融支配は一般人を騙してステルスに支配している。だから、各国一般人に懐疑を持たれている現状は彼らにとっては危機でしょう。

せっかく作ってきた、右と左の対立も崩れてきてる。サンダースとトランプに共通項があり、ドイツ左派(ドイツ共産党の末裔)とドイツ極右に共通項があったりすることが端無くも、左右対立という「安定秩序」が何者だったかの証左じゃないっすかね。ここで、本当の敵はグローバリストなのだ、とかいうムーブメントが世界的になるのはなんとか阻止したいところ。

しかし決定打はないんでしょう。だもんで、メイおばさんのイメージ戦略みたいなもので現状をしのごうとしているような気がする。要するに、変えたようなイメージで国内を引っ張って、実際には何も変える気なんかない、というのがこれらグローバリストの現状戦略ではなかろうか。そこで待ってたぜ、とカナダ他に仮住まいさせた人たちがまた出てくる、と。これって第二次世界大戦の時ヒットラー関係者を逃した話のようだわ。

で、メイはBrexitを押してるようで、実際には「後ろのエライ人たち」と調整していることは明々白々。

今回のトランプとの会談でも、

アメリカとイギリスが自分たちのイメージで主権国家に介入して世界を作り変えようとする日々は終わった

とか言っちゃう。しかし続けて、

しかし、私たちは脅威がリアルであれば、そして介入が私たちの利益になるのであれば、黙って見過ごす余裕などない

と来る。

"The days of Britain and America intervening in sovereign countries in an attempt to remake the world in our own image are over. But nor can we afford to stand idly by when the threat is real and when it is in our own interests to intervene," she said.

 

リアルな脅威はあんたらが作ってはるやん、と思う人にとっては、つまり、実のところ何も変えるつもりがないと言っているとしか読めない。

が、上だけ取って、ブレアやキャメロンの時代は終わったのだ、というトーンを作ってみたりもできる。戦争に懐疑的な層向けには使えるよね、みたいな。CNNもそこを取り上げてる。

Theresa May praises Trump but pledges end to 'failed' foreign wars 
http://edition.cnn.com/2017/01/26/politics/theresa-may-us-speech/

 

で、メイおばさんとトランプの話の眼目は二国間の貿易交渉とNATOについてのトランプの混乱した発言を「正す」ってところだったみたいなのだが、こっちもへんな感じで終わってる。

トランプが100% NATOを支援すると言ったというので彼女は仕事した、ってことになる模様なのだが、 英 Independentによれば、「トランプさんはNATOを100%支援すると言いました」とメイは言ったが、それをトランプは「そうだ」と言ったとは確認されていない模様。つまり、メイがひっかけただけ、みたいなところもあるのか。要するに、トランプが何を考えているのか確認に来たみたいな感じさえしてしまう。ということは逆にいえば、この関係はギクシャク、というべきじゃなかろうか。

At a joint press conference in the White House Ms May said that Mr Trump backs the Nato alliance “100 per cent”, though the US President made no personal confirmation of this claim. He recently branded aspects of the Cold War alliance “obsolete”.

http://www.independent.co.uk/news/uk/politics/nato-defence-spending-donald-trump-theresa-may-gdp-target-a7550381.html

二国間交渉の方はイギリスはまだEUをどう抜けるのか決まってないわけでし、そっちに膨大な時間がかかるので今何か確定できることがあるのだろうか。

というわけで、よく考えると何も華々しい成果はない、という気もする。

 

■ 自衛隊とイギリス軍の物品役務提供の協定に署名

しかし、諦めたわけではない。金融支配とメディア支配、軍事支配のすべてが一体となってはじめて強い西側なので、金融、メディアが崩れている今、なんとしても軍事支配は落とせない、と思っているからなのかなんなのか知らないけど、着々と東アジアを固めていっているところは間違いない。

自衛隊とイギリス軍の物品役務提供の協定に署名
1月27日 5時04分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170127/k10010854361000.html

日本・イギリス両政府は、自衛隊とイギリス軍が訓練や救援活動などを共同で行う際に、燃料などの物品や通信などの役務を相互に提供できるようにする、ACSA=物品役務相互提供協定に署名しました。

 

日本がこうした協定を結ぶのはアメリカとオーストラリアに続いて3か国目で、政府は、フランス、カナダとも締結に向けた交渉を行っています。

 

つまり、日本はNATO東アジア版の要でございますという話が一歩づつ具体化している。という話でしょう。しかし日本にすむ私たちは何だかさっぱりわからない、と。

まぁこういう具合ですから。

世界の米軍基地(これは10年前の地図なので今はもっと多い)

中露が結託している状況を、バルト海、黒海、地中海、南シナ海で攻めるという布陣らしいんだけど、それってどんな成果を狙ってるのだろうかと私は疑問に思うのだが・・・。多分、将来的には、シンガポールから西はインドに、東は日本に金出させて守らせようというプランなのじゃなかろうか。東インド会社再登板みたいな感じもする。

ああ、だから「明治維新の精神」が来るのか。

 

■ オマケ

アメリカの中国包囲網とチャイナのカウンターについて、よくまとまってる。ロシア系のサウスフロントの動画の総集編って感じ。

How USA is encircling CHINA & INDIA WITH SECRET WEAPONS #Mind Blow

 


 

明治維新という幻想 (歴史新書y)
森田 健司
洋泉社

 

明治維新という名の洗脳 150年の呪縛はどう始まったのか?
苫米地 英人
ビジネス社

 


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1 コメント

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『世界大戦の準備するイギリス』 (ローレライ)
2017-01-29 04:05:05
『友好的外交の裏』で『露中イラン』との『世界大戦の準備するイギリス』『露中イラン』との友好的外交するから訳解らない。
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