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タレント大活躍&EU3国イラン制裁回避メカニズム始動

2019-06-29 18:19:46 | 欧州情勢複雑怪奇

トラちゃん、大阪をエンジョイしている模様。

トランプ大統領 金正恩氏とは南北軍事境界線での会談も可能

https://jp.sputniknews.com/politics/201906296413210/?utm_source=https://t.co/7DoGOZUYBu&utm_medium=short_url&utm_content=mMy8&utm_campaign=URL_shortening

 

会えるかも。トラちゃんはギャランターを買って出ている習さんにもプーチンにも会ってるから不義理もないでしょう。

 

昨日の、トラちゃんプ―ちゃん会談の冒頭も面白かった。思わず大笑いしてしまった。

2人で座っていろいろ言って冒頭のあいさつを終えると、記者団が小学生みたいにわーわー私も質問、私も質問と騒ぎだす。

トラちゃんは、バチバチのフラッシュに、アカデミー賞取ったみたいだね、などと言ってる。

すると、小学生のようなうるさい記者団の中からひときわ大きな声が、自国大統領のトランプに「プーチンに選挙介入を止めろといわないんですか」と言う、というより叫ぶ。

するとトランプが、「言うよ、もちろん言う。選挙介入しないでください、選挙介入しないでください」と言った。

プーチン、笑いをこらえられず笑ってる。見てるこっちも大笑い。

 

RTの記事の中には超短いビデオが入ってる。

Trump trolls press, ‘orders’ Putin not to meddle in US elections (VIDEO) 

https://www.rt.com/usa/462886-trump-joke-russia-meddling/

 

ということで、トランプはほんと、良くも悪くもテレビタレントなんですよ。何よりもまず。だから、その場で人の気をひくことをささっとやれちゃう。何かとっても上手い。そりゃそうだよね、残りの人はその意味では全員素人なんだから(笑)。

 

しかし、じゃあアメリカの政策がうまく行っているのかというとそういうわけではない(笑)。そういうわけではないんだが、タレントが入ってるせいで場が持ってるのがなんとも面白い。

 

昨日最も大きなニュースはこれだと思う。G20の最中、ウィーンでイランと米国以外のイラン核合意の当事者5か国(ロシア、中国、英国、フランス、ドイツ)が協議をして、懸案だったInstexを使えるようにしましたと発表。

Special EU channel to allow trade with Iran, circumvent US sanctions is now operational - statement

Special EU channel to allow trade with Iran, circumvent US sanctions is now operational - statement 

https://www.rt.com/news/462944-eu-channel-iran-sanctions-bypass/

 

日本語ではイランのPars Todayが書いている。

イラン外務次官、「INSTEXが運用開始」

http://parstoday.com/ja/news/iran-i54030

また、「そのほかのヨーロッパ諸国は、株主としてこのメカニズムに加わることに関心を寄せている。現在、INSTEXはすべてのヨーロッパ諸国に門戸を開放しており、各国はINSTEXを介してイランと取引を行うことが可能だ」と説明しました。

 

一言でいって、これは米がかけた制裁を回避したもの。Instexというのは欧州が作ったイラン取引向けの機構(目的はアメリカの制裁回避)。

この間私は、ここはヨーロッパの出番だというのに、なのになのに欧州と来たらと言っていたわけですが、踏ん切りがついたらしい。

問題は、どうやって?だと思うわけだが、それを工夫している話は見えてこない。

ということで、ヨーロッパはこのイランディールを、私は守る気なの、私は守る気なのといいながら死なせるつもりなんだろうか、というのが今後の焦点だと思うな。

米、イランに追加制裁:ユーラシア統合とトランプというタレント

 

で、このメカニズムのツボは、言うまでもないことではあるけど、SWIFTを通さないということ。

Now French, British and German officials say the trade mechanism, dubbed Instex, is operational. The mechanism would facilitate transactions between European and Iranian companies, bypassing the need for financial institutions like SWIFT to carry out exchanges. A payment balancing system will allow companies in Europe to buy Iranian goods, and vice-versa, without money-transfers between European and Iranian banks.

Iran has established a counterpart to Instex known as the STFI, which EU officials said will now speed up cooperation with the European trade vehicle.

 

アメリカまたは西側諸国が、言うことを聞かないとお前のところの各会社は通常の決済機構からはじかれるんだぜ、それでもいいのか、と脅して来たその通常の決済システムがSWIFT。そこを止められると商売できないという状態が続いていたので、政府がたとえイラン(またはロシア、北朝鮮etc.)との取引を禁じていなくても、決済システムからはじかれることを恐れて各企業は取引を続けられない、というのがこれまでのお話。

そこで、じゃあそのシステムを通さないでやる、メカニズムを作ったと言い出したのが今年の1月だったのだが、そこからはっきりしなくなった。

まぁ、現金持って買いに行くとか、物々交換にするといった仕組みで対応することもできることはできるけど、そういうのは、中東、南アジアなんかは苦も無くできるけど、欧州企業は無理なので、別の、EU内で適法である枠組みを作って回避することにしてるわけですね。(欧州企業がクリーンだなどといいたいわけではない)

 

多分、今後、アメリカは、いいやその欧州企業はアメリカに子会社があってとか、主たる株主は同じであることから云々とか、米国内の取引をしていていてとかなんとかかんとか、とにかくアメリカドルを使ってる、だからアメリカがかけた制裁の対象だ、とかいって脅してくるんだろうと推測する。

欧州企業としては税制法上子会社とみなされない法人を作ってそこをイラン取引専用にする、とかいう方法が考えられるかしら。つか、1企業にしないでイラン取引専用特別法人にしてそこでまとめて対イラン向けを決済して、各企業と特別法人との関係は国内決済にする、というのも考えられるか。

わかんないけど、こういうのは意思があれば方法はある。

ということでドイツ、フランス、イギリスが決心したというところが、思えばスゴイ事件。特にイギリスが出て行かないという点が注目に値する。何かよからぬことをしようとしているのかと思ってみたりもするけど。

 

ということなので、トラちゃんとしてはいろいろ大変なわけですが、一般にはあまりないタレント(才能)によってアメリカと関係諸国との関係の立て直し、繋ぎ直し等々をやっているといったところだと思ってみていれば当たらすとも遠からずだと思う。

そして壊れていくのはダレス兄弟あたりが作った機構なんだろうと思うわけですよ。ただ、終わりになるのではなくてそこからあくまで繋ぎ直してアメリカの利益を確保、ってところがトラちゃんに課せられたミッションなんじゃなかろうか。

 

今頃トランプが、偉大な国をどうしたこうした言っても、希望を壊された世界中の半分の人たちは鼻白んで聞いているのに相違ないわけだが、その始まりこそこの暗闘だと思う。

ともあれ、戦後のアメリカは、ダレス兄弟のようなウォールストリート&シティの家人みたいな人たちが暗躍して、いわゆる冷戦構造を作っていった。

ユーラシア vs お手軽ファシズム同盟

 


 


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