墨映画(BOKUEIGA)

映画を墨彩画とコメントで紹介する。
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こわれゆく世界の中で

2009-06-15 12:53:56 | 映画(か行)
実をいうと「夏時間の庭」を観る前にDVDで見た。
この映画、全くターゲット外で、レンタルビデオ店でふと目に止まった。
一見すると、SFチックなタイトル。目に止まったのは、そのあたりか。
ジュード・ロウとジュリエット・ビノシュ。何で公開当時目に止まらなかったかが、ふしぎ。
ジュリエット・ビノシュは、「ホウ・シャオシェンのレッド・バルーン」
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD12562/index.html
で人形劇団の主宰。華やかな女性を演じている。
本作品と非常におもむきを異にする女性だ。

ボスニア移民の女性との三角関係のエピソードを絡め、図らずもお互いを傷つけ合ってしまう愛の形が浮き彫りにされる。これゆくのは人と人との関係なのかも知れない。
コミュニケーション不全などの問題を盛り込んだ本作。自分自身は、上手くいっているつもりが、すれ違いを起こしている。
やさしさと言う名のオブラートに包まれ、本来の姿を見せないがゆえに誤解を生んでしまったり。なぜか、人との関係は不毛の現代ではないか。
そんなことは、我々の周りにも多く存在するように思う。
ともすると、陳腐な不倫映画に終わってしまいそうな展開であるが、そこがアンソニー・ミンゲラ監督の技か。
他の人とじっくり話したり、話題になったり、したりする映画ではないように思う。
見終わった後、一人で黙々と考えてしまう。そんな映画のように感じる。

とにもかくにも、コミュニケーションが下手な現代人に捧ぐ映画に出会ってしまった。
だから映画好きはやめられない。

【STORY】
「イングリッシュ・ペイシェント」の名匠アンソニー・ミンゲラ監督が“真実の愛”をテーマに紡ぎ出すラブ・ストーリー。
現代のロンドンを舞台に、繊細な恋人と情熱的な未亡人という対照的な2人の女性。その間で葛藤する男性の姿を描く。
ロンドンで建設業を営むウィル(ジュード・ロウ)。ロンドンの治安の悪い地区の再開発を手がけていた。恋人リヴ(ロビン・ライト・ペン)と彼女の娘ビー(ポピー・ロジャース)とともに暮らす。そんな中、オフィスの窃盗事件をきっかけに出会ったボスニアの未亡人アミラ(ジュリエット・ビノシュ)に心引かれ始める。
主演は「コールドマウンテン」でもミンゲラ監督とタッグを組んだジュード・ロウ。「ショコラ」のジュリエット・ビノシュ、「美しい人」のロビン・ライト・ペンら2人の実力派女優との競演に注目。

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