墨映画(BOKUEIGA)

映画を墨彩画とコメントで紹介する。
映画好き・絵好き・書道好きなどなど。好きなこと寄せ集めのブログ。

崖の上のポニョ

2008-07-31 19:42:32 | 映画(か行)
日本を代表するアニメクリエーターの一人。宮崎駿監督の最新作。
宮崎監督の作品嫌いという方、殆どいないんじゃないかなー

これまでと比べると話しの内容が多少、低い年齢層にも・・という意図が感じられる。
大人が大絶賛という感じではないかな。
だから、小さいお子様がいらっしゃる方は、ぜひお子様とご一緒に!
私にもボウズがおりますが、妻と一緒に行くようで私とは行ってくれませんでした。
そんな悲しい話しはさておき。
宗介と一緒にいたい、人間になりたい魚の女の子。
そんな魚の女の子を守ってあげると約束した男の子。
この二人のそれぞれの思いに対する執着のすごさ。
念ずれば花開くとよく言うが、本当に花開いちゃう。
なんだかんだとがんばっているその姿が非常に愛らしい。

とにもかくにも、またひとつ心温まるアニメ映画に出会ってしまった。
だから、映画好きはやめられない。

【STORY】
宮崎駿監督が「ハウルの動く城」以来4年ぶりに手掛けた長編アニメーション。海辺の町で暮らす5歳の少年・宗介は、クラゲに乗って家出した魚の子ども・ポニョに出会う。すぐに仲良くなる彼らだったが、ポニョはかつて人間だった父・フジモトによって海に連れ戻されてしまう。ポニョは父の魔法を盗んで再び宗介のもとを目指すが……。アンデルセン童話「人魚姫」をモチーフに、人間になりたい魚と少年の心温まる交流を描いたファンタジー。

ぼくの大切なともだち

2008-07-29 20:56:19 | 映画(は行)
「相手のこと想ってー。少し特別なキツネと人」

私も本当に大切な友達って何人いるだろう?
このフランソワのように、自分本位になっていて友情を育ませるようなことしてないように思う。
この人の為なら多少の犠牲を押してでも・・・。
と思ったことなんか久しくないような気がする。

我々は、競争の社会の中に生きている。
とかく自分のことばかりに成りがち。
人のために何かをしてあげることが、世の中で資産(時間の面、お金の面・・・)と言われるもの全般において自分のマイナスになると感じてなかなかできてない。
なんだか寂しい感じがする。
豊かな心を持ち、豊かな人間関係をもって生きることは難しいのかな・・・。

とにもかくにも、「友情とは」を考えさせられる映画に出会ってしまった。
だから映画好きはやめられない。

【STORY】
自分の誕生日パーティで友人たちから「お前の葬式には誰も行かない」と言われてしまった美術商フランソワ。彼らの前に10日以内に親友を連れてくると約束したフランソワは、偶然出会ったタクシー運転手ブリュノの助けを借りて親友探しを始めるが……。フランスの名匠パトリス・ルコント監督が、中年男性の友情をユーモラスに描いた人間ドラマ。主演は「あるいは裏切りという名の犬」のダニエル・オートゥイユと「戦場のアリア」のダニー・ブーン。

GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊2.0

2008-07-23 21:27:53 | 映画(英・数)
「我々もまた 創りあげられた世界を現実と受け止めて生きているのかも知れない」

本作品に最初に出会ったのは、続編の「イノセンス」が公開の直前。
後輩が、「イノセンス」は2作品目であるから、1作品目を見てからの方がいい。
とのアドバイスがあり、DVDを借りた。
おかげさまで「イノセンス」は十分堪能できた。
しかし、そのときあまりにも「GHOST IN THE SHELL」との作画の違いにギャップを感じた。

今回、作画を先端のCG技術を使い、書き直し部分を多く入れ再公開となった本作品「~攻殻機動隊2.0」。
「イノセンス」とのギャップを十分にうめ、色合いも2作品統一された感じで、いい仕上がり。
物語としては全く同じであることから、新しいSTORY上の展開を期待していた方からすると、「なんだ!」かも知れない。

私としては十分楽しめた。仕上がった絵を見に行ったつもりだったことが良かったのかも知れない。

ハリウッドの数多くのクリエーターたちに絶大なる評価をされ、作品にも大きく影響を及ぼした品作品、ぜひ劇場の大画面で生まれ変わった姿を確認してー。

とにもかくにも、すばらしい作画でよみがえった映画に出会ってしまった。
だから映画好きはやめられない。

【STORY】
西暦2029年。凶悪化していくコンピュータ犯罪を食い止めるため、政府は非公認の超法規特殊部隊である“攻殻機動隊”を結成する。国際手配されているテロリスト“人形使い”が日本に現われるという情報を掴んだ彼らは追跡を開始するが……。映像クリエイター・押井守の名を一躍世界に轟かせた近未来SFアニメ「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」を、押井自らの監修の下、最新鋭の技術でフルリニューアル。

JUNO/ジュノ

2008-07-20 10:57:58 | 映画(英・数)
「少女の決断をしっかり聞いてあげ、認めてあげた。
    だから彼女は素敵な経験をたくさんした。」

16歳の女の子が妊娠しちゃう。
一見、暗く重たくなりそうな話を彼女の明るさで吹き飛ばし、コメディタッチの仕上りが軽く、だけどしっかりと考えさせてくれる。

前向きに話が進む。
JUNOの明るさもさることながら、周りにいる大人たちや友達が、彼女の考えをしっかり認めてあげ、聞いてあげ、サポートしてあげている。
なかなか、出来ることじゃないな。
自分の娘が、「妊娠しちゃった」なんていてきたら、きっと「どうしてそんなことになったんだ」とそのことを責めてしまいそう。
これからどうしたいのか、どうしたらいいのかという方向に話が進むのには、ずいぶん時間をかけてしまいそう。

話を聞いてあげる聞き上手。相手を認めてあげる寛大さ。

自分は、なかなか出来ていないよなー。

とにもかくにも、元気に明るい重問題の映画に出会ってしまった。
だから、映画好きはやめられない。


【STORY】
第80回アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演女優賞にノミネート、脚本賞を受賞したコメディタッチの人間ドラマ。16歳の女子高生ジュノは同じクラスのポーリーと関係を持ち、予定外の妊娠をしてしまう。生まれてくる赤ちゃんに完璧な両親を見つけようとするジュノは、養子を望むローリング夫妻を見つけるが……。主人公ジュノに「ハードキャンディ」のエレン・ペイジ。監督は「サンキュー・スモーキング」のジェイソン・ライトマン。

スピード・レーサー

2008-07-17 12:28:35 | 映画(さ行)
「自分で決めた道。だからGO GO GO!」

すっかりおじさんの私は、「マッハGO、GO、GO」の世代。
小さい頃(保育園の頃かな・・・)は一生懸命に観てました。
三船 剛と覆面レーサーのかかわり。オートジャッキーなどの秘密武器。
くらいしか覚えていないけれど・・・。

ハリウッド映画版「マッハGO、GO、GO」。面白かった。

クリスティーナ・リッチー、スーザン・サランドン、真田浩之など見慣れた顔ぶれもあり、
フルCGの映像は色使いが少し派手派手ではあるが、それがまた未来感を出していていい感じ。

レーサー(アニメの三船 剛)もレーサーX(アニメの覆面レーサー)も自分のきめた道だからこそ、その道にこだわって生きている姿になかなかできることじゃないなー。
と感銘を受けながら,エンドロールを楽しんでました。

とにもかくにも、ハリウッド映画としてよみがえったマッハGO、GO、GO!に出会ってしまった。
だから映画好きはやめられない。

【STORY】
「マトリックス」3部作のウォシャウスキー兄弟が、タツノコプロ制作のTVアニメ「マッハGoGoGo」を実写映画化。生まれながらの天才レーサーのスピード(エミール・ハーシュ)は、今は亡き伝説的レーサーの兄レックスを超えようとひたすら走り続ける日々。しかし、ひょんなことからレース界を牛耳る大企業ローヤルトンの怒りを買ったスピードは、たびたび妨害工作を受ける羽目に。そんな彼の前に、兄レックスを髣髴とさせる謎の覆面レーサー(マシュー・フォックス)が現れて……。

告発のとき

2008-07-15 12:28:34 | 映画(か行)
「どうしようもない たすけてくれ イラクでもベトナム同様苦悩するアメリカのさけび」

戦場の異常な状況に慣れてしまい、異常と感じられず行われてしまう犯罪。
アメリカは何時の時代もこの苦悩から逃れられない。
ベトナムで十分に社会問題になり、それをテーマにした映画も数多くつくられた。
「ランボー」「7月4日に生まれて」「地獄の黙示録」・・・あげればきりが無い。
そこまで、苦悩したにもかかわらず、なぜ戦争を続けるか。
世界の警察がゆえに、(いやアメリカの利益のために)闘わざるをえないのだろうか?

星条旗を逆さに掲揚することは「どうしようもない。打ち手が無くなった。たすけてくれ」
の意味を表すそうだ。

アメリカが、世界が、同様の苦悩を背負っている。
たすけてくれー!

とにもかくにも、社会派な映画とであってしまった。
だから映画好きはやめられない。

【STORY】
「クラッシュ」(05)のポール・ハギス監督・脚本によるサスペンスドラマ。イラクの最前線からアメリカに帰還したマイクは、その帰国直後に軍隊から脱走し、行方をくらます。マイクの父親の退役軍人ハンク(ジョーンズ)は、地元警察の女性捜査官(セロン)とともに息子の捜索を始めるが、真実を追い求めるにつれて、父親の知らない息子の素顔が明らかになっていく……。出演はトミー・リー・ジョーンズ、シャーリーズ・セロン、スーザン・サランドンら。

イースタン・プロミス

2008-07-12 21:32:40 | 映画(あ行)
「裏社会の履歴書 タトゥー。 彼は何者?」

特に、狙って観にいった訳ではなかった。
「庭から昇ったロケット雲」を観にいった時に、1本で終わるのが寂しかったので正直「ついで観」

しかしー、面白かった。
昔、二本立てでの映画の公開が多かった時、その2本目が面白かった時はとっても得した気分になったものですが、正にそんな感じ。

ビゴ・モーテンセンの演技がすばらしい。
裸の格闘シーンも、「イタイ!!!」が伝わり必見。
脚本もすばらしいので、話にメリハリがあり飽きさせることない1時間40分。

床屋の親子にかみそりで殺害される男。
薬局で血まみれになり助けを求めるロシア人妊婦。
妊婦が持っていたロシア語でつづられた日記からの謎。
ロシアンマフィアに認められようとする男。
これらが絡み合い物語が進む。
そしてこの男のは---?

おっと、これは物語の肝。
ここからはぜひ、映画館で作品を観てください。

とにもかくにも、闇の世界をのぞける映画に出会ってしまった。
だから映画好きはやめられない。

【STORY】
「ヒストリー・オブ・バイオレンス」のビゴ・モーテンセン&デビッド・クローネンバーグ監督が、ロンドンを根城に暗躍するロシアンマフィアの犯罪を描いたサスペンスドラマ。病院で助産婦をしているアンナ(ワッツ)は、駆け込み出産をして死んでしまった少女が持っていたロシア語の日記を手がかりに少女の身元を探し始める。だが、彼女が辿り着いたのはロシアンマフィアによる人身売買、売春の実態だった……。共演にナオミ・ワッツ、バンサン・カッセル、アーミン・ミューラー=スタール。

ザ・マジックアワー

2008-07-10 22:44:34 | 映画(さ行)
「夕暮れの一瞬の最高の時、マジックアワー
 人生のマジックアワーもあきらめない。又おとずれる。
 毎日夕暮れが来るように。」

三谷幸喜、最高傑作と言われていただけのことはある。
面白おかしく、しかも深い。

笑いどころ満載だけど、人生を考えさせられるなー。

私にマジックアワー、あったのかな?

だけど、きっとまた来る(初めて来る)

マジックアワーが来ないと思うことは、人生そのものをあきらめることになるものね。
思い続けて、がんばり続けることで、人生はうまく行くように出来ているのだ。
素敵な人生が訪れますように。

とにもかくにも、人生を賛美する素敵な映画にであってしまった。
だから、映画好きはやめられない。

【STORY】
港町・守加護(すかご)を牛耳るギャングのボス・天塩の愛人に手を出してしまった備後は、命を助けてもらう代わりに伝説の殺し屋・デラ富樫を連れて来ることを命じられる。追い込まれた備後は三流役者の村田を雇い、映画撮影だと思い込ませて殺し屋を演じさせるが……。「THE有頂天ホテル」などのヒットメーカー、三谷幸喜が監督・脚本を手掛けるクライム・コメディ。キャストには佐藤浩市、妻夫木聡、深津絵里ら豪華な顔ぶれが集結。

庭から昇ったロケット雲

2008-07-09 22:14:32 | 映画(な行)
「俺の夢 今は家族の夢」

泣きました。
いい映画。今年一番かも!
父親の自殺によりNASAをやめ、農場を継ぐファーマー。
しかし、宇宙に行く夢をあきらめきれずロケット作って宇宙に行ってしまう話。

あまりにもありえない話なんだけれど、夢をあきらめない姿にすごく感銘を受けた。
また、彼の夢を支える家族がスバラシ。
父親の夢は、宇宙に行くこと。宇宙に行けて終わりではなく、ちゃんと家族が待つ地球に帰ってくる。
ここまで出来て夢がかなった。
だからこそ、家族の夢になっている。

そうそう、ブルース・ウィリスもチョイ役ででてます。
ビリー・ボブ・ソーントンとは、アルマゲドンでも競演してます。
なんだか同じ宇宙物での配役でしゃれてるよね。

ひとつ、注目シーンをご紹介。
夢を追い続ける姿が普通じゃなく見えたため、精神鑑定をうけるファーマー。
一緒に診察を待つ男の子に、「夢はあるのか」とたずねる。
まだ、分からないと答える少年に、「誰かに決められる前に決めろよ。」とアドバイスする。大人も子供も夢を忘れてる(もてない)時代かな。
ほんと、「夢・ユメ・ゆめ」の映画。
この映画に感動する、私も夢を忘れたオヤジなんだろうな。

とにもかくにも、夢をあきらめない感動の映画にであってしまった。
涙、なみだで・・・。映画好きはやめられない。

【STORY】
実家の農場を継ぐことになった元宇宙飛行士ファーマー。宇宙への夢を諦めきれない彼は、自分でロケットを作ることを決意。家族の協力を得て農場で準備を進めるが、FBIやCIAから危険人物として目を付けられてしまい……。デビュー作「ツイン・フォールズ・アイダホ」で注目を集めたマイケル&マーク・ポーリッシュ兄弟によるヒューマン・ドラマ。主演は「バッドサンタ」などの個性派俳優ビリー・ボブ・ソーントン。

ゼア・ウィル・ビー・ブラット

2008-07-06 22:38:36 | 映画(さ行)
「富を得た。多くの大切なものを失い 生きた」

これは、なんだかダーティな映画。
「負のアメリカン・ドリーム」と何かに書いてあったが、正にその通り。
石油王として成功を収めるが、その影では利用できるものは利用し蹴落とすべきものは蹴落とす。それがたとえ家族であろうとも。
欲へのこだわりのすごさ。
あるい意味感服する。
万人うけする映画じゃないように思うし、生き方としては非常に突飛で決して賛同できない。
しかし、これくらいのことでもやらない限り、よく言われる「8:2の法則」の「2」にはなれないのかな。
悪しき方だが、この欲望への「こだわり」には一目置かねばならないのかも。

とにもかくにも、欲深いサクセスストーリーにであってしまった。
だから映画好きはやめられない。

【STORY】
『マグノリア』『パンチドランク・ラブ』のポール・トーマス・アンダーソン監督の最高傑作との呼び声も高い、石油採掘によってアメリカン・ドリームをかなえた男の利権争いと血塗られた歴史を描いた社会派ドラマ。原作は1927年に発表された、社会派作家アプトン・シンクレアの「石油!」。『マイ・レフトフット』のオスカー俳優ダニエル・デイ=ルイスが、冷徹な石油王が破滅していくまでを熱演。人間の計り知れない欲望や恐怖を、改めて思い知らされる。
石油ブームに沸く20世紀初頭のカリフォルニア
鉱山労働者のプレインビュー(ダニエル・デイ=ルイス)は、石油が沸く源泉があるという情報を耳にする。息子(ディロン・フリーシャー)とともに石油採掘事業に乗り出したプレインビューは、異様なまでの欲望で富と権力を手にしていく。