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墨映画(BOKUEIGA)

映画を墨彩画とコメントで紹介する。
映画好き・絵好き・書道好きなどなど。好きなこと寄せ集めのブログ。

【コミック】機動戦士ガンダム THE ORIGIN(20)

2010-03-30 19:57:41 | 

「キシリアは何を考えているのか。」

【STORY】
ソロモン戦線も終盤。戦局は、ほぼ連邦に傾きつつあった。
ドズルは、戦場に自らも駆ってビグザムを投入。
戦艦をも圧倒する攻撃力を見せる。
そんなビグザムに、スレガーのコアブースターとアムロのガンダムが特攻をかける。
スレガーの命と引き換えに、ビグザム、そしてソロモンは陥落した。
ソロモンを連邦に掌握されたジオンは、シャアの率いるニュータイプを投入。
ララアがエルメスで攻撃を仕掛ける。
ビットによる攻撃。見えない相手に翻弄する連邦。
ガンダムも発進する。
アムロはララアの気配を感じ、エルメスと遭遇。
そこにいたシャアに意外な誘いを受ける。
一方シャアの戦艦ザンジバルを借り、ジオン本国へひそかに戻ったキシリア。
その目的は…。

安彦良和氏による一年戦争ガンダムのコミック、20巻。
ソロモン戦線の終盤から、その後の動きを描く本巻。

TV・劇場版「機動戦士ガンダム」のラインをなぞった展開は相変わらずである。
しかし、微妙に味付けがあるところが、この作品の魅力。
今回も、2箇所。
シャアとアムロの戦場での出会い。
「同士になれ。」
ア・バオアクーでの、最終決戦のおり、シャアはアムロにこの言葉を投げかける。
そのセリフが、この時点で登場。
連邦のエースパイロット。自分を困らせるニュータイプを自らの手の内に取り込もうとする、シャア。
彼のザビ家への復讐劇も大詰めと感じている証だろうか。
そして、キシリアの不穏な動き。
次男のサロスが死んだ時も見せた不穏さを、今回も見せる。
「キシリアは何を考えているのか」
そんな、ダイクンのセリフが思い起こされる。

政治色の強い今巻でありました。

【小説】さまよう刃

2010-01-05 11:55:00 | 
映画「さまよう刃」の原作。東野圭吾著の作品。
映画と結末の扱いが違うとのレビューを多く見かけました。
しかし、映画もまた、私にとっては衝撃的な作品。
どう違うのかが気になっていました。
先日、図書館から借りてきて読みました。

私が映画レビューで描いた墨画の部分。
「せめて、死にも匹敵する恐怖を。」
この部分が、まさしく異なる部分でした。
原作では、「せめて」などという気持ちは微塵もなく、何があっても犯人を許すことが出来ない。と言う部分で大きくヒトクシ通っていた感じです。

そして、木島和佳子の役柄も大きく違いがありました。
映画では、どちらかと言えば、長峯が復讐を遂げるのを何とか止めたい。と言った役柄でした。
しかし、原作では徹底して長峯を手助けしてゆく立場でした。

どちらがいいか。

映画は映画の良さがあったように思います。
先に述べた木島和佳子の役割は、映画の方が好きでした。
娘の立場から、長峯にこれ以上罪を重ねて欲しくないという姿は、共感がもてました。
むしろ彼女の父の方が、長峯に銃が渡るようにしたりと応援する側でした。
そこも、また扱いとしては好きだったところです。
原作と最後の解釈が違う点は、多くの方のレビュー通り。
長峯の思いを貫く姿勢は、分かりやすいし変に妥協した感が映画にはあるように感じてしまいます。

私は、どちらもそれなりに好きです。

観た、読んだ順番もあるのかもしれません。
原作を先に読んでいたら、意見は変わっていたかもしれません。

いずれにしても、この作品。映画だけ、原作だけにしないで、両方に触れられた方がいいように思いました。

日本の刑法の内在する問題点。
変に欧米の人権主義を取り入れてしまっている。
日本の風土に合わない法律の問題は、多くの方に考えてもらいたい。
そんな作品になるかと思います。

私の映画「さまよう刃」のレビューはこちら

http://blog.goo.ne.jp/de-nory/e/507dd702b538c9b57462fd14fb047905

【コミック】20世紀少年・21世紀少年

2009-09-14 19:09:13 | 

映画も観終わったところで、早速20世紀少年・21世紀少年のコミックをレンタル。
全巻、間髪開けず借りることができました。
「Akira‘sVOICE」のAkiraさんに一気読みを薦めてもらいましたので。

最初の頃のエピソードが後半で利いてきたりします。
そういうのが、結構多い。
確かに、一気読みの方がいいです。
2タイトル含めて24冊。少々気合が必要ですが…!

浦沢直樹先生の絵、好きですね。
すごく細い線で簡易に描いてある感じですが、妙にリアル。
不思議な絵です。

大筋、映画と原作にぶれは無いです。
読み終わってみて、映画は原作のラインをなぞった印象がより一層濃く感じます。
やはり、映画はかなり走ってますね。
原作の方が、“ともだち”の支配する「へんてこな世界」の印象が薄く、近未来感があります。
映画はその「へんてこな世界」故に陳腐になっていった気がします。
なぜ違いが出るのでしょう。
漫画と実写という仕立ての違いでしょうか。
エピソードが豊富なのと、映画に出てこない人物もいます。
関連が、映画より複雑かもしれないですね。
しかしながら、それぞれの持ち味があるので、どちらか片方にせず、ぜひ両方に触れて欲しいです。

ひとつ、どうも分からないことがあります。
20世紀少年の完結部分を21世紀少年というタイトルを変えた形に持っていったのか。このことは、作品を読んでいる中では分かりませんでした。なぜだろう。

不完の名作、ドラえもん

2009-09-02 12:37:20 | 

先日、ネットを見ていました。
気になったドラえもんの記事。読んでいると「ドラえもん最終回」の文字にショートカットが付いています。
もしやと思いクリック。


感動でした。

一年くらい前でしょうか。ドラえもん最終回が話題になった
勝手に同人誌を販売したため、著作権の関係で謝罪されていました。
その頃、聞こえていた内容はこんな感じでした。
ドラえもんが突然動かなくなる。
ドラえもんを直すには難しい状況であることがわかる。
ドラえもんを直すため、一生懸命勉強するのび太。
科学者になったのび太は、ドラえもんの修理に成功する。
ドラえもんの開発者はのび太だった。

小学生の頃から大好きだったドラえもん。コミックを集めていて23巻くらいまで持っていました。
四次元ポケットから出てくる不思議な未来の道具に、わくわくしたもの。
今、うちのボウズもコミックは集めています。
二世代に渡り、愛されているドラえもん。すごい。
「皆の中の、すてきな想い出」
この作品に、素適な想い出を持っている方は、数多くいらっしゃるのではないでしょうか。

藤子(F)不二雄が亡くなられて、どれくらい経つだろうか。
真の最終回は藤子先生の中にある。
不完の名作。
最終回と言うのは、好きな話であればあるほど、来て欲しくないもの。
しかし、永遠に最終回が訪れないと、それはそれで寂しいものである。
法的にはいけないことであることには、間違いがありません。
しかし、すごく、著者のドラえもんへの愛情を感じました。
人は、終わり、けじめというものは付けたいと思っています。
そんな思いから、ドラえもんを愛しているからこその作品のように感じられました。
この作品を描かれた方の、ひとつのけじめだったのではないかと思います。

まだ、読まれていない方。よかったら読んでください。
こちらから
http://www.nurs.or.jp/~ike/final_dora.htm

機動戦士ガンダム-THE ORIGIN-(19)

2009-07-16 07:42:08 | 
さて、今回は漫画のご紹介を。
ガンダムのキャラクタデザインを担当した、安彦良和作画による、一年戦争ガンダムの漫画「機動戦士ガンダム-THE ORIGIN-」。
先週19巻が書店に並んでおり、早速購入。
安彦良和の絵は非常に好きだ。彼の漫画作品「アリオン」「クルドの星」なども読んだ。
19巻の話の前に、まず、「~THE ORIGIN」について。
その名の通り、ガンダムのオリジナルストーリーとして描かれている。
話の軸は、劇場版「機動戦士ガンダム」3部作。
知っている話ではあるが、映画には無かったエピソードが盛りだくさん。
例えば、シャアとセイラの子供の頃エピソードが描かれていたり。
キャスバル・ダイクンはどのようにして、シャア・アズナブルになったか。
など。
1. 始動編
o 単行本第1巻
2. 激闘編
o 単行本第2巻
3. ガルマ編
o 単行本第3巻
o 単行本第4巻
4. ランバ・ラル編
o 単行本第5巻
o 単行本第6巻
5. ジャブロー編
o 単行本第7巻
o 単行本第8巻
6. シャア・セイラ編
o 単行本第9巻
o 単行本第10巻
7. 開戦編
o 単行本第11巻
o 単行本第12巻
8. ルウム編
o 単行本第13巻
o 単行本第14巻
9. オデッサ編
o 単行本第15巻
o 単行本第16巻
10. ララァ編
o 単行本第17巻
o 単行本第18巻
11. ソロモン編
o 単行本第19巻


今回19巻では、ソロモン攻略戦・前編となっている。
この作品では多少、劇場版ガンダムと展開の違う部分もある。
このソロモンの後、テキサスコロニーでシャアのゲルググと戦うのだが、それは、すでに18巻で描かれた。
ゲルググに大破させられたガンダムを修復するのとあわせて、機動性を高める改造がなされる展開。そのことで、ガンダムはソロモンへの参戦が遅れる。
正に「ソロモンへ」なのである。
戦いや、ガンダムに対する思いで、かなり強気のアムロの姿も読み所。
あくまでも,安彦良和氏の「ガンダム」なのである。

とにもかくにも、早くも20巻が待ち遠しい漫画に出会ってしまった。
だからガンダムファンはやめられない。

つみきのいえ

2009-06-04 18:06:45 | 
DVDカテゴリーは「ネタばれ」気にせず書きます。ご容赦下さい。
(本だけど)

アカデミー賞短編アニメーション賞に輝く本作品。
DVD借りたかったのだが、残念レンタル中。
そうしたら、ボウズが学校の図書館で絵本化されたものを借りてきた。
絵も、作品と同じ。
とても素適な柔らかな色合いの水彩画(の様に見える)。
短い話しで、あっと言う間に読み終えた。
まず、海面が上昇してくる。という設定に、何だかリアリティがある。
温暖化で極の氷が溶け、海面が上昇する。平野の土地は全て水の中。
そんなことを思うと、近未来感がある。
もしかすると、このおじいさんは自分になるかもしれない。などと思ってしまう。
大工道具を下層の家(海)に落としてしまったおじいさんは、潜水服を着て潜って取りにゆく。
海に沈んだ部分を目にしたおじいさんは、そこに住んでいた頃の思い出に浸る。
どんどん潜ってゆき、一番下まで。お婆さんと結婚して家を持った頃を思い出す。
そう、そんなに思い出が詰まっているのだから、この家は決して崩れることはない。
どんな状況でもたくましく生きる人間の姿。
何だか、ジンときてしまう。
ジブリの「風の谷のナウシカ」を思い出してしまった。
近いうちに、今度こそDVDで「動く絵」を観たい。
とにもかくにも、そんな状況でも人はたくましく生きる物語に出会ってしまった。

【STORY】
第81回アカデミー短編アニメーション賞や2008年アヌシー国際アニメーション映画祭グランプリを受賞するなど、高い評価を受けた短編アニメ。監督は「R」「或る旅人の日記」など短編アニメを制作してきた加藤久仁生。
海の上に建つ積み木のような家。海面の上昇にあわせて上に上に建て増しされる。そんな家に住んでいるおじいさんの、家族との思い出の物語。

「goo 映画」で更に詳しく。
こちらから


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