パテルノの山で 眠っていた光る石
靴職人カッシャローロが 灼熱に燃やして
赤光の魔女を 目覚めさせた
誰も知らなかった イタリアの恋
脳裏に焼きついた 真っ赤な光
魅力を映した 斜めのシルエット
手を伸ばせば 笑って逃げる 声を追いかけて
秘密の夜を生きる 焦がれた男
*
おもく輝く 貴重な石を使って
錬金術師カッシャローロが 炭と共に燃やして
赤光の魔女に 魅入られてく
誰にも言えなかった ボローニャの恋
燃えるほど緑に 変わった炎
浮気な女の 冷たい横顔
話しかけても 向こうを向いて 脚を組んだまま
たくしあげたスカート 拒否しない女
*
誰も知らなかった イタリアの恋
守り続けたかった 真っ赤なマボロシ
時代が引き裂いた 化学のロマンで
手を伸ばせば 寄り添って香る 夢に溺れたかった
魔性の女を愛した 幸福な男
*