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それは本日のことであった。
明日個人的な仕事でシスターのところに顔を出せない俺は、
新規参入者であるS村とフレンドAと共に、まだボーイズのいない時間から
ボーイズのところへ向かった。
(みんな無料塾へ行っていたのだ)
道すがら、S村が以前飼っていたネコの話をした後で、こう言った。
「そういえばネコ、飼わないか?
知り合いのペット・ショップの人が安くしておくって言ってたよ。」
「いや、ネコは飼わないな~・・・。
でも、あのゴロゴロがたまんないよな」
と言ったところ、
「ゴロゴロって?」
と言うではないか。
「ゴロゴロ言うだろ?寝る前に」
と言ったところ、今度は、
「一度も聞いたことない」
と言うではないか。
なんということだ。
最近の日本のネコ業界は、ゴロゴロ言うことを国連から禁止でもされたのか。
そんなことを思いながらシスターのところへ行くと、
近所のネコのイエヤスがホールの隅の座布団で、ずんぐりしていた。
「ヨシ。俺が"にゃんこゴロゴロの術"を見せてやる。
みんな、ここで、今にも眠りそうなフリをしてみ」
そして男三人でイエヤスの周りにゴロゴロしたところ、
イエヤスは目を輝かせて身体を半分むっくり起こし、
(うっとうしいニャ・・・。)
というヒゲをした。
しかしみんなで極力シ~ンとしていると、
(ま。いいかニャ・・・。)
と、再びずんぐり体勢になったので、"にゃんこゴロゴロの術"を施したところ、
(あ~気持ちいい・・・。もっともっと~。)
と言わんばかりにゴロゴロ言い始めた。
(んゴロゴロんゴロゴロんゴロゴロ・・・)
「ほら見ろ。」
「初めて聞いた~」
「久しぶりに聞いた~」
「これから、"にゃんこコロリ寝の術"を施すからよく見てろよ。
俺が3つ数えると、どんなニャンコもコロリと眠る。」
S村は目を皿のようにして見入っていた。
「い~~~ち・・・・・・・・」
んゴロゴロ♪
「に~~ぃ・・・・・・・・・・」
んゴロゴロ♪
「さ~~・・・・・・・・・・・・」![](https://pisces.heteml.jp/kao/neko2.gif)
俺が寝た。
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◆ 遠き日の声が我を呼び 冬ぬくし
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気がつくと、
ボーイズが俺を起こさないように気遣いながらドタバタと走り回り、
誰かが俺に毛布をかけてくれていて、
イエヤスがその毛布の中に入り、
俺の隣で幸せそうな顔をしながら、
両前足を俺の胸に押しつけてモミモミしながら、
んゴロゴロ~♪と言っていた。
こんな時、
突然バサッと毛布を剥いで、ネコの幸せを奪うことなど出来るだろうか?
いや、できまい。
ジタバタ ((ヾ(≧◇≦。)
そんな心深いジレンマを表すように、
ヒヨコのようにか細い声で
「た、助けてぇ~」
と言ったところ、たまたま通りかかったシスターが、
ほっほっほと笑いながらイエヤスを連れて行ってくれた。
これだから、俺はネコは飼えない。
![](https://pisces.heteml.jp/kao/cha-shun.gif)
それは本日のことであった。
明日個人的な仕事でシスターのところに顔を出せない俺は、
新規参入者であるS村とフレンドAと共に、まだボーイズのいない時間から
ボーイズのところへ向かった。
(みんな無料塾へ行っていたのだ)
道すがら、S村が以前飼っていたネコの話をした後で、こう言った。
「そういえばネコ、飼わないか?
知り合いのペット・ショップの人が安くしておくって言ってたよ。」
「いや、ネコは飼わないな~・・・。
でも、あのゴロゴロがたまんないよな」
と言ったところ、
「ゴロゴロって?」
と言うではないか。
「ゴロゴロ言うだろ?寝る前に」
と言ったところ、今度は、
「一度も聞いたことない」
と言うではないか。
なんということだ。
最近の日本のネコ業界は、ゴロゴロ言うことを国連から禁止でもされたのか。
そんなことを思いながらシスターのところへ行くと、
近所のネコのイエヤスがホールの隅の座布団で、ずんぐりしていた。
![](https://pisces.heteml.jp/kao/neko2.gif)
「ヨシ。俺が"にゃんこゴロゴロの術"を見せてやる。
みんな、ここで、今にも眠りそうなフリをしてみ」
そして男三人でイエヤスの周りにゴロゴロしたところ、
イエヤスは目を輝かせて身体を半分むっくり起こし、
(うっとうしいニャ・・・。)
というヒゲをした。
しかしみんなで極力シ~ンとしていると、
(ま。いいかニャ・・・。)
と、再びずんぐり体勢になったので、"にゃんこゴロゴロの術"を施したところ、
(あ~気持ちいい・・・。もっともっと~。)
と言わんばかりにゴロゴロ言い始めた。
(んゴロゴロんゴロゴロんゴロゴロ・・・)
「ほら見ろ。」
![](https://pisces.heteml.jp/kao/fufu-2.gif)
「初めて聞いた~」
「久しぶりに聞いた~」
「これから、"にゃんこコロリ寝の術"を施すからよく見てろよ。
俺が3つ数えると、どんなニャンコもコロリと眠る。」
S村は目を皿のようにして見入っていた。
「い~~~ち・・・・・・・・」
![](https://pisces.heteml.jp/kao/neko2.gif)
「に~~ぃ・・・・・・・・・・」
![](https://pisces.heteml.jp/kao/neko2.gif)
「さ~~・・・・・・・・・・・・」
![](https://pisces.heteml.jp/kao/neko2.gif)
![](https://pisces.heteml.jp/kao/pu.gif)
俺が寝た。
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◆ 遠き日の声が我を呼び 冬ぬくし
====================================
気がつくと、
ボーイズが俺を起こさないように気遣いながらドタバタと走り回り、
誰かが俺に毛布をかけてくれていて、
イエヤスがその毛布の中に入り、
俺の隣で幸せそうな顔をしながら、
両前足を俺の胸に押しつけてモミモミしながら、
んゴロゴロ~♪と言っていた。
こんな時、
突然バサッと毛布を剥いで、ネコの幸せを奪うことなど出来るだろうか?
いや、できまい。
ジタバタ ((ヾ(≧◇≦。)
そんな心深いジレンマを表すように、
ヒヨコのようにか細い声で
「た、助けてぇ~」
と言ったところ、たまたま通りかかったシスターが、
ほっほっほと笑いながらイエヤスを連れて行ってくれた。
これだから、俺はネコは飼えない。
![](https://pisces.heteml.jp/kao/cha-shun.gif)