卯月の手鏡

小さな手鏡でも、広い世界が映る。

アース・earth

2008年01月21日 | 卯月の雑感
人間は知恵と技術で快適な生活を追求してきた。
その結果、環境破壊が進んで異常気象など、そのしわ寄せが自分たちに降りかかってきている。

朝起きて暖房をつけ、スーパーの十分な品揃えの中から選んだ食品を調理して食べる。
車で出勤して、空調の整った部屋で仕事をする。
家に帰って、夕食を食べお風呂に入って暖かい布団で寝る。
いつもの当たり前の生活。

でも、地球の自分の知らないところでは、それぞれの動物が過酷な環境の中を生きている。

ゾウは乾季が来ると、水を求めて大移動をする。
何十日間もただ歩き続ける。サバンナに吹き荒れる風が砂嵐となってゾウの群れを襲う。
それでも歩く、ヨロヨロになりながら歩く。
子ゾウが疲れ果てて座り込むと、大人のゾウが鼻で立たせて更に歩かせる。
途中、空腹のライオンに出会い、仲間を失いつつも歩き続けて、ようやく水のある草地にたどり着いた。
毎年、こうやって水を求めて移動するんだけど、異常気象のせいでゾウ自身が乾季を読めなくなっているとか。

モンゴルのアネハヅルは、冬になると暖かいインドへ渡る。
その為にはヒマラヤ山脈を越えなければならない。
雪に閉ざされたヒマラヤ山脈も、日光が当たると雪が溶かされ、上昇気流が発生しそれが乱気流となる。
その嵐の中を必死に羽ばたいて跳び続けるアネハヅル。

動物たちは人間が狂わせた自然の中で必死に生きていた。






地球は地軸が傾いたために季節のリズムがあり、太陽と水が隅々まで命をもたらす。

南極から1900キロの地帯に広がるタイガ。
広大な針葉樹林が延々と続く。地球上の1/3の樹木がここにある。
春になって太陽が照らし始めると、地球上のすべての場所で酸素が増える。

偶然がもたらした環境なのかも知れないけど、この素晴らしい地球を守っていかなければと思う反面、守っていけるのかと言う不安も感じた・・・。


「今なら間に合う。私達にできる事を探そう」
最後の渡辺謙さんの言葉が心に残った。