半谷範一の「オレは大したことない奴」日記

B級自動車ライターのカオスな日常

三井記念美術館で、『超絶技巧、未来へ! 明治工芸とそのDNA』を観ました。

2023-11-07 18:02:51 | 美術館、展覧会
カミさん、娘と3人で三井記念美術館に行きました。現在、『超絶技巧、未来へ! 明治工芸とそのDNA』という絶対に見逃したくない展覧会が開催されているのです。




2014年に開催された『超絶技巧! 明治工芸の粋』で工芸の超絶技巧の世界に出会い、2017年に開催された『驚異の超絶技巧! 明治工芸から現代アートへ』で、現代の作家の中にも恐ろしい技巧を持っている作家が存在していることを知りましたが、今回はそういう現代の作家の作品をメインにした内容になっていました。






今回は写真撮影可の展示がいくつかあったので、このブログでも少しだけご紹介させていただくことにしましょう。まず最初はこちら、木工の福田亨さんの≪吸水≫。この作品、塗装されたものではなく、元々の木の色を生かして制作されているとのこと。さらに驚いたのは水の表現で、何と下地の板とは一体になっていて、周囲の部分だけを彫下げ、磨き上げることで水の質感を再現しているそうです。私的には今回の展覧会で一番驚きました。




2020年にパナソニック汐留美術館で開催された『和巧絶佳展 令和時代の超工芸』でも見たことのある漆工の池田晃将さんの作品も5点展示されていました。池田さんの作品を観て、漆工のイメージが大きく変わりました。




こちらは先日、六本木ヒルズの『"KOGEI NEXT" Exhibition 2023』に出品されていた≪水仙≫を紹介したばかりの大竹 亮峯さんの作品、≪月光≫。この作品も水を注ぐことによって開花するそうです。実際に咲くところが観たかったなぁ・・・




こちらは前原冬樹さんの 木彫、≪一刻≫スルメに茶碗 。鎖の部分まで全部一つの木から削り出されているというのは驚きです。






この作品、≪「ねじが外れている」モンキー、工具箱、ねじ≫は、この画像を見てもどこが超絶技巧なのか?全然分からないと思いますが・・・




・・・実は彦十蒔絵 若宮隆志さんが制作した漆工作品!なんですよ。




今回はさすがに比較的小さな作品が多かったものの、この吉田泰一郎さんの金工作品、≪夜霧の犬≫のような大作もありました。






先日の『"KOGEI NEXT" Exhibition 2023』で観た松本涼さんの木彫も5点展示されていました。撮影不可でしたが≪連鶴 四想祈安≫という連鶴をモデルにした作品が素晴らしかった。




こちらは青木美歌さんのガラス作品、≪あなたと私の間に≫。カミさんはこの作品が一番気に入ったそうです。ご覧のように、床に投影された影も大変美しかった。でもこういった作品を保管したり運んだりするのは大変だろうなぁ・・・





もちろん今回紹介した以外にも素晴らしい作品ばかりで、本当に内容の濃い展覧会でした。工芸に興味のある方にとっては仕事を休んでも観に行く価値のある必見の展覧会といっても良いでしょう。尚、会期は11月26日までとなっております。

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