CURRY_SAMBA

カレーにまつわるエトセトラ。

風 de カレー!

2008年07月29日 | 行った!お店カレー
今をさかのぼること2年とちよっと昔。

このブログを始めたばかりの記事
カフェ de 本格インドカレー!」で
カレーライターとしては第一人者といえる、小野員裕さんにコメントをいただいた。

「今度新橋の「TheKari」に行ってみてください。美味しいですよ。」

それ以来、「新橋」といえば「TheKari」がまっ先に浮かんでいた。
(そのあとラーメンズも。笑)

新橋は、サラリーマンの街というイメージが強い。
私などは行く機会はめったにないけど、男くささとか昔っぽさが入り交じっていて
「なんだかカッコイイ」というあこがれがある。
用事がない街でも、カレーを食べに行くという目的があれば、迷わず行ける。

しかし。

この「TheKari」、なんと平日のお昼しか営業していない。
普段、会社で働いている人にとっては食べ歩きは休日かもしくは平日の夜が基本。
それでなかなか行くチャンスがなかった。

そんな時、風のように舞い込んで来た

「新橋で11時から打ち合わせ」

(うお~「TheKari」でお昼できるかもしれない!)と心の中で喜んでいたら
打ち合わせに付き添ってくれるH部長が一言。

「新橋のカレーでも調べとけー」

「部長~~~」

というわけで、無事に打ち合わせを済ませてあこがれの「TheKari」へ!
駅から微妙に遠く、しかも地図を間違え、猛暑のなかウロウロしてしまったものの
12時ちょうどに到着。まだ外までは行列ができていない。

席はカウンターのみで10人しか座れない。
それに対して従業員が5人いて、手慣れた役割分担で注文を受け、水を出し、
ライスを盛り、カレーを盛り、サーブする。
この間、たったの30秒。さすが。

5分も待たずに座れた。あ~ドキドキする。

小野さんが今年のdancyuでもススメしていた「ビーフカレー」は
出て来た瞬間、クローブの色、香りが印象的だった。
サラサラめのルーは、新鮮なスパイスを使っているのがわかるスッキリした味で
ビーフは「辛口」とあったけれど、いきなりではなく、口に含んで2~3秒してから
スーッとやってくる。

チキンカレーを食べていた部長に

「そっちのカレーはどうか?」

と聞かれて、とっさに出て来た言葉が

「風みたいです!」


いっぱいカレーを食べてきたけれど、ふとこんなコメントが出て来たのは初めてだった。

ビーフもやわらかくて、しっかり味がついていた。
つけあわせのマサラ(ポテトをコリアンダーやクミンで炒めたもの)も完璧。
これで890円は絶対に安いと言い切れるレベルの高さだった。

2年もかかったけど、あこがれのカレーに出会えて幸せだ。
小野さん、おいしかったです~!
部長、新橋に行くことがあったらお供します~!

(写真/新橋「TheKari」/ビーフカレー/890円)

楽園をめざして de カレー!

2008年07月26日 | 行った!お店カレー
「悪い夢にうなされて/逃げるように君は目を覚ます/
心配しないでって強がってるけれど/つらいことが多いんだね」

やっぱりそうなのかなあ…

先週は、前倒しの仕事に追われていて、ひさしぶりに終電。
さらに東京は熱帯夜つづきで、ぐっすり眠れていなかった気がする。
毎晩のように、仕事や会社の夢を見てしまった。

そんなときに聴くと元気になれる曲が
風味堂「楽園をめざして」

たしか3、4年前の沖縄キャンペーンソングで
友達3人で沖縄に行った飛行機の中で初めて聴いた。
そのPVがいかにも「楽園」で、海が水色ですごくきれいで
思い出といっしょにすーっと記憶に入ってきた。

風味堂は、ピアノヴォーカルっていうのも珍しいけど
視点が女の子の歌詞が多いのも特徴的。

「どこへも行かないで」
「そうじゃない、どこへでも二人で行くんだろう」

という部分はちょっとくさいけど、疲れているとホワ~となってしまう。


                        

悪い夢を見た日は、午前中もイマイチなので、
お昼にカレーを食べてリセット

1文字違いの「風夢堂」でカレーを食べた。
折りしも夏メニューが始まっていて、「夏野菜カレー」というのがあったから
迷わず注文。

ここのランチには、ちゃんとサラダとスープがついてくる。
サラダはキャベツやキュウリや数種類の野菜が細かい千切りになっていて食べやすい。

「夏野菜カレー」は、素揚げした野菜がたっぷりのっていた。
ルーはサラサラすぎず、辛すぎず食べやすい。
いんげん、ピーマン、ししとう、オクラ、なす、ズッキーニ、パプリカ赤、パプリカ黄色。
なんと8種類!優秀
そしてここのカレーはライスが特徴的。
見事なピラミッドをみていると、まだ見ぬエジプトに思いが馳せる。


「ピラミッドの下に宝が埋まってる」…という夢を見たら、
一度すべてのものを捨てて旅に出ましょう。

人にはいつか、旅に出る時が必ずやって来るそうです。
少年社中「アルケミスト」より)


(写真/御茶ノ水「風夢堂」/夏野菜カレー/900円)

たまご de カレー!

2008年07月21日 | カレーエトセトラ
「たまごとカレー」そのこころは?

たまごのカレーで有名なところでは、西早稲田の「夢民」か、渋谷の「ムルギー」。
夢民はふんわり炒めたたまご、ムルギーはゆでたまごスライスがのっている。
あとは、温泉たまごがのった「草の花」のカムジャタンカレーなど。

そして、最近みつけたのがコチラ。
「カレーたまごドック」と「カレー&タマゴ」

どちらもフェミマで、棚の一角に仲良く並んでいた。
それにしても、何が違うの??

ということで、両方買って食べ比べてみることにした。



こちらが「カレー&タマゴ」135円。
まわりのパンがふわふわしていてやわらかい。
タマゴは、サンドイッチのたまごみたいな、ゆでてつぶしたもの。
マヨネーズも入っているかも。
カレーは程よい辛さのキーマカレー。

そしてトップが「カレーたまごドック」105円。
こちらはドック生地にはさんである。
パン屋さんの玉子パン(パセリがのってるやつ)に似ている。
カレーは多分、上記と同じ。

結果、ちがいはパンの生地だけ。
よくみたら、どちらも同じパスコのものだった。

どうして同じような商品をつくったのか、はなはだ疑問だけれども、
朝食からカレーを食べたい気分の日にはとてもオススメです。

「そのこころ」は「こどもに大人気」ってところでいかがでしょうか?

(写真/「ファミリーマート」/カレーたまごドック/105円)

辛味楽園 de カレー!

2008年07月18日 | 行った!お店カレー
「おいしそうだなあ~」

雑誌などで見て、前からずっと気になっていたものの、
なかなか機会がなくてやっと行けたお店がある。
祐天寺の「カーナ・ピーナ
新宿や池袋なら、何かのついでにということもあるけれど、
わざわざ行かなければならないような場所だと、どうしても後回しになりがちなのだ。

やっと行けたのは、ある日曜日の夕方。


入り口。看板も素敵だったけど、
植物+オーニング(日よけ)にめっぽう弱い私。
まるで楽園みたい。

「カランカラン」

鈴をならして中に入ると、スパイスやタマネギを炒める匂いでいっぱい。
夫婦2人で切り盛りしている。
お客は、常連らしき地元の家族や若いグループでにぎわっていて、
昔ながらの喫茶店のような、やさしい木のテーブルに心が安らぐ。

ところがメニューを見てびっくり!
なんと20種類近くのカレーがある。
(日本人の作るインド料理店は他にもあるけれど、チキン、野菜、マトン、豆など
10種類に満たない店が多い。)
特に豆はマスール・ダール(レンズ豆) ムング・ダール(緑豆)チャナ・ダール(ヒヨコ豆)と
マニアックに3種類も。
それにパコラやサモサ、ナン、チャパティがあるのも日本人のお店では珍しい。
う~む、やるな。


ヒヨコ豆のカレー(普通サイズ)700円。
豆がどっさ~り入っている。

辛さは3段階。
マイルド、セミホット、ホットから選ぶので
とりあえずセミホットにした。
ところが…!

「辛い

中途半端な辛さではない。
「とりあえずセミホット」というのはこのお店では通用しない。
後でHPをよく読んだら
「ご参考までに、当店のマイルドで市販のカレーの辛口に相当する辛さとなっております。」
とあった。どうりで…。

辛さというのは人によってレベルが違う。
でも市販のルウなどの甘口/中辛/辛口はだいたいの目安になっている。
「カーナ・ピーナ」の場合、明らかにその一般的な目安とはちがうので要注意!
メニューにも大きく書いておくべきだと思う。

あまりに辛すぎて、生まれて初めてスプーンが止まってしまった。

「ラッシーとか飲まないと食べられないね」

「うん…」

これもインド本場のように、ヨーグルト=「ダヒ」と書かれていた。
セットだと200円で飲めるそうなので注文すると、味のないダヒに
自分でシロップを入れて好きな甘さにできる方式だった。これは、いい。

こうして何とかヒーヒー言いながら夢中で食べた。
ヒンドゥ語で「カーナ」とは食べる、「ピーナ」とは飲むという意味だそう。
まるで機械のようにカレーとダヒを交互に「カーナピーナ」。
やっと食べ終わると、ひよこ豆がどっさりだったので、お腹いっぱい!

帰りのレジにて奥さんに
「このお店はどのくらいからあるんですか?」
と聞くと、

「31年目になるんですよ。」
と嬉しそうに答えてくれた。

雰囲気も、値段も良くて地元に愛されている老舗インド料理屋(しかも日本人経営)。
これはとっても貴重だと思う。祐天寺まで来る価値は十分にある。
辛いのが好きなひとにとっては、まさに楽園である。

次回は味をちゃんと確かめるため、絶対「マイルド」で「ハーフサイズ」にしょうと思う。

(写真/祐天寺「カーナ・ピーナ」/ひよこ豆のカレー/普通サイズ700円)

dancyu de カレー!その3

2008年07月16日 | 作った!お家カレー
3回にわたってお送りしている「dancyu」のフィーチャー。
最終回の今日は掲載レシピを参考にして作ってみた「キーマ風ドライカレー」を
実況中継します。

家で作ったのは、P82~85「カレー上手になりましょう2」のドライカレー。
荻窪にある「すぱいす」のレシピを再現しているらしい。
一体、どんなカレーなのだろうか。
本文から引用させていただくと、

「メニューに”キーマ風”と書かれているように、具とスパイス、ご飯を炒めあわせた
ピラフ状ではなく、かといって本格的なキーマカレーとも違う。もともとは明治の
洋食文化が生んだ、日本ならではの”ぺったり”感のあるドライカレー」。

早速トライしてみます。


まず、具となる野菜。
これだけの野菜をぜ~んぶ5ミリ角のみじん切りにする。
(実はこれだけで8割は完成)

「こりゃ思ったより大変だ~ネコの手も借りたい」

「……」(←料理は苦手なうちの旦那さん)

「何時になっても知らないぞ~」

一方、ボウルに
プレーンヨーグルト(25g)、ホールトマト(200g:つぶす)、塩(25g)
しょうゆ(小さじ5)、しょうが(20g:すりおろす)、にんにく(30g:すりおろす)
ナンプラー(小さじ2)、ウスターソース(小さじ1)、カシューナッツ(8g:すりおろす)
を入れて混ぜ合わせておく。

「ナンプラーとソースとカシューナッツがないけど、まあいいか」

サラダ油をしいた厚手の鍋に、玉ねぎを入れて中火で炒める。
透き通ったらニンジンも入れて炒め、取り出す。


鍋に再び油をしき、合いびき肉300gを炒める。
ぽろぽろになったら火を止める。


全体的にスパイスを加える。

スパイスの内訳は、カレー粉(42g)
シナモン(2g)、クローブ(3g)
チリパウダー(4g)。クローブ以外は粉末で。
ちなみにカレー粉は市販のものでOKだけど、うちは以前にブレンドしてあった
オリジナルカレー粉を使用した。

「コリアンダーのホールも入れといた」(←結局、楽なブレンド係だけ。)


玉ねぎとニンジンを再び鍋に戻し、ざっと混ぜてから火にかける。

「気持ちイイ~!」


全体にピュレを注ぎ、混ぜ込む。

「実はピュレに隠し味を入れてありました。」


隠し味に使ったのは、タマリンドペースト。
インドやタイのカレーに欠かせないアイテム。
甘さと酸っぱさが加わっておいしくなる。

「それからもうひとつ、追加した材料があります」


本誌は、ピーマンだけなんだけど、冷蔵庫に残っていた
ナスも刻んで炒めておいた。
夏・野菜といえばナスです。


にんじんが柔らかくなるまで煮込む。
味をみて塩で整えながら、水分をとばしていく。
木べらで鍋底をかいたとき、一瞬底が見えるくらいの堅さになればOK。

「う~ん、いいにおい」


火を止めて、鍋に炒めたピーマンとナスを加える。
ピーマンから水気が出るのでそのまま15~20分置いて
よく混ぜてから味をみる。

「どれどれ…」(←最も楽しい瞬間)


こんな感じになりました!
炊きたてのゴハンに平らに盛り付けて…


ゆで卵ものせてみた(本誌では温泉卵がのっている)。

さらに、

「冷えたビールと…そうだ!」


「デリー」で買ったパパドもあぶってのせて完成!

「いただきま~す」

一瞬、ピリっと辛さがくるけれど、じわじわじわ~っと挽き肉の旨味とトマトの酸味。
野菜の歯ごたえも楽しくて、スプーンが止まらない。
今まで自分で作ったカレーの中でもかなり上位の出来。
たくさん作ったので冷凍しておけるし、冷蔵庫でも1週間もつとのこと。

ただ、刻むのがちょっと大変なので、大人数でバーベキューする時なんかに
おしやべりしながら刻むといいかもしれない。

それにしても「キーマ×ビール×パパド」=夏の黄金トリオ

今年も夏がやってきたぞ~!

dancyu de カレー!その2

2008年07月15日 | 行った!お店カレー
dancyuとセブンイレブンが共同企画したカレーが
期間限定(7月5日から28日まで)で発売している。
その名も「特製 粗デミソース仕立て 新・欧風ビーフカレー」。

昨年7月号の「南インド式 粗挽き黒胡椒チキンカリー」に続いて第2弾とのこと。
お弁当を作らない日をねらって、お昼に試してみた。
コンビニで650円とは、相当自信があるのだろう。


P58のイラストを参照。
容器は二重になっていて、温めてふたをあけて、
上部のルーをごはんにかける。
このため、ごはんがふっくらしている。


中身はこんな感じ。なかなか良い香りがする。

欧風というと、舌触りのなめらかなトロっとしたルーを想像するけれど、
この粗デミカレーは「ザラザラ」とした舌触り。
トマトと玉ねぎだろう。甘酸っぱくて、辛味は少ない。
で、メインのビーフは大きすぎでもないし、小さすぎでもない。
全体的に塩気が強い気がしたけど、ふつうのコンビニカレーよりは確かにいい。

でも、お店でこのカレーを650円で出していたら
行くかと聞かれたら…行かないかな。
「コンビニのちょっといいカレー」と割り切って食べるのが正しい。

dancyuにこのコラボカレーができるまでが細かくのっている。
「粗デミソース」とは、オーブンでトーストした鶏ガラ、牛骨と牛すじ肉、
1時間かけて炒めたニンジン、玉ねぎ、セロリに、ローリエやトマトペースト
を加えて3日間煮込み、濾したもの。
(現在では「デミベース」と呼ばれることが多いらしい。)
セブンでは、このソースをハンバーグやシチューなどの商品に使っているようだ。

これをカレーに応用するにはまず、玉ねぎを1時間炒め、にんにく、
トマトペースト、にんじんのすりおろしカレー粉などを入れて炒めて水でのばし、
そこへ上記の「粗デミソース」を投入。
赤ワインで煮たビーフやマッシュルーム、はちみつやりんごを加えて1時間20分煮込み、
最後にスパイスで仕上げて完成!

手間ひまかかってるようなので、興味があれば28日までにセブンへGO!

追記:もうひとつのコラボ企画を発見!
セブンでdancyuを買うと、付録として特製「金のカレースプーン」が付いてくる。
最初からゴムで留められているのですぐ分る。
私はすでに1册買ってしまったので、どなたか「金のカレースプーン」付きで買ったら
ぜひ、どんなものかお知らせ下さい!

(写真/新・欧風ビーフカレー/650円)

dancyu de カレー!その1

2008年07月13日 | 行った!お店カレー
dancyu8月号「カレー特集:日本一のカレー集めました」が発売している。
もちろん早速、購入。
昨年は南インドまで取材に行った総力的な南インド企画だったけど
今年はどんなアプローチなんだろう?

私の手元にある、歴代「dancyu」カレー特集のタイトルと
扱われているトピックスをプレイバック&分析してみた。(←職業病。)




1998年7月号
「カレー自由奔放(第2特集/日本茶、天ぷら)」
信州・安曇野で現地調達カレーづくり
欧風カレーと洋食屋カレーの作りかた
インドのパンづくり

ちょうど10年前のこの号が出た頃は、まだまだインドカレーが主流ではなかった。
お店の紹介も、「ドン・ピエール」「ナイルレストラン」「トップス」など
老舗だけれども、最近ではあまり話題にのぼらないお店も。
その中で1998年号、2008年号の両方にとりあげられている店がある。
町田にある「アサノ」。この店は確かにいまでも評価が高い。
それと、特筆すべきは杉田かおるさんが教わる「インドのパンづくり」。
チャパティ、パラタ、プーリなどの作り方がわかって、非常にいいページだと想う。



2000年7月号
「今世紀最強・熱いぜ!カレー(第2特集/沖縄)」
インドカレー、欧風洋食カレーでそれぞれ金銀銅のベスト3
タイカレー、個性派カレー、関東以外の主要都市カレー
神保町カレーマップ

「今世紀最強」とうたっているだけあって、かなり力の入った取材。名号だと思う。
私がカレーにはまったのがこの頃だったためか、この号で紹介されているお店には
かなり行ったし、この特集がその後の「人気カレー」に影響を与えたことは間違い無い。
ちなみにインドカレー部門は金が「エチオピア」銀が「シバ」銅が「シタール」
その後、「アジャンタ」「カーマ」「ナイルレストラン」「モティ」「プーさん
デリー」などが紹介されている。
また、神保町カレーマップも活用性が高い、いいものだった。



2002年6月号
「街はカレーでいっぱいだ!(第2特集/土鍋ごはん)」
野菜カレーって気持ち良い!
全国カレーの旨い店33
中村屋風カレーレシピ

タイトルはこの号が一番お気に入り。大きなテーマはないけれど、
いろんなジャンルの新しいカレー店も取り上げていて幅広い。
初めて南インドカレーの店「カレーリーフ」が登場。
そして東京カリ~番長が初めて登場したのも(多分)この年。
(リンクを貼るのに、久々にブログを見てみたけど、やっぱり常に先を行ってます。)



2004年8月号
「明るく元気にカレーライス(第2特集/何でも手づくり体験)」
日本橋カレーマップ
感涙カレーライスの店
自家製「薬味」で旨さ倍増計画

あえて神保町ではなく、日本橋に焦点を当てた特集は面白かった。
トップは「たいめいけん」、他に「レストラン紅花」「カフェ・ディ・フェスタ」
「レストランマルゼン」「べねぜら」「芳味亭」「なか」など。
これを見て行ったのは「たいめいけん」と「芳味亭」だけだけど
いずれも洋食というか古き良き日本の味だった。
この後dancyu常連となる「すぱいす」と「The KARI」が大きく取り上げられたのもこの号。



2006年7月号
「カレー命(第2特集/ビール大作戦)」
注目の南インドへ!
大充実。「日本の南インド料理店」
バターチキンとナン
札幌スープカレー

東京に、そして日本に、南インドカレーブームを巻き起こした革命的な号!
巻頭から渡辺玲さんによる現地(マドラス)取材でミールスの魅力をたっぷり紹介している。
私が南インドにはまったのは間違い無くこの影響。
現地のレストランを紹介したあと、「日本の南インド料理店」も紹介。
ダバ・インディア」「ダルマサーガラ
ケララバワン」「マドラスキッチン(残念ながら閉店)」
ニルヴァナム」「カレーリーフ」「ティラガ(大阪)」
あっぱれ!南インド!ちなみに東京は全部制覇!
そして第2特集とのコラボも、この年からうまく組み合わされた。



2007年7月号
「カレーの歩き方(第2特集/水)」
インド編…カリ~番長水野さんと渡辺玲さんのインドカレー旅行
日本編…5つのチキンカレーをピックアップ。
家庭編…本場のチキンカレーとビリヤニの作り方

昨年につづき、南インドに注目。今度は水野さんと渡辺玲さんという知る人ぞ知る
カレーの専門家を現地に送り、南はコーチン、北はデリーの名店を紹介。
この記事を見て、我慢できなくなり本当に「カジノ・ホテル」「カイーズホテル」まで
飛んでしまった(また行きたくてウズウズしています)。
日本編では「アヒリヤ」「ダバ・インディア」「シバ」「デリー
「すぱいす」がそれぞれクローズアップで取り上げられている。
ビリヤニで9ページとっているのもさすが。「シャヒダワット」のビリヤニは確かにすごいと思う。
表紙は黒ベースで、シック&洗練されたものになっている。
で、思わず2冊購入。



2008年8月号
「日本一のカレー集めました(第2特集/トマト)」
ビーフ、ポーク、チキンの代表店
「炒め野菜カレー」の作り方
イチロー選手のおふくろのカレー

そして、2008年。
今回は特にテーマをしぼらず、いろいろなカレーを小項目で紹介している。
1ページに1店、1ライターというシンプルな構成。
ところが、誌面の押しが弱く、ドキドキ感がない。
「へ~こんなお店があるのね」とは思っても、「今すぐ行かなきゃ!」という
情熱を起こさせないのが残念だった。
これから隅々まで目を通してみようとは思う。

このdancyuプレイバックに、貴重な休日の半分を費やしてしまった…。
でも改めて、ここ10年のカレーの傾向をふりかえり、まだまだ行っていないお店が
いっぱいあることに気付いた。
そして、私がdancyuカレー特集にどんだけ影響を受けてきたかが分かった。
私もそんな雑誌を作れたらいいな、と思う。

次回も、dancyuにちなんだ記事をアップします。

(写真/プレジデント社「dancyu」/2008年8月号/860円)

三位一体 de カレー!

2008年07月13日 | しあわせ!ミールス
「三人寄れば文殊の知恵」

という諺があるけれど、カレーマニアも三人集まるとすごいパワーを発揮する。

こうしてブログをやっているものの、実はパソコン・ネット関係には非常にうとい。
なので基本的に一人でのんびりと、マイペースに続けている。
そんな中、縁あって参加させていただいているカレーブロガーの会がある。

それが「ミールス」を食べ歩く女の子の会(ミールス・レディと呼ばれる)。

といっても、侮るなかれ。

インドに10回目の里帰り中、インドの達人サントーシーさん
毎日カレー(時々パフェ)を食べて旬な情報を毎日発信しているかりんさん
そして私というメンバーで、ミールスのある店を尋ね、やさしく厳しく評価。
ミシュラン並にこっそり出没しては後日ブログで公開している。

そんな私たちが今回向かったのは、中目黒に5月にできたばかりという
「シリバラジ」(公式HPはまだないようです)。

中目黒駅の改札を出て、信号を渡り、右にずーっと真っすぐ進む。
ポイントは「想像以上に歩く」こと。


消化栓にくっついた看板がみえてきたら、もう少し。
すると、左手にトップの写真の像が見えて来る。
この像が「シリバラジ」という神様だそう。
南米の「パチャママ」という神様に少し似ている。

                    

中に入ると、内装はなぜかピンクで統一されている。
あまりインドっぽくないけれど、テレビではインドの映画が流れている。


オリジナルのランチョンマット(紙ですが)
と、グァバジュース。
これはトロピカルでおいしい。


予約していたベジタリアン・ターリーが来た!

ちなみに、南インドでは定食のことを「ミールス」というが
北インドでは「ターリー」という。
シリバラジは「南インド料理」をうたっているので
「ミールス」ではないのか?と疑問に思っていたけれど、サントーシーさんが尋ねると、

「ターリーのお皿(=銀色のカトゥリ)なので、ターリーと呼んでいます」

とのこと。
内容ではなく、器で名付けたようだ。
納得したけどもったいないと思う。

というのは、南インド料理が2、3年前から人気になっていて
「ミールス」とうたったほうがお客さんが入るのに…。

さて、上から時計周りに
サンバル(豆と野菜のスープ。辛めだった)
ナスのカレー(とにかく酸っぱい!ナスのほかにニンジン、インゲンも)
アビエル(黄色いヨーグルト風味のカレー。これも酸っぱい)
サラダ(細切りキャベツの普通のもの)
グラグ・ジャムー(インド定番の甘いシロップにつけたドーナツみたいなデザート)
ひよこ豆のポリヤル(中華風の珍しい味。でも三人とも評価は良かった)
アチャール(辛くて酸っぱいピクルス)
ダヒ(ヨーグルト)
ラッサム(ミールスには欠かせない酸っぱ辛いスープ。ちょうど良い辛さ。)
豆と野菜のカレー(じゃがいもとインゲンなどが入った不思議な味のかレーだった)
中央にバスマティライスとパパド。

さらに


別ではこばれてきたマサラ・ドーサ(甘くないクレープ)。
ミールスにドーサがついているのはめずらしく、
前々回紹介した「スワミさん de カレー!」のデリーミッドタウン店くらいしか思い当たらない。
(ドーサはおいしいんだけど、お腹にたまるのでミールスと一緒には確かにキツイ。)
まっしろな上品なドーサだけど、中を見ると…あれ??
マサラ(スパイスの効いたマッシュポテトのようなもの)が入っていない。
店員さんに、

「これはマサラドーサですか?」

と尋ねたら、

「はい。マサラドーサです」

ときっぱりいわれ、なんか腑におちないけれど、
あまりイジメてもイケナイなあ…と大人の私たちは口をつぐんだ。

そして、もうひとつ品が来ていないことに気付く。

「ワダ(人名ではありません。揚げ物です。)が来ていませんよね?」

「そういえば…」

これはさすがに黙っているわけにはいかず、店員さんにその旨つたえると
揚げ立てのパコラが運ばれて来た。
(うっかり写真をとりそびれたので、お二人のブログを見てみてください)

そんなこんながあったせいか?

「サービスです」


なんと、マンゴークルフィ(アイスのこと)がサービス!
見た目もさることながら、甘酸っぱくていい味。
口直しにちょうどいい。


チャイ。
定番の、上から注いで泡立てるパフォーマンスはなくて
サントーシー先生におそわって自らやってみた。
ふちを持つのは難しくないけれど、それを傾けるのにコツがあって
さらに上から注ぐと、案の定ハネて熱い。
インド人は慣れるのだろうか?

総じて、「酸っぱい」ミールスだった。
私は酸っぱい系はわりと好みだけど、ミールスでは酸味・辛味・風味のバランスが
非常にポイントだと思う。
そういう意味では、やや独特のミールスだった。
あとは、もう少し駅から近かったりすれば良いのだけれど。

ぜひ、三人の記事を見比べてみてください。

(写真/中目黒「シリバラジ」/ベジタリアン・ターリー/3000円)

アロラさん de カレー!

2008年07月09日 | 行った!お店カレー
今朝は、出かけようと思った途端に大雨が降り出した。
少し待って様子をみていたけど、激しくなる一方なので
あきらめて家を出た(愛用の茶色い長靴で)。

ところが、降りた駅で改札を出るとサンサンと日が差している。
地面もまったく濡れていない。

なんだか最近の東京の天気そのものだなあと思った。
梅雨っぽいと思ったらカーッと晴れたり、また降ってみたり。

こういう時は、雨やどりがてらファミレスなんてどうだろう??

現在、ロイヤルホストでは「アロラ・マジック」というインド料理キャンペーンまっただ中。
HPを見たら、けっこう本気の企画っぽい。

「ファミレスのインドカレー、邪道だよなあ」

とか思いつつ、旦那さんと試しに行ってみた。
なんと、ロイホの入り口には「エア・インディア」のマスコットがお出迎え。
ドキドキして席に着くと…

「あれ?カレーメニューがない…すみませーん」
「あ、申し訳ありません、コチラどうぞ」

「アロラ」というのは、インド人の料理研究家レヌ・アロラさんの名前。
(タイ語の「アロイ=おいしい」に似ているからか、名前だけで美味しそう。)
この企画の監修をしている。
アロラさんは1970年に初来日し、日本に本物のインドの味を伝えようと
料理を習うために一度帰国。ホテルにてプロの味を学んだ後、1977年再来日。
自宅でインド料理を教えている。
ちなみに「美味しんぼ」の24巻にも登場するらしい。

主なメニュ-は4つ。
ライス、パロタ、かぼちゃのサブジ、サラダ、2種類のカレーがセットになった
「マハラニ・ターリ」
上記マハラニ・ターリに加えてもう1種類カレーを加えた(つまり全種類)
「アロラ・ターリ」
ライス、かぼちゃのサブジ、サラダ、1種類のカレーのミニセット
「スモールターリ」
ビリヤニとチキンカレー、ハーフサイズのパロタ、サラダのセット
「ビリヤニ&シャクティチキンカレー」

選べるカレーは全部で3種類。
メニューにある解説を引用すると、

「ブナ・チキンカレー」
“ブナ”とはよく炒めるという意味。
チキンを玉ねぎと共にじっくり炒めて作るトマトベースのカレーです。
ペパーミントリーフで食欲をそそる独特の香りづけをしています。

「バターエビカレー」
生クリームとバターをふんだんに使った、インドでも大変贅沢なカレーです。
トマトで少し酸味を加えます。

「サフェタ野菜カレー」
カシューナッツとポピーシードの組合せで、クリーミーで贅沢な、
コクのあるカレーソースを作りました。素揚げしたナスとししとうが良く合います。

「シャクティチキンカレー」
たくさんのスパイスで作ったペーストと玉ねぎとトマトを炒め煮したチキンカレー。

「シャクティチキンカレー」は、ビリヤニとのセットでしか登場しないけど、
「アロラ・ターリ」と「ビリヤニ&シャクティチキンカレー」を頼めば
全部制覇できるのだから、親切な仕組みだと思う。
もちろん、迷わずその2つを注文。


アロラターリ(1600円)
左の黄色いのがバターエビカレー。右回りにサフェタ野菜カレー、
かぼちゃのサブジ、サラダ、ライス、ブナ・チキンカレー
中央がパロタ


ビリヤニ&シャクティチキンカレー (1230円)
上がビリヤニ、下がシャクティチキンカレー
右横にあるのはサラダ扱いで選べる「アナナス」。

このアナナス、パイナップルにブラックペッパーをかけたもの。
意外だったけど食べてみると確かに南インドを思い出した。

大好きなパロタは、焼き立てで、うすめで外がカリカリしていた。
ビリヤニはサフランの香りがふわっとしてきて、これもまたインドの空気を
彷佛させた。ナス、アーモンド、おくら、赤ピーマンと細かく刻んだチキンが具。
サラダは上記「アナナス」または「カチュンバル」から選ぶ。
「カチュンバル」は初めて聞いた言葉だったけどトマト、キュウリ、オニオン、
シシトウをレモン汁とブラックペッパーで和えたようなものだった。
ライタのヨーグルトなしみたいで、さっぱりしていてカレーとよく合う。

カレーはというと、
「ブナチキン」はとろりとしていてクローブが効いている。ペパーミントのような風味もあった。
「サタフェ野菜」は甘口。クミンが効いている。具はナス、シシトウ、赤ピーマン
カシューナッツ、ポピーシードなど。
「バターエビ」はチェダーチーズのスープみたいな感じで、ちょっと濃かった。
「シャクティチキン」は玉ねぎとトマトの炒め煮とあるとおりでブナよりはさらり系。
本格的なインドカレーの味がちゃんと再現されていておいしかった。

総じて、ファミレスと侮れない出来
そのへんの適当なインドカレー屋より、ずっと本格的で丁寧だと思う。
ナンではなくパロタがついているのも「インド料理を知って欲しい」という
アロラさんの心意気が感じられた。
8月いっぱいはやっているようなので、是非お試しを。

ちなみにクイズでインド旅行があたったり、家庭でブナ・チキンカレーができる
スパイスがあたったりするキャンペーンもいくつか開催中。
お店を出てから、

「あれ、そういえばスクラッチカードもらってないよね」
「面倒だからいいんじゃない…」
「でもインド旅行が当たるかも…もらってくる!」

と、引き返して2枚もらってきた。(今日のロイホは、全体的に抜けが目立った。)
そこまでしたスクラッチカードだけど、インド旅行は別企画とわかって

「ショック~」

スパイスセットもはずれたけど、テーブルにあったパンフにスパイスの内容が
書いてあったから、家で調合しようっと(使い切れなくて困ってます)。

(写真/某所「ロイヤルホスト」/アロラマジック/計3000円くらい)

スワミさん de カレー!

2008年07月06日 | 行った!お店カレー
暑くなってきましたね。
あ~日焼けとか紫外線とかUVとか、ぜ~んぶ忘れて
太陽にジリジリされたい

というのは、ユメの話で。

相変わらず、南インドブームが続いている。

このブログでも何回も登場している「デリー」のミッドタウン店には
インドの「バンガロール アショカホテル」で腕を磨いた
A.J.スワミ氏による南インドコースがある。

「バンガロール」は、南インドはカルナータカ州の州都。
「アショカホテル」は有名な五つ星ホテルだそう。
来日したものの、定番メニューに南インド系がなくミッドタウン店ができるまでは
スワミさん、ちょっともどかしかったのでは。と思う。

デリー店長のブログにスワミさんの記事があった。
スワミさんは誠実そうで、はにかんだ笑顔が、コーチンでであったタクシーの運転手さん
にも似ていて親しみを感じる。南インドのいいおじさんの顔だと思う。

さて、そのスワミさんがプロデュースした南インドコース
「ベジタリアンコース」を注文。(*予約は不要です。)


まず運ばれて来たのはラッサム。
(メニューには「サラム」とあったけど、多分同じだと思う)。
トマトベースのサラサラした辛く酸っぱいスープで、
ニンニクの風味とシナモンがきいている。
具はマッシュルームのスライス。


パコラ(揚げ物)。
これは他の南インド料理店で食べたのと少し違った。
マックのチキンナゲットに似ていて
甘辛くてクローブがきいたソースに付けて食べる。
それはそれでおいしい。


サラダ。
レタス、トマト、キュウリのスタンダードな構成ながら
新鮮でパリパリでレベルが高い。
さっぱりしたフレンチドレッシング。


いんげんのポリヤル。
いんげんをマサラで炒めもので、風味がとてもいい。
これとサラダは「野菜料理2種」のことなので
日替わりなのかもしれない。


ダル(豆)。
私の好きなレンズ豆!
ミールスには欠かせない1品。

…ん?もしやこの構成は?


上から、サンバル(豆と野菜のスープ)、パパド(薄いせんべい/ハーフ)、
サフランライス(おいしい)、いんげんのポリヤル(上述)、
中央に横たわるドーサ(パリパリ&モチモチのクレープ)
ヨーグルト、ダル(上述)。

どう見てもミールスだ
ミールスの解説はコチラ

そして、しめのデザートは…。


上品なココナツアイス。
南インド料理のしめにはピッタリだと思った

そして写真にはないけど、チャイもついた。
これで3000円未満はなかなかお得。プーリはないけどドーサが
ついているので、おなかは大満足。
南インドの入門に、おすすめしたいコースです。

ちなみにこのお店、うちの旦那さんの勤務している会社が内装を手掛けたとのこと。
白い壁のデザインがポイントで白と赤を基調にしている。

でも見ていたらレジ横の段差につまずく人が多くて、設計ミスでは…と思う。

(写真/東京ミッドタウン「デリー」/A.J.スワミのベジタリアンコース/2620円)