CURRY_SAMBA

カレーにまつわるエトセトラ。

恋と革命の味。

2010年06月27日 | 行った!お店カレー
ひさしぶりに、新宿で夕食を食べることになり

「どこにする?」

「新宿だったら、ボンベイかカンジーかムットか…」※選択肢はカレー

「インド料理系じゃないほうがいいな」

「じゃあ、久々に中村屋っていうのはどう?」


と、いうわけで新宿中村屋本店の「ルパ」へ。
ここのレストランは、言ってみれば「ちゃんとしたフェミレス」。
家族や友達と気軽に入れるレストラン。
カレー以外にも中華やオムライスなどバラエティに富んでいる。

【純印度式カリー】には、
定番の「インドカリー」(1470円)のほかに、
さらにマイルドな「コールマンカリー」(1785円)
ココナツ風味の「シーフードと野菜のカリー」(1680円)
などがある。

中村屋HPの「おいしさの秘密」によると、
カレーは出来てから2時間以内に提供するように心がけているらしい。(以下、HPより引用)
 
「カレーは一晩寝かせた方が美味しい」、こんな言葉、よく耳にしますよね。
でもそれは小麦粉を使った英国タイプのカレーに対して言えること。
中村屋のチキンカリーにおいては、一晩寝かせるなどもってのほかです。
 インドカリーは、味は勿論、スパイスの香りも楽しむものです。
そのスパイスの香りは時間がたつほどに飛んでしまいます。
だからこそ中村屋では2回に分けてスパイスを投入しています。
また、煮込みすぎると鶏肉が硬くなりパサついてしまうのも煮込まない理由の一つです。
 中村屋では、出来上がってから2時間以内にインドカリーをご提供しています。
そのため調理は時間帯によって20~200人前に食数を調整。
言うのは簡単ですが、切らしてはいけないし、余り過ぎてもいけない、
そこにはデータの蓄積と料理人の勘が存在するのです。

 こだわっているのは提供時間だけではありません。
一番美味しい時に、一番美味しい状態で召し上がっていただきたい、そんな思いから、
提供する際の温度にもこだわりを持っています。
 勿論、ソースポットとお皿は暖めておきます。
そしてカリーは約85℃、ライスは約60℃に温度管理しています。
口に運んだ時丁度良い温度で、スパイスの香りが口の中いっぱいに広がるように工夫しています。
素材、調理、提供すべてにこだわりを持ってこそ美味しいインドカリーが生まれるのです。
(引用ここまで)

ふ~ん、それでなのか。

実は、だんなさんが注文したスープカレーはわりとすぐに出てきたのに
私のインドカリーはなかなかこなくて、

「名店なのにオーダーミス?」
と、ヤキモキしていたのだ。

インドカリーには特にこだわりがあるゆえに、提供時間がかかるのだろう。

で、こちらがその「スープカリー」(1575円)。


野菜がたっぷり入っていて、ひとり用カレー鍋といった感じ。
ライスかパラタか選べる。

「パラタ!パラタ!」


インドのコーチンで食べたパラタが本当においしくて、それ以来パラタには目がないので
中村屋のメニューにもパラタを見つけてうれしかった。

のだが、、、、

「小さすぎっ」

このパラタ、極小サイズなのだ。どう見てもスープカレー1杯に対応できる大きさではない。
味はおいしいけれど、ここは、ライスが正解

というか、パラタが合うのはむしろ、とろみのある
インドカリーやコールマンカリーなのではないか。
スープカレーはもっともライス向きのメニューなのに
なぜかスープカレーのセットにのみパラタがある。

結局、追加でライス(200円)を注文することに。

中村屋でカレーを食べる時は、一度インド料理の知識とか先入観を捨てた方が
いいのかもしれない。
それこそ、ファミレスで初めてカレーを食べる時のような気軽な期待で食べた方が
「おいしい!」って素直に思えるのかも。

ちなみに、HPには「レシピ別スパイス選び」などあり、
家庭で作る本格的インドカレーの指南もある。
これは、一見の価値ありです。

(写真/新宿「中村屋本店ルパ」/インドカリー/1470円)

最近気になっていること。

2010年06月25日 | 行った!お店カレー
またまた仕事の関係で、しばらく西八王子に通っていた。
朝7時30分に西八王子。
…ということは、家を出るのが6時30分!!

 「いつもなら、ぐっすり寝てる時間だよね」

それでも、行くだけの価値があるから行くのであって
早起きした分の収穫は、予想以上だった。


さて、こんな機会でもないと
降りることのないような駅だったので
これも何かの縁、と駅前でランチできそうな店を探す。
北口から一本裏に入ると、あったあった、インド料理(笑)。
マクドナルド→松屋→インド料理というくらい
どこの駅にも最近はあるのだ。


北口に見つけた「アシアナ」というお店

看板をみると、「ランチセット750円~」とある。
サラダ、カレー1種(チキン/マトン/キーマ/野菜/ダル/プラウン)
ナンかライス、ドリンク
…これで750円は、かなりお得!

「ランチはここに決定!」

11:30の開店ちょうどに西八王子駅に戻り、
お店をのぞく。
本日一番最初のお客さんになりそうだ。

「こんにちはー」

「ハイ、どうぞ、イラッシャイマセー」

「Aランチで、ダルで、ライスで、チャイでお願いします。」

「ハイ、アリガトウゴザイマース」


内装はなぜか洋風(ところどころでネパールの国旗や写真が。どうやらネパール&インドのよう)。
でも、こざっぱりとしていて、元は洋食屋だったのかもという雰囲気。
店員さんは3人いて、ホール担当の人は日本語が流暢だけど
キッチンの人とはネパール語?で話しているので
彼らは日本語が話せなそうだ。

最近とても気になっているのが、こういうチェーンじゃなくて、
現地の人がお店を切り盛りしているインド(やネパール)料理のお店は
どうやって運営されているのかということ。
・オーナーは日本人なのか?
・どうやって店舗を探したのか?
・どこから料理人を捜してくるのか?
・調理師免許はあるのか?
・流暢な日本語はどうやって身につけたのか?
などなど、とても気になる。

そんなことを考えながら出されたダルカレーをいただく。
とても口に合う。

「やっぱりオーナーは日本人でしょう」

そう思ったときに、目に飛び込んできたのが、メニューの説明。

【キーマカレー】
「はき肉のカレー」

「はき肉?…ひき肉のまちがえでしょ!!!」

【アルゴビ】
「カレーフレーバーとじゃがいも」

「カレー味のじゃがいも?いや、カリフラワーのまちがえでしょ!!!」


ひ、ひどい誤植。

もしも日本人オーナーがメニューを見ていたら、明らかに気づいているだろう。
ってことは…??

インド(やネパール)の人たちが、日本で店を出すまでを
ドキュメンタリーで追ってみたい。
いま、気になっていることのひとつ。


(写真/西八王子「アシアナ」/ランチセット「ダルカレー」/700円)

まさかのまさカリーパン!

2010年06月13日 | カレーエトセトラ
「金太郎のふるさとは?」

って聞かれたら、すぐに答えられますか?

「たしか、足柄山があるとこだよね」

「じゃあ足柄山って何県?」

「うーん、東北あたりかなあ」


と、いう人たちのために、金太郎で町おこしをしようというプロジェクトが
足柄市を中心に行われている。(正解は神奈川県)

金太郎プロジェクト」と名付けられたこの活動は
2008年にNPOを創り、第一弾の事業として地元の素材を使ったカレーの販売に着手。
地元の足柄牛や、ゴボウを使った「まさカリーシリーズ」が展開されている。
現在、足柄市近辺で販売されているのは、

 まさカリーパン
 まさカリーライス
 まさカリー☆黄金(きん)のポット
 まさカリーうどん
 まさカリーコロッケ
 まさかりんとう

の6種類。かりんとう以外のカリーはいずれも、富士屋ホテル総料理長のプロデュースで
使用した肉は地元産足柄牛100%。
さらに、金太郎の息子「金平(きんぴら)にちなみゴボウが入っていて
天然素材のみで味付け、化学調味料無添加という安心素材。

足柄市の少し手前にある小田原に出張取材に行ったときに
おみやげにいただいたのが、このまさカリーパン。




↑パッケージの説明より。

ゴボウも好きだし、無添加だし、何よりネーミングがいい。
思わず

「まさカリーかついだ金太郎は~」

と口ずさみながら、いただいた(笑)。

びっくりするくらい具のカレーがぎっしりで、ゴボウの食感がうれしい。
パンはふつうのカレーパンみたいに油っぽくなくて
3つ入っていたけれど、ペロリと食べてしまった。

ちなみに、この日は小田原の新名物「小田原おでん」も
おみやげに買って帰り、ホクホクだった。

「仕事とかいってうまいもんばっかり食べてきてずるい!」
↑出張がめったにないうちの旦那さん

「その恩恵を一番受けているのは誰ですか…」

でも、旅行だったら行き先に上がらないような町や場所に足を運べるのも
仕事柄なのかも。
そして、日常だったら出会わない人と話したり、飲んだり、熱く語ったりできるのも
とても貴重なのだなあと実感した。

小田原に行く際は、ひとあし伸ばして金太郎のふるさとで
「まさカリー」を是非


梅雨入り前のギターライブ無事終了!

2010年06月10日 | 行った!お店カレー
いや~よかったよかった。
ギターの弾き語り30分、何とか乗り切ることができました。
満員御礼!

このライブのために作ったオリジナル曲「夕暮れサウダージ」も
気持ちよく歌えたし。
「黄金の月」のカヴァーが好評だったのは意外だったけど。
前に先輩(←女の子)が歌っていたのが印象的でチャレンジした曲。
私もあれくらい味が出せたらいいなーと思う。

さて、ライブハウスのドリンクメニューにあった
「トマトミルクシェイク・カレー味 (400円)」を注文してみた。
するとマスターが

「えー、それ本当にマズイよ」

「どうしても気になるんですよ」

「いいけどさ、後悔しても知らないよ」

「(ならば、どうしてメニューにのせる)」


シャカシャカとカクテルのようにふられるトマトジュースと牛乳。
出てきたのは、見たことのない感じの茶色い飲み物。

「いただきまーす!」

むむむ…これは間違いなくカレーの味。トマトの酸味と牛乳のあまみと、
…なんか、すごい辛いんですけど!!

「ちょっと唐辛子いれすぎじゃないですか

でも、試してみる価値ありだった。

飲みたい方は、国分寺のライブハウス「クラスタ」へどうぞ!


(写真/国分寺「クラスタ」/トマトミルクシェイク・カレー味/400円)

梅雨入り前のギターライブ!

2010年06月06日 | カレーエトセトラ
6月に入り、ちょっと日差しが強くなってきた今日このごろ。
青空に、こんなを見つけてパチリ。
パイプにも見えるし、ラーメンのれんげにも見えるし、音符にも見える。

音符といえば。

来週の夜、ちょっとだけギターを弾いて歌うことになりました。
女子限定ライブの1コマです。

平日の夜ですが、もしお時間があるかたはどうぞお越し下さい

日時:6月8日(火) 19:30~ (トダチーニョは20:50~の予定。)
場所:東京・国分寺のバー「クラスタ
 *地図はコチラ
チャージ:500円 (+2ドリンク券1000円)

ギターは学生時代からちょくちょくと弾いていたのですが
この日はカヴァー数曲と、オリジナルも1曲やることにしました。

ちなみに、ブラジル系のライブなどもやっているお店で
カイピリーニャなどのお酒も充実しています!
「カレー味トマトミルクシェイク」という気になる飲み物も。
予約などは必要ないので、お気軽にどうぞ。

(写真/青空に雲)

Letters,Lights,Travels on the street

2010年06月02日 | 行った!お店カレー
最近(というかここ数年)、大好きでよく聴いている曲があって
安藤裕子さんが、スカパラのドラマー欣ちゃんとデュエットしている
「ぼくらが旅に出る理由」がそう。(もとは小沢健二さんの曲。)

「こころがわりは何かのせい?」
で、始まって、一緒に東京タワーのあたりを歩いたりして
彼女が旅に出るのを見送って、手紙を書いたり、
返事を書いたりする。

聴いてると、そのまま空港に向かってどこか遠くに行きたくなる。

この曲にサブタイトルがあると知ったのは、つい最近。
「Letters,Lights,Travels on the street」
すごい端的な言葉で、曲のエッセンスが凝縮されていて
さすがオザケン、と思った。

エッセンスが凝縮されているタイトルといえば
先月みたチェルフィッチュの公演
『ホットペッパー、クーラー、そしてお別れの挨拶』もちょっと似てる。
こっちは3本立て短編のタイトルを連ねただけなのだけど
自信がなければ付けられない名前だと思う。

旅の話に戻ると「Travels on the street」(=街歩き)という言葉がぴったりの
カレー屋さんがある。
新大久保「TAPIR(タピ)」。

知り合いの編集者Eさんに誘われて大久保のあるイベントに参加したとき、
「ランチは大久保あたりででおいしいカレー、まかせた!」
と言われて、すぐに思い出したのがここ。
女性ひとりでやっている、オリジナリティあふれるインド料理との評判を聞いていて
ついに行くぴったりのタイミングがやってきた。
HPもあるのだけれど、写真やメニューがなくて、その日やってるのか不安だったので
事前にメールで確認したところ、お昼の営業は12:00からとのこと。

大久保駅の脇道を5分ほど歩いたところに、タピがあった。
手書きのバクの看板、「カレー」の文字、野草っぽい植栽。
ふと、日常を忘れて、どこかに旅に来ている気持ちになった。



お店の入り口に本日のランチメニューが書かれている。
この日は、
・あさりカレーセット 900円
・レンズ豆&ひよこ豆セット 900円

いずれも、カレーのほかに
・明日葉とおくらのライタ
・紫いもキッシュ
・パスマティライス
・ふきサンバル
が付くようだ。

「和」を感じる野菜。しかし調理法はライタもサンバルも南インド料理。
どんな風になるのかドキドキ。

「こんにちはー」

中は、アジアのどこかの田舎の食堂?みたいな造りで
いい意味で適当な感じにイスやテーブルが置かれている。
インテリアも、海外で拾った?みたいな品々が飾られていて
決してきれいに整ってはいないのだけれど、すごく居心地が良い。
旅してる気分、さらにあがる

「どうぞ」

オーナーさんかなと思われる女性が一人で切り盛りしている。
12時をすぎると、次々にお客さんが来て急がしそうにホールと厨房を行き来していた。

私もEさんも、「レンズ豆&ひよこ豆セット」を注文。
HPにも黒板にも「できるまでにお時間をいただきます」と書かれていたので
どのくらいかかるのかしらーと思いながら
お互いの住んでいる駅の話などをしていたら、10分くらいで「明日葉とおくらのライタ」
「紫いもキッシュ」が来た。
(※このお店は、写真撮影はご遠慮を…とのことなので解説のみ)

明日葉(八丈島などで栽培されているほうれん草みたいな草)は
ほろ苦くて少し歯ごたえのある葉野菜。
おくらと一緒にライタ(ヨーグルト)で和えてあり、さらにお米のパフが混ざっていて
不思議な味だった。(ほうれん草の白和えに似ていなくもないけれど、もっと野性的)
紫いものキッシュは、沖縄特産の紫いもがベースになったキッシュで、シンプルな味。

ご一緒したEさんとは、まだ会って2回目なのだけれど、
ものすごくいろんな引き出しがありそうなオーラを感じていた。
ふと、アジアで旅行していたら偶然出会って、
「日本人ですか?」とかいいながらこの店に入った、みたいな錯覚に陥った。

「ところで、Eさんはインドとか行ったことありますか?」

「ええ、高校生のときに、女子4人で…」

「(やっぱり!)」

やっぱりそっち系の引き出しを持っていた。
インドに行ったいきさつなどで盛り上がっていたら
わりとすぐに、豆カレーとライス、ふきサンバルが来た。

豆カレーは、サラサラのスープにたまねぎやトマトが具として入っていて
じっくり煮込んで~系ではなく、さっと作った系。
レンズ豆とひよこ豆はゴロゴロで、特にひよこ豆がふっくらしていておいしい。
ふきサンバル(南インドの豆と野菜のカレー)は、
むしろ、ラッサム(同じくトマトの辛くて酸っぱいスープ)に
ふきが入ったものと言ったほうが近い気がする。
辛くて酸っぱいふきのトマトスープという感じで、新鮮だった。

いずれも初めて食べる組み合わせなんだけど、どこかで食べたことがあるような
しっくり感もあって、例えるなら、おばあちゃん家で出てくるおかずのよう。
「うまい!」と叫ぶような派手なカレーでは決してないが、
毎日食べても飽きないだろうという気がした。

このお店、夜は貸し切りでおまかせコースを出していただくことも可能らしいので
次はメンバーを募って「タピ」の会ができたらいいな、と思う。

(写真/新大久保「タピ」/お店の外観)