CURRY_SAMBA

カレーにまつわるエトセトラ。

日没、ガンガーのほとりで

2011年01月26日 | 北インドカレーの旅'10
バラナシには84(一説には100とも)の「ガート(堤)」があり
朝はインド各地から集まったヒンドウー教徒が沐浴をする。





ガートで沐浴する人たち


そして夕暮れ時には、こんな儀式が行われている。



「ダシャーシュワメード ガート」にて。
どこからともなく、ガートに人々が集まってきて
ものすごい熱気。
正面は、川に浮かべたボートに乗って
川の上から岸を眺める人々(主に観光客)。



ガンガーに火を捧げる儀式で
「アールティ」という。
インドっぽい音楽とともに、歌うひと、
そしてキラキラの民族衣装をみにまとって踊るのは…



ジャニーズかと思うくらいの美少年たち!
6~7人の僧侶、ほとんどみんなイケメン(笑)。



キャー、目が合った

と、我を忘れて夢中で写真や動画を撮ってしまった。
まさかインドでこんなイベントに遭遇するとは。


「嵐のコンサートと勘違いしてない?」

「すみません…」


それにしても、沖のほうから眺めたらもっとよく見られただろう。
次回くるときはボートに乗って
正面からちゃんと見よう。


「コラッ」


(写真/ガンガーで行われる儀式「アールティ」)

屋上レストランでまったりと

2011年01月10日 | 北インドカレーの旅'10
バラナシで泊まった宿は「Puja Guest house」(注:「Puja」=「礼拝」)。
屋上にレストランがあって、そこからのガンガーの眺めがすばらしいと
ガイドブックに書かれていたのだ。

私たちが泊まった部屋(3階の角部屋)のすぐ近くに
屋上へとづづく階段があり、おそらく24時間営業のレストランがある。

暇そうな店員が4、5人で出迎えてくれる。
「どこでも好きな席へ」と言うので、ガンガーのよく見えそうな
外側のテーブルに着くと眩しくて思わず目を細めた。

窓から見えたガンガーとは、また違う景色があった。
右から左へと、ゆったりゆったり流れて行く大河。
その呼吸が丸ごと伝わってくるような感覚におちいる。

学生時代に見たアマゾン河と無意識のうちに重ね合わせていた。
いかにも野性的で、ピラニアやワニを潜ませるアマゾンに比べて、
穏やかで大らか、何もかも許してくれる母親のような
「母性」をガンガーには感じた。

宿のオーナーの甥という人がやってきて、いろんな話をしてくれた。
(日本語が流暢なところが若干うさんくさかったけど)
その中で、印象に残っていることばがあった。

「ガンガーで沐浴をすると、罪は洗い流されて嫌なこともすべて忘れる。
もしガンガーで何か(物)を失ったら、それはあなたにとって不要だったから
その物が離れていったのだ」

なるほど…。
去る者追わず、ってことなのね。



下を見ると、周辺の家の屋上が丸見え。
洗濯をしているお母さんの横で
鬼ごっこをしたり、凧をあげたりしている子供が多かった。



屋上にはちらほらと猿の姿も。
毛繕いしているのは夫婦?



屋上レストランの朝食。中央から時計回りに
・Alu Stuff paratha 50Rs
(じゃがいものパランタ。キャベツや豆の入ったお好み焼きみたいだった)
・Egg Masala curry 60Rs
(ゆで卵が2個。グレービーなソースの濃厚なカレー)
・Alu Gobhi Curry 50Rs
(アル=じゃがいも+ゴビ=カリフラワーのカレー)
・Chapati 10Rs
(シンプルなパン)


・Chcken Biriyani 75Rs
(炊き込みご飯。トマトや炒めた玉ねぎも入っている。
このほかにもプラオ=炒飯、フライドライス=焼飯?があり、違いが分からず)


バラナシでは、あまり予定を決めずにブラブラすることにしていたので
とりあえず外に出て、近場をブラブラしてみることにした。


一番近場のガート(=ガンガーに向かって降りる階段。大小さまざまあり)
までは2、3分で行けた。
ガンガーは近くでみるとかなり茶色い。


ガートには、何となく座っている人、水浴びをする子供
洗濯するお母さんなどがいた。生活に密着しているのがわかる。



バラナシの地理は案外複雑で、
お店を探すのがめんどうだったので
お昼ご飯も夕食も、すべて屋上レストランで済ました。
長期間泊まるゲストも多いためか、メニューも
多岐にわたっていた。
こちらは、Chicken Thali(150Rs=300円)。
ジーラライス(クミンの入った炊き込みご飯)に
チキン、ダル、野菜カレーのターリーと、
ナン、チャパティ、パパドの盛り合わせ、サラダ。



屋上レストランから見た夕陽。

ガンガーの向こうから昇ってきた太陽が、
一日がかりで大きな河をまたいで、その反対側に沈んでいく。
日々は、その繰り返しなんだなあと改めて思う。

当たり前の一日が、ここでは当たり前に流れていて
ともすれば東京で忘れていること
一日一日の平等さだとか、長さだとか、生きていることの奇跡だとかを
頭ではなく身体で理解せざるをえない
それがバラナシの魅力のひとつかもしれない。


(写真/Puja Guest Houseの屋上にて/バラナシ)

ガンガーの朝焼けでごあいさつ

2011年01月01日 | 北インドカレーの旅'10
ホテルの窓を開けると、目の前に広がった景色は
ヒンドゥー教の聖なる地、ガンガー(ガンジス河)。


その流れは思った以上にゆっくりで、穏やかだった。
「死体や牛が流れていて汚い」というイメージは
ここから見る限りは、全然あてはまらなかった。


左の方には、ヒンドゥー教の寺院の屋根が見える。
ガイドブックによると
大きな「火葬場」もこのあたりにあるようだ。


ガンガーの朝焼けはこんな感じ。
真正面から太陽がのぼってきて、ガンガーがゆっくり赤く染まった。


2011年、今年もよろしくお願いします。
(年末に身内の不幸が相次いだため、この場を借りてごあいさつのみ…)


朝、ガンガーの見えるホテルの屋上でモーニングチャイ。
昨年の一番楽しかった出来事は、このインド旅行。
悲しいことはたくさんあった。

ちょっと、死について考えた。
宗教について考えた、そんなインド旅行であり、年末だった。

バラナシ、つづきます

(写真/ガンガーの見える窓から/バラナシ)