新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
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「ウィルスに打ち勝てなかった証」が五輪開催という悪夢

2021年05月02日 11時44分21秒 | COVID-19(新型コロナウィルス)

五輪開催に向けて3月21日に強引に2度目の緊急事態宣言を解除して、25日から始まった聖火リレー。
 
本来ならば沿道に多くの住民が集まり地元出身者たちの勇士を応援し、五輪への期待感が高まるはずだった聖火リレー。
 
しかし全国的に広がってしまったコロナ禍の下でのこんなイベントは「感染者拡大リレー」とまで酷評され、さらにはリレーの様子の動画の公表もなぜかおかしなルールのため72時間後には削除しなければならなかった。
 
そしてNHKだけが独占的に放映できる仕組みになっている。
 
しかし個人での動画撮影とそれの拡散は特に制限はないらしい。
 
沖縄タイムスの阿部岳記者が沖縄県内の異様な聖火リレー初日をリポートしていた。
 

【取材記録】2021/5/1 聖火リレー沖縄1日目①泰真実さん      


おそらく聖火リレーによる「クラスター発生」なんていう記事は絶対に世には出ないだろう。
 
一方、本土ではローカル紙の記者が大阪での感染者数拡大に伴う惨状を報告している。

さて、経済や経営だけでなく、歴史や哲学、自然科学など、幅広い視点から経済や消費の動向を分析しており、その予測の正確さには定評があるといわれている経済アナリストの中原圭介は、今年1~5月の経済損失(GDPべ―ス)は5兆円に達するだろうと大方の予想を示しつつ、菅義偉の感染対策のミスを冷静に分析していた。
 
菅総理のコロナ感染対策、ここへきて「3つのあり得ないミス」を犯していた…!
■ありえない「3つのミス」を犯した
マスクと手洗いの習慣がある日本において、なぜこのような無様な結果になったのでしょうか。それは、菅政権がありえない大きなミスを少なくとも3つは犯していたからです。その3つには、「失敗の本質」と呼べるものが色濃く表れているのです。
まず1つめの大きなミスというのは、「Go Toトラベル」や「Go Toイート」といった事業を始めてしまったことです。2020年12月12日に寄稿した記事 『GoToキャンペーン、なぜか止めない菅政権の反知性主義という末路』でも申し上げたように、歴史の教訓や科学の知見が示しているのは、感染症拡大の主たる原因は人の移動によるものだという事実です。
新型コロナの感染が終息していないにもかかわらず、政府が歴史や科学のエビデンスを無視して、わざわざ税金を使って一連の「Go To事業」で人の動きを増やそうとしたのは、感染拡大を後押ししていたのと同じ行為です。あまりにも愚かな政策だったといわざるをえません。
今年の初めに2回目の緊急事態宣言が発出された当時から、政府は5月のゴールデンウィーク明けに「Go Toトラベル」の再開を模索していたといいます。さすがに状況の悪化をみて再開の方針を引っ込めていますが、税金を使って感染を拡大させ経済により大きな被害を与えるという人災を、この政府はもう1回起こそうというのでしょうか。
■このままではワクチンが効かなくなる…!?
2つめの大きなミスは、水際対策を怠ったことで国内に変異株を入れてしまったことです。
菅義偉首相は国内に変異株が侵入する以前から、「1人でも変異株の感染者が見つかれば、水際対策を強化する」と度々発言していましたが、これは明らかに判断の誤りでした。なぜ菅首相のあたまの中では、「1人でも見つかった時点で、数百人に感染が拡大している」という想像力が働かないのか、不思議でなりませんでした。
この致命的な判断ミスは、ワクチン接種の効果を激減するリスクを孕んでいます。日本ではワクチンの接種率がまだ1%を超えたばかりですが、国民の大半が接種を終える前に特定の変異株が拡大してしまっては、ワクチン接種による集団免疫の形成が困難になっていくからです。
たしかに、主要メディアの報道をみていると、ワクチン接種を推し進めれば、変異株の猛威に歯止めをかけられるという認識が一般的です。いくら変異株の感染力が高いといっても、ワクチンによる免疫力が高まれば、多くの人々が発症を抑えられると考えられているわけです。
ところが最近の臨床試験では、アストラゼネカ製のワクチンが南アフリカ型にはほとんど効果がないことがわかったばかりか、ファイザー製のワクチンもブラジル型には効果が薄いという研究結果も出ています。さらには、インドで流行する二重変異株や三重変異株はすべてのワクチンが効かないといわれています。
国民の大半にワクチン接種が行われる前に、これらの危ない変異株が広がってしまうと、集団免疫の達成はかなり怪しくなってしまいます。無謀にも東京オリンピックを開催すれば、さらなる変異株の国内侵入を完全に防ぐのは不可能でしょう。その結果、日本でも感染力と毒性が強い変異株が主流となる第5波や第6波に見舞われるリスクは高まっていきます。
■そもそも会食ルールが間違ったエビデンスだった
3つめのミスは、これまで政府が間違った感染対策を進めてきたということです。
当初から飲食店だけへの狙い撃ちは、あまり効果がないとみられていました。それは、飲食店に午後8時までの時短営業を強いたとしても、時間を前倒しして来る客が増えることでかえって密な状態をつくりだしているケースが大都市圏を中心に常態化していたからです。
それに加えて、飲食店が早く閉まることで、若い人々が仕方なく路上や公園で集まって飲むという行為は、今では当たり前の光景となっています。テレビの報道などでは「若い人々の気が緩んでいる」と苦言を呈する姿勢がみられますが、それは単なる責任転嫁にすぎません。
最大の問題は、政府が説得力のあるデータに基づいて、「こういう対策をこれだけの期間実施すれば、これだけの効果が表れるから、若い人々も協力してほしい」と説明しないということです。だから、菅首相が「協力してほしい」とお願いしても、若者の心には響かないのです。 
政府は新型コロナに関するさまざまなデータを持っています。政府がこれらのデータを具体的な数字で示せば、国民全体で避けなければならない行動を認識・共有することができるはずです。
それにもかかわらず、なぜ公表しないのでしょうか。
それは、政府がデータをすべて明らかにすれば、これまで間違った感染対策をしてきたことが発覚してしまうからです。その代表例としては、「会食は4人以下でしてください」というものがあります。事実、政府関係者によれば、会食の参加者が4人や3人の場合でも感染するケースが多いといいます。
大手メディアの報道では、大阪市職員が5人以上の会食を行っていたケースが200件以上あったと叩かれていますが、これが4人以下だったら不問に付されていたことでしょう。そのように考えると、政府が決めた4人以下でという基準は感染対策として間違っているので、一刻も早く是正するべきでしょう。
■データを生かす感染対策を
これまで集めたデータを生かすのであれば、飲食店に時短営業を強いるのはあまり効果がありませんし、協力金を出すのは税金の無駄遣いです。時短営業を要請する代わりに、「入店は基本的に1人客のみ、黙食を条件に最大2人まで」と制限をしたほうが、感染対策として大きな効果を発揮すると思います。
当然のことながら、感染対策をしっかり行っている飲食店と行っていない飲食店を同じに扱うのは誤りです。政府や自治体は感染対策ができていない店に対して、その対策費用をすべて負担する取り組みをすぐにでも始めるべきです。
政府は自らが広めた感染対策の基準の誤りを正さばければなりません。通勤で感染している人々も相当数いるはずです。朝の通勤ラッシュで感染しないはずがありません。現実に、昨今の感染者数は職場感染、家庭感染のほうが飲食店感染よりも増えているのではないでしょうか。政府には正確なデータを公表してほしいところです。
新型コロナの度重なる感染拡大は、これでもかというほど、政府の無力さをさらけ出しました。すべてのミスに通底しているのは、歴史や科学、データを軽視しているということです。さらに悪いことに、これまでの間違いを認めることができず、根拠もなく収束させると言い切る精神論に、国民は辟易としています。
■政府はこの1年間何をしてきたのか
政府はこの1年間、一体何をしてきたのでしょうか。これまでの国内外の失敗事例を研究・分析したうえで、効果的な対策を考える時間は十分にあったはずです。ところが、政府の対応をみていると、そういった当たり前のことがまったくできず、行き当たりばったりの迷走ぶりを続けてしまっています。
菅首相の看板政策のひとつに「デジタル庁の創設」というものがあります。政治・行政のデジタル化は、行政の業務を効率化するということだけでなく、過去の政策を検証して次の政策に生かすというメリットがあります。そこには、政策が利権に縛られて、非効率で無駄が多くなるという弊害は皆無です。
しかし、政府のこれまでの「反歴史・反科学・反データ」的な感染対策は、政治のデジタル化とは真逆の方向に動いているようにみえます。観光利権や五輪利権に固執するあまり、感染対策が後手後手になっている様子をみていると、デジタル庁の創設など悪い冗談としか思えません。
国民の多くが「政府の対策では感染者は減らない」と考えてきましたし、実際にそのようになってきました。国民のほうが現実をしっかりと捉えているという点でも、政府の危機管理能力の低さや非効率な対策がいっそう浮き彫りになった1年になったのは、非常に残念なことです。
 
 
「『Go Toトラベル』や『Go Toイート』といった事業を始めてしまった」という指摘は多くの感染症の専門家も指摘していた。

しかし、変異株の脅威に対してはかなり政府としては鈍感であったことは否めない事実である。
 
そして政府の水際対策はお粗末の一言だった。
  
「英国由来の変異株」にばかりこだわっていた間に、4月21日には、「インドでは1日27万人感染!『二重変異株』国内発生の脅威」という情報が流れていた。
 
そして5日後には、「空港検疫『行動歴インド』陽性急増!二重変異株もう蔓延か」という事態になってしまった。
 
4月の末になり、「ようやくインドを変異株流行国指定 遅すぎる水際対策が招く『次の大流行』」と報じられた。
 
インド『変異株』なぜ日本に入ってきた 『水際対策強化』も入国者は途絶えずか」   

新型コロナウイルス感染が爆発的に拡大しているインドが、「新型コロナウイルス変異株流行国・地域」に指定された。厚生労働省が2021年4月28日に公開した資料によると、これまで同国からの入国者・帰国者については、「自宅などで入国後14日間の待機」だったが、5月1日0時から「検疫所長の指定する場所で待機」、「入国後3日目に改めて検査」となる。
   変異株流入を少しでも止めるための水際対策だが、インドの周辺国にあたるネパールは「変異株流行国・地域」対象外。厚生労働省の4月29日の発表ではインドはじめ、ネパールやパキスタンなどからの帰国者で、空港検疫により新型コロナウイルスの患者1人、無症状病原体保有者13人が報告されている。この「患者1人」は、4月29日にインドから羽田空港に到着した男性だ。
■インド首都デリーからの到着便がいくつも
   外務省は20年10月30日に発出した「各国に対する感染症危険情報」で、インド、ネパールやパキスタンなどを「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」地域と定めているが、直近で日本とインドの間にはどの程度、飛行機が飛んでいるのか。
 まず羽田空港。公式サイトの「国際線フライト」情報でインド首都・デリー行きの便を探すと、4月29日(出発済み)と5月1日の9時40分発がある。逆に、デリーから到着する便は4月29日6時55分(到着済み)、5月1日5時35分、6時55分。5月1日の二便は、いずれも4月30日19時現在、欠航情報は出ていない。
 続いて成田空港はどうか。4月29日の10時30分、デリー行が出発済みになっている。だが4月30日7時35分にインド・ムンバイから到着するはずだった便は「欠航」だ。ネパール首都・カトマンズ間のフライトもある。4月30日9時に到着した便は「到着済み」、同日11時のカトマンズ行きは「出発済み」だ(いずれも4月30日19時現在)。
■既に変異株感染者が国内に感染を広げている恐れも
 外務省は4月23日発表の「新型コロナウイルス感染症に関する水際対策の強化に係る措置について」でインドやネパール、パキスタンなどを「上陸拒否対象国・地域」に指定している。「日本上陸前14日以内」に同国・地域に滞在歴がある外国人は、当分の間、「特段の事情」がない限り、上陸を拒否している。
 逆に言えば、「特段の事情」があれば、インドやネパール、パキスタンに「日本上陸前14日以内」に滞在していても上陸が認められるということだ。また、上陸拒否対象地域でない地域から、上陸拒否対象地域を「給油や乗り継ぎ目的で経由(経由地で入国する場合は除く)した後に日本に到着する場合」は、上陸拒否対象地域での滞在歴があるとはみなされない。
 前述した通り、あす5月1日より、インドからの入国者・帰国者は、「検疫所長の指定する場所で待機」、「入国後3日目に改めて検査」を受ける体制に移行する。ただ既に、これまで空港で行われていた「抗原検査」をすり抜けた変異株感染者が入国し、国内に感染を広げているとの指摘もある。

 
東京都は7月9日(金)〜23日(金)と、開会式当日までの15日間にわたって、全62市区町村で聖火リレーを実施予定となっている。
 
あと2か月あまりで都内感染者数が激減するとは到底思えないのだが、本当に決行されるのだろうか。  
 
インドの二重変異株は、英国以上に脅威になる可能性があります。抗体の効果を低下させ、ワクチンが効くか心配です。また、インドの感染爆発からすると感染力も相当強いとみていいでしょう。すみやかに、検査体制を構築し、早期発見、隔離をすべきです。そうしないと、英国型が落ち着いたタイミングでインド株の大流行を招くことになります
と感染症学専門の西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣は警鐘を鳴らしていた。
 
「ウィルスに打ち勝てなかった証」が五輪開催となる悪夢だけは見たくはない、とオジサンは思う。
 
  
 

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