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この平穏退屈な日々にもそれなりに感動って在るもの。

“異国の窓から”宮本輝のエッセイに寄せて

2007-11-06 19:26:18 | 私の読書日記
大好きな作家である宮本輝のエッセイを初めて読んだ。
もう15年以上前の旅行記で、“異国の窓から”という本。
これは小説“ドナウの旅人”を書くための取材旅行での話を本にしたもの。

私はまだ“ドナウ‥”は読んでないんだけど、初めて読む宮本輝のエッセイ。作家本人を窺い知れるエッセイ。これまで映画化もされた“幻の光”から始まって“錦繍“や、“オレンジの壺”“ここに地終わり 海始まる”や“月光の東”“避暑地の猫”などなど、面白すぎて、ページを捲る指が震える程だった。(反対に、あまり好きになれなかった作品もいくつかあるけど)

そして、そこから想像される宮本輝の人と形が私の中に勝手にあったものだから、今回この本読んでちょっと、ショックを受けてしまった。なんとなくね、違ったんですよ、村上春樹と同じような、もうちょっとスマートなイメージだったので・・

でも、“ドナウ‥”は絶対読むつもり。本当に才能あると思うもん、(て今更私が言うまでもないことだけど)ストーリー作る天才ですよ、ほんと。


今回、“異国の窓から”で旅した国は、西ドイツ、オーストリア、ハンガリー、ユーゴスラビア、ブルガリア、ルーマニア。ロシアがまだソ連で、ベルリンの壁がまだドイツ東西を分断していたあの時代。その頃の東ヨーロッパを旅する大変さを幸いなことに、今現在の旅人たちが知ることはない。歴史に無知な私でさえ、時代は変わったんだなあとしみじみ、激動だった時代の東ヨーロッパを想う。

※写真は、去年行ったドイツ レーゲンスブルクで見たドナウ河。架かっている橋は、ドイツ最古の石橋だそう。



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