4CATS

この平穏退屈な日々にもそれなりに感動って在るもの。

見知らぬ場所

2014-12-14 17:43:13 | 私の読書日記
やっぱり、私は誰よりもこの作家が凄いと思う。

ジュンパ ラヒリ。今回読んだ「見知らぬ場所」(全部で8つの中編で出来ている。)本当に最高だった。
間違いなく、これまで私が読んできた本の中のベストいくつに数えられる作品。

どうしたらこんなに上手に書けるものか、本当に感嘆させられる。

どの話も比較的単純でわかりやすいのに、その文章力で最上のものへと仕上げられていて、もう一行一行、隅々まで全てが素晴らしい。もちろん訳者の方も素晴らしい。

何よりも、どの話も最後の一行が深く心に突き刺さる。
既に感動してフラフラなのに、そこに止めを刺すみたいに。

連作で綴られた「ヘーマとカウシク」は二人の30年に渡る歳月が3つの話に切り取られ描かれていて、それだけに読んでいて思い入れが増すのだが、これまた最後の一文には、もう辺り憚ることなく泣きたくなるくらい、それくらい打ちのめされてしまった。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。