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<トランプ氏>「一つの中国」見直しも 通商・為替で圧力

2017-01-15 | 国際

【ワシントン会川晴之、清水憲司】

トランプ次期米大統領は13日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)とのインタビューで、中露両国に通商や外交面での譲歩を促した。

応じない場合は、中国と台湾は不可分とする「一つの中国」政策も含めて「全てが協議の対象となる」と見直しを示唆し、ロシアにはオバマ政権が科した制裁を「少なくとも当面の間」は維持すると、両国に交渉を呼びかけた。

「米国第一」を政策の中心に据えるトランプ氏は大統領選中、中国が人民元を意図的に安く誘導して対米輸出を伸ばしていると批判。

米国企業の競争力強化によって国内の雇用拡大を目指すため、20日の大統領就任初日に中国を「為替操作国」に指定すると公約し、中国からの対米輸出品への高関税導入も辞さない構えを見せていた。

だが、この日のインタビューでは「まずは中国と協議する」と述べ、強硬主張を修正。

当面は対応を見守る考えを示した。

中国が為替や通商面でトランプ新政権の求めに応じない場合は、1979年の米中国交回復以来、米国の歴代政権が維持する「一つの中国」政策には縛られない考えを示し、中国を揺さぶった。

トランプ氏は昨年12月、中国との国交回復以来、就任前を含め大統領としては初めて台湾の総統と電話協議したほか、その直後のFOXニュースとのインタビューで「一つの中国」政策に疑問を投げかけていた。

一方、ロシアについては「もし本当に米国にとって役に立てば、制裁を科す必要があるのか」と指摘。

当面は制裁を続けるものの、過激派組織「イスラム国」(IS)など、重要政策に掲げるテロとの戦いに協力すれば、解除する考えを示した。

毎日 1/14(土)

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この前、中国は抗日期間を盧溝橋事件の1937年~1945年の「8年抗戦」を満州事変が勃発した1931年~1945年の「14年抗戦」に変更したばかりでした。

6年ほどさかのぼって教科書に記載することになります。

China rewrites history books to extend Sino-Japanese war by six years ガーディアン

日本語の記事はこれです。

なぜ中国は「抗日戦争」期間を変更するのか?中国外交部「憎しみの継続が目的ではない」 レコードチャイナ

中国の抗日戦争は世界反ファシズム戦争の重要な部分である。

世界反ファシズム戦争の東方の主戦場だった中国では最も早く戦争が始まり、期間も最長だった。

中華民族と中国人は多くの犠牲を払い侵略に立ち向かった。

満州事変を起点とすることは筋が通っている。

これも不思議な共時性です。

満州事変が勃発した1931年の前年1930年にスムート・ホーリー法が成立しています。

スムート・ホーリー法

スムート・ホーリー法とは、高率関税法案のことであり、この法案によってアメリカは、自由貿易を捨て、ブロック経済に移行し、イギリスも自衛のためにオタワ会議を開き、保護貿易に移ります。

アメリカの貿易量、輸出入は半分以下に落ち込み、当時の世界大恐慌を深刻化させ、不況を長期化しています。

このスムート・ホーリー法によって世界各国は、即座に報復関税を布き、25ヵ国がアメリカ製品に対する関税を引き上げています。

アメリカも自国に入ってくる製品に対して平均40%の関税をかけていましたが、同時に他国も関税を引き上げたのです。

その結果、輸入も激減し、輸出も激減しました。

その深刻な恐慌の中で日中戦争が起こっています。

そしてその戦争は、世界大戦にまで拡大したのです。

これはひとえに当時、アメリカが自由貿易から完全に離脱したことがきっかけであり、原因でした。

今またトランプ次期大統領が同じことをやろうとしています。

WTO(世界貿易機関)からの離脱も辞さないと匂わせておりますので、その可能性が高まっています。

1979年の米中国交回復以来、堅持していたアメリカの伝統的立場である「ひとつの中国政策」も崩壊しそうです。

中国のアキレス腱が台湾問題だと知っていたのでしょう。

だから去年の12月、台湾の蔡総統と電話会談に応じたのでしょう。

まさに「壊し屋」という感じです。

アメリカの保護貿易主義によって世界各国の対立が先鋭化し、それが世界大戦に発展したのです。

歴史は繰り返すのかどうか。

トランプ氏は、中国に対しては、かなりの強硬姿勢です。

トランプ氏の高関税への執念は不動のようですから、世界はブロック経済に移行していかざるを得なくなる。

まさにイアン・ブレマー氏が言っていた「Gゼロの世界」となります。

現時点ではその可能性が、非常に高いということです。

中央銀行バブルの崩壊と共に世界経済は後退どころか最悪、崩壊していくかもしれません。

だとすればトランプ次期大統領は、恐ろしい大統領になるかもしれません。

 

 

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