健康塾通信

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バンテージ 歴史③

2018年07月16日 16時00分37秒 | Weblog

こんにちは

三連休をしている皆様は、猛暑の3日間だったと思います。

さて、今回は歴史のまとめですが、バンテージにまつわるエピソードなどお伝えいたします。

患者様がリンパ浮腫を発症されて集中排液期の治療の時は、ドレナージというマッサージの後その症状に合わせて複数の弾性包帯を巻きます。

私がこの療法を始めたのは、開業届を提出した1994年8月でしたが、ご縁があって初めての患者様が卵巣がん術後の続発性下肢リンパ浮腫の患者様でした。

 

この時はまだ、ドイツのリンパ浮腫のための治療が日本には入ってきていませんでした。

しかし、その後当時は「複合的リンパ疏泄療法」などと呼んで講習会から学び始めました。

そこで、ドレナージの後の効果持続のための圧迫療法としての包帯の巻き方を学びました。

ご縁があって下肢の患者様が多かった私は、次回にいらっしゃるときは包帯をきれいに巻き取ってお持ちいただくお願いをしていました。

 

当時は日本にはリンパ浮腫の治療というものが確立されてなく、世にご紹介されてからうちに見える患者様の多くは、かなり重症化されている方ばかりでした。

 

浮腫の脚は繊維化も進んで固く、浮腫独特のつやのあるパンパンの肌状態でした。

その頃はご年配の方が多く、奥様がバンテージを外すとそばにいるご主人様が手際よく巻き取ってくれるのでと、喜んでいました。

確かにお持ちいただくバンテージはとても固くきれいに巻き取られていて使用するときに、巻きやすくて助かった覚えがあります。

 

これは後からわかったことですが、戦争に行かれた経験者が行っていた

「ゲートル巻き」というものがあったそうです。

当時は日本軍兵士たちからは欠かせないものとして重要視されていたものです。

ゲートルを使っていた理由は、行軍をする時に疲労をできる限り減らして、歩きやすくするためで

軍の列を乱してしまう可能性があるので周りに迷惑をかけないためにも、ゲートルの役目は非常に大きかったとされています。

また、これは日本兵が発明したものでもなく、第一次大戦の時には、参戦した列強の全ての陸軍で使われています。
さらに第二次大戦の時には、日本軍以外のドイツ軍、ソ連軍、フランス軍、イタリア軍などがゲートルを広く使用していることは、Webでも紹介さています。

そして、その目的は、以下のことからです。

・ズボンの裾を押さえることで、行動時にズボンの裾が乱れない様にする
・ 障害物等で足元を怪我しない様にする
・ 脚の鬱血を防いで血行を良くする

現在の日本の工場でも、作業中のケガ (ズボンの裾を引っかける) ことを防ぐ為に、

工場内ではズボンの上にゲートル (と同じ機能のもの) を巻くことを義務づけている例があるようです。

 

長くなりましたが、救急法のライスの法則は以前にお伝えいたしましたが

RICEの法則(ライスのほうそく)とは身体が傷害を負った際に早急に執るべき応急処置における法則の事である。

Rは「Rest」(安静)、Iは「Icing」(冷却)、Cは「Compression」 (圧迫)、Eは「Elevation」(挙上―持ち上げておく)の頭文字をとったものである。

(ウィキペディアより)

 

この中に「圧迫」というのがありますが、私も常日頃ちょっとしたケガや痛みなどの時に包帯の圧迫をしますが、むくみも取れ治りは早いです。

それでは、長い夏、暑さ対策をして日々健やかに過ごしましょう!