横濱・櫻木町コティベーカリーぶろぐ

街のこと店のこと今昔物語

熱海のケーキ店“モンブラン”にロバート・キャパの足跡を訪ねて♪

2012年01月25日 17時48分49秒 | 神奈川のこと

熱海の熱海銀座にあるケーキ店モンブランは、
かつて戦場写真家・ロバート・キャパが来日の際に来店した店です。

1954年(昭和29年)4月13日に日本を訪れたロバート・キャパは、
4月16日に熱海を訪れました。
その際に朝食をとりに立ち寄ったのがこの店でした。
当時はフランス料理店で、谷崎純潤一郎もよく訪れていたそうです。
 
画像左側の小さいアーケードの方が、が当時のレストランの建物です。
今はケーキ店となっているこの店の初代パティシエ新田道雄さんは
横浜の「ホテルニューグランド」で修行され
戦後1947年に熱海に仏蘭西料理店「モンブラン」をオープンしました。


店内に展示されたロバートキャパの撮影による作品 『The Eternal Feminine』
料理をしているコックさんが新田道雄さんです。


こちらは、キャパのサイン部分の拡大
キャパはこの来日中の30日ライフ誌の依頼により、日本からインドシナ戦争の取材に向かいます。
日本各地を取材したキャパは5月1日、離日。
そして1954年5月25日ハノイ郊外で地雷に触れ亡くなってしまいます。
この写真は亡くなるほんのひと月前の、貴重な遺作になりました。


この作品が掲載されている
『CAPA’S EYE―ロバート・キャパの眼が見た世界とニッポン』
は、店内で閲覧できます。
キャパの目を通した当時の日本風景は、興味深い作品ばかりです。



今年89歳となる新田君江さんが焼いているショソン(アップルパイ)
この日もちょうど焼きたてが、店に並んでいました。


店の常連だった谷崎潤一郎の写真も展示されていました。


熱海の夜景

以前はは団体旅行のメッカで歓楽街的な温泉地であった熱海は
すっかり生まれ変わり、静かで海岸も整備された温泉地になっていました。
かつて多くの文豪が温暖な気候と静かな環境を求めて訪れた
その時代に戻ったような気がしました。



ロバート・キャパに関する書籍は楽天市場でも扱っています。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『 まっぷる横浜 2013 』の... | トップ | 熱海“起雲閣”の建築に大正・... »
最新の画像もっと見る

神奈川のこと」カテゴリの最新記事