某ちゃんノート

わざわざ電話するほどじゃないしなぁ・・・
メールすることもないよなぁ・・・
でもちょっと思った、ふと思ったこと

ハリネズミの道

2012-06-03 | 読書メモ
「ハリネズミの道」
  青木奈緒



南ドイツに留学した日本女性のエッセイ
読み始めた当初は
何となく物足りなく感じたんだ
どんな勉強をして
どんな苦労と工夫をして
何を得たのか
そういうのを期待してたんだろうな
寮生活で人とふれあい
会話するとき
ちょっとした疑問や驚き、感じることは
とても些細なことで
自分の半径2-3m内の事柄
ちょっとした感覚
生理的な好き嫌い
雰囲気
そういったものだが
風情があるというか
情緒があるというか
慣れてくると
同じ部屋の中で話が聞こえてくるような
みんなの中に混じりこんだような気がしてくる
面白いもんだ
下着どろぼうの話だって
どう対処したかとか
犯人を見つけたとか
そういう話ではなくて
みんなが通る廊下に選択を干すのは何だか嫌だって話になって終わるしね
好きな話は
たまたま知り合った日本人留学生の男性にウンザリしていたとき
近くにいた女の子が
(うんざりなんでしょ、わかるわ)って笑顔を送って来て
確かな意思疎通があった
っていうの
さらに
彼女にだけ見える位置にきたとき
男性の背を指差して
口をへの字に曲げて
(無理もないわ・・・)と笑った
って
母国語でも、言葉をつくしても伝わらないこと
言葉がなくてもわかりあえること
おもしろい・・・
そうそう
そういうことって本当にある
日本人同士なのに
何度も
どんなに一生懸命
言葉を並べても
ヘンな風にしかとってもらえないのが
全然言葉が通じない相手に
顔見ただけで理解してもらえたり
うんうん
わかるよ~