梅の香庵~うめのかあん~

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とりとめないことをとりとめなく・・・

空飛ぶネズミ

2013-08-11 18:48:02 | 日記
先日、仕事から帰って来ると、
アパートの階段の踊り場で、
毛むくじゃらのおまんじゅうみたいのがうずくまっている。

こ、これはまさか・・・・。


迷い込んで外に出られなくなって弱って飛べなくなったのか?


近くで見てみると、おまんじゅうは目を開けてふるふるしている。

おお。生きてたよかった。


外に出してやろうかと思うのだけど、
さすがに素手でつかむのは抵抗があるし、
色々策を練っていたら、ちょっと目を離した隙に床から壁に移動していた。

なんだ元気じゃん。

しかし近くで見るとけっこう可愛いんだよねーこいつ。
まだ明るいから調子が出ないのかな。
至近距離まで近づいても動じてないぞ。

さてその生き物は。

こういうのが苦手な方は見ないように。
以下写真です。













コウモリくん。



毛がふわふわ~。
ネズミみたいな耳につぶらな瞳。ブタっぱな。

か~わい~い。
と、思う人と思わない人がいると思うけど、
か~わい~い。



こうして間近で見るとなるほど確かに哺乳類だわって分かる。

さっきウィキペディアでちらっと見たら、
コウモリ目ってすごく種類が多くて、全哺乳類の4分の1を占めるそうな。
そんなに一大勢力だったとは。

最初に発見した時は床にうずくまっていて羽が見えなかったんだけど、
その姿はまさしくネズミ。
羽のはえたネズミだ~。


あんよに指が5本。
ちっさくてか~わい~い。


しかしこの階段の踊り場は4階で、窓は天井付近の方がちょっと開いているだけ。
あとは壁だ。
自力で外に出れるだろうか。
私に出来ることといえば、「開放厳禁」と貼り紙のしてある下の方の窓を開けておくことくらいだが。

「開放厳禁」をこっそり開けて、コウモリくんの動向を見守っていたら、
ふと小学校時代のことを思い出しました。

あれは・・・小学校4年か5年か6年か、まぁそんくらいの歳だ。
夏休みのプールの帰りに、行き倒れのコウモリを拾ったことがあった。

学校の敷地内だった。
こまかいことは忘れたけど、ともかくその時、弱ったコウモリを友達4,5人で発見したのである。
あの時全員が言った。
「か~わい~い

そうなのだ。
コウモリは可愛いのだ。
ほら、私だけじゃないぞ。
弱って羽を広げることもなかったコウモリはネズミ度が高く、なお可愛い。

コウちゃんと名づけた行き倒れのコウモリ。
子供ながらに介抱しようとティッシュでくるんだり水をあげたりしたが、
さすがに家に持って帰っても家族に拒否されるだろうと思い、
プールの近くの物置みたいなとこにそっとかくまうことにした。

しかし、
1,2日後にコウちゃんは帰らぬ人、じゃなくて、帰らぬコウモリになったのであった。


という私の記憶がどこまで正しいか若干自信が無いけれど(なにしろ20年も前だ・・・)、
みんなで可愛がったのは確か。
コウちゃんと名づけたのも確か。

コウモリ可愛いって、普通だよね?



思いがけず夏の記憶を反芻してしまったが、
迷いコウモリくんは一向に外に出る気配が無い。

・・・・そういえば、コウモリって超音波かなんかを発して周りの状況が分かるんじゃなかったっけ?

じゃあ、あそこが外への出口だって、きっと分かるよね?


ちょうど陽も暮れてきたのであとはコウモリくんの自主性に任せることにして部屋の中へ。


翌朝見ると、階段にコウモリくんの姿は無かった。
さすが超音波。



ちなみにこの階段の踊り場は、以前スズメも迷い込んできたことがあった。

その時も「開放厳禁」を開けて、
「上上!もうちょい左!あ~、そっちじゃないがんばれー!」
と、
スズメを応援したら無事に外に出れたんですよ~。

その時、けっこう至近距離でスズメを見ました。
まだ子供だった。
お母さんとうっかりはぐれてこんなとこに迷いこんじゃったのね。

あの時も撮影したかったけど、さすがにスズメはせわしなく、カメラ持ってくる余裕は無かったな~。


間近で見れるのは嬉しいのだけど、
出られなくなったら大変困るので、
この踊り場の構造、なんとかなりませんか大家さん。