造形教室として理想と現実のはざまで、すっごく葛藤しました。今、通ってもらっている子供たちに本当に必要なのは何か?支援者として熱意を伝え切れているのだろうか?毎回、子どもたちひとり一人の目を見て声をかけ、その子なりに、いやその子以上に完全燃焼することに集中してきました。がしかし、時間が、教室環境がそれを許してくれません。もちろん私の力不足のなにものでもありません。ある意味、私のうぬぼれなのだと思います。子どもたちはそんなちっぽけな器には入り切るわけがないのです。あらためてここで記すまでもありませんが、ひとり一人は本当に素晴らしい個性の芽を心に抱いています。スゴイのです。愛らしいのです。その子に負けないくらい私は作品を見るのが嬉しいのです。思い出すたびに涙が出てきます。
しかし現実が行く手を戸惑わせていることも事実です。模索している子、はみ出る子、超える子、熱意があふれる子、造形活動をいわゆる大人の価値観ではなく、純粋な個性として見守り、創作を通じて支援できないだろうかと考えました。
そのために新しい教室を開設したい。子どもたちのピュアなエネルギーを受け止めるには、自宅を使うしかないとの考えに至りました。教室とは呼べないような小さな部屋ですが、子どもたちの心を開放する場所となればと願っています。(大高町伊賀殿:緑区役所南・6月開設予定・詳細は近日ご報告いたします。)