竹やぶでアブにさされ

竹やぶの中の裏人間Ａ：「うぇー、思惑通りには行かぬか。」

竹やぶの中の裏人間Ｂ：「どうされました？」

竹やぶの中の裏人間Ａ：「これが日本一旨い竹の子になるまで、まだ４日かかるんだが、それまで待っているとそこにいるアブに刺されてしまう可能性も高くなってしまうのじゃ。」

竹やぶの中の裏人間Ｂ：「しかし、アブから身を守る防御服をアメリカから取り寄せたではありませんか。それを使えば大丈夫でさぁ。しかもその防御服は一緒に夜な夜な開発したものではありませんか。」

竹やぶの中の裏人間Ａ：「そうんなんじゃが、、、。思いもよらぬ手落ちと計算違いがあったのじゃ。」

竹やぶの中の裏人間Ｂ：「ほう？それは穏やかではないですな。」

竹やぶの中の裏人間Ａ：「堀越の金エモンが、おったじゃろ？以前にな、金エモンにヤミでとある武器を調達してやってのう。覚えておるか？広島の乱じゃよ。」

竹やぶの中の裏人間Ｂ：「それがなにか？」

竹やぶの中の裏人間Ａ：「それってのが、その防御服を開発するのと同時に、アブを武器に改造したものなんだ。そのときに間違えて刺されたんだが、それで抗体が体の中に出来ているのじゃ。もういちどその武器化されたアブに刺されると我は死んでしまう。そしてその肝心な防御服は悪代官様に取り上げられてしまった。金エモンは今別件で檻に入れられてナ、使い物にならんだけじゃなく、余計なことまで吐くかもしれんのじゃ。」

竹やぶの中の裏人間Ｂ：「ぬぉ！それは危険ですな！まさに四面楚歌ですな！いずれにしてもヤバいわけですのう！！！」

竹やぶの中の裏人間Ａ：「アブ管理事務局にみつかりゃ、ワシは一巻の終わり。密売と不正改造で。このまま突き進んでアブに刺されても終わり。だからワシはこのまま撤退する。いや、アメリカへ逃げる、、、というか帰る。」

竹やぶの中の裏人間Ｂ：「…。イチかバチかですのう。あ、ハチじゃなくてアブか！わっはっは（笑）こりゃ面白い展開だなぁ！」

竹やぶの中の裏人間Ａ：「…。おまえもワシを見捨てるのか。」

竹やぶの中の裏人間Ｂ：「…！あたしゃただの悪代官様の刺客でさぁ、刺すことが仕事ですたい！！わっはっは！」