光と影の軌跡Ⅱ

つれづれなるおじさんの写真日記

暁の神事・木更津の梵天立て①

2022年01月14日 | 日記
 
 毎年1月7日早朝から木更津市中島地区に在る金田漁港内の水天宮側で、「梵天立て」と言う行事が行われました。江戸時代から続く伝統行事で1992年(平成4年)には国の選択無形民俗文化財にも選定されています。本来は1/7に行われるのですが、参加する若者の都合で本年は8日の土曜日に挙行されました。何処の祭りや行事も後継者不足で伝統行事が消えてゆく大きな要因ですね。



  梵天立ては木更津中島地区に在る六町村の若者が、長い竹の先に御幣を付けた長さ約5mの梵天と呼ばれるものを砂浜に立てる神事です。午前7時頃になると陽が上り、対岸のビルを照らして不思議な光景が見られます。それに今年は小型船が1隻出て、警備に当たったようです。何時もは2隻でプレスのカメラマンが乗っていますが、コロナ禍で縮小したようです。





 時間になると出羽三山の行人組合の方が、水天宮に張られた結界の中に入ります。中で般若心経や法螺貝が吹かれ、行事の安全、無病息災、浜・大漁を行事が終了するまで唱え祈り続けます。





 最初に海に突入したのは赤のハチマキとたすき掛けの若衆3人。次は黄色の襷の小柄な若衆1人だけです。1人では流れの速い海に梵天を立てるのは至難の業、赤の若衆が手伝い漸く立てていました。





  そして梵天が海に入る地点では小梵天と言う短くて太い梵天を持って、仲間の無事を祈る姿が見られました。水温零度以下の中を村落共同体が協力し、伝統行事を守る姿に感動しました。