GW前最後の通院日。
古くて汚いこの病棟に通うのも、今日が最後です。
写真でも撮ろうかなぁと思ったのですが
病院なんてのは「どんなとこだっけ?」と忘れてしまえる方がいいと思い
記録に残すのはやめました。
迷路のような廊下、延々と来ないエレベーター。
暗い階段、身動きもままならない狭くて汚いトイレ。
全てさっさと忘れましょう。
2週間前の点滴以降、気になることがいくつかあったのですが
気になるけれど心配になるほどではないと、あまり重く考えてはいませんでした。
今日もI医師に報告しようかどうしようかと迷っていましたが
実はこれがけっこう重要なことだったことが判明。
ちょっとでも気になることがあったら、自己判断しないで報告した方がいいようです。
まずは採血へ。
今日はいつにも増して血液の出が悪いらしい。
検査技師さんがヘタなんだと思ってましたが、これもそうではなかったらしい。
後で血圧を計ったら、上が80を切っていましたからね。
そうとう血液の流れが悪いようです。
診察時、I医師はPC画面を見て
「今日も検査結果は良好だねぇ」と喜んでおられました。
実際、少々貧血気味ではあったものの、白血球4200。好中球1722。
貧血も気にするほどではなく、肝機能も良好。
せっかく喜んでくださっているのに申し訳ないとおもいつつ
気になることを全てご報告しました。
1、採血で血液の出が悪かったこと。
2、足がなんとなくむくんでいること。
3、夜寝るとき、右側を下にして寝ることが多いのだけど
朝起きると顔の右側だけむくんで目がつぶれていることが何度かあったこと。
4、点滴後数日は下痢がひどく、その後軟便と言える程度には治ったものの
ここ2.3日は排便の量が異常に多く、トイレから出るとフラフラになって
めまいまで感じるほどであったこと。
5、ちょっと食事の量が多いと、すぐにお腹がパンパンに張ってしまうこと。
どれも、ひとつひとつは時々起きる症状ですし、すぐに治るものばかりなので
あまり気になっていなかったんですね。
でもI医師はそれらを聞いて一言。「また脱水症状起こしてるね」
ベッドに横になりお腹を見せると、う~んとうなって「ガスも溜まってるし」
で、レントゲンを撮ってくるようにとの指示。
くねくね曲がった廊下をテクテクと歩いてレントゲン室へ行き
出来上がったフィルムを持って診察室へ戻ると
I医師はそれを見ながら考え込んでしまわれました。
直腸にほど近い大腸の辺りに、やはり老廃物が溜まっているらしいです。
直腸は、腸閉塞の時に診断されたように狭くなったままで
いつ腸閉塞を起こすかわからない状態。
この狭くなった直腸に便を通すため
体中から水分をかき集めて便を柔らかくし、その結果脱水症状を起こすのか
それとも元々水分を大量に含んで柔らかくなったものが詰まっているのか。
いずれにせよ、今までよりひどい状態であることに違いはなく
この状態でタキソールをお腹に入れてしまうと
さらにパンパンになってかなりつらい状況になるだろうと。
そうだったのか。
この2週間、私はずっと腸閉塞の予兆と脱水症状を抱えたまま過ごしていたんですね。
おそろしや。
そんなわけで、今回の点滴は腕からだけにすることになりました。
むくみを軽減するためのステロイドもちょっと増やしましょう、と。
そしてさらに、これから2週間毎日下剤を飲んで
大腸を徹底的にキレイにすること、という指示が出ました。
下痢をしているのに下剤。
矛盾しているようだけど、下痢の原因を突き止めるためには
荒療治も必要だってことでしょうか。
ひぇ~っ。どこにも出かけられないじゃん。
I医師は笑って「そういうときはやめていいから」とおっしゃいました。
その話の流れで、箱根旅行の際に山の上でお腹が痛くなったことを話すと
意外にも「箱根」という言葉にくらいついてきました。
海外しか行かない人だと思ってたけど、あら、けっこう箱根通?
「チンチン電車みたいの、乗った?」なんて聞かれましたよ。
急な山道を登るケーブルカーのことですね?乗りましたよ。
時間がなくて詳しく話を聞けなかったのが残念です。
2週間分の下剤と、その他の薬を処方してもらい
カレンダーを睨みながら次回の予約。
I医師は、連休明けすぐにでも点滴を再開したいらしいのですが
最初の土曜日は、新病棟に移ってまだ3日目。
化学療法室もきっとパニック状態になっているだろうから避けたほうがいいかもね
ということで、次の週から始めることになりました。
ただし、血液検査と診察だけはしましょうということに。
そして、連休中の体調の急変についての対処方法について。
移転作業のため、病院は救急診療もお休みになってしまいます。
それでも医師はどこかにいるはずだから
なにかあったらとりあえず病院に電話して、しつこく僕を呼び出すように。
それでも通じなかったら、
一番最初、ガンが見つかった時に診察を受けた近所の病院に駆け込んで
内科のK医師に診察を受け、K医師からI医師に連絡をとってもらうこと。
私の治療経過は今の病院でしかわからないことも多いため
なんとしても連絡をするようにとのことでした。
ま、なにも起きないように注意して過ごすことが一番なんですが。
食べ過ぎないように気をつけましょう。
その後、化学療法室へ行くと、看護師のOさんがため息混じりにおっしゃいました。
移転作業の際、入院患者さんを移動させるのに
1人の患者さんに対して、医師と看護師が必ず1名ずつ付かなくてはいけないんだそうです。
どんなに元気な患者さんでも、新病棟まで両側から付きっ切りで移動しなきゃいけないと。
それを一人一人、順番に行うとのこと。いったい何日かかるやら。
ぞろぞろと行列を作って移動しているサマを想像して、つい見学しに来たくなっちゃいました。
Oさん、私の点滴内容を見て「ステロイドがちょっと増えてるのね」と。
そして、おっしゃいました。
ステロイドはちょっと増やすだけでもすごい効果があるから
うんと元気になっちゃうかもよ。
GWの体調はバッチリかもね、と。
そうだとうれしいですね。
あまりに元気になったら、なにもやることないからホントに移転作業見に来ちゃいますよ。
抗アレルギー剤の副作用でいつものように眠くなったんですが
点滴の時間が短かったため、眠気を消化しきれないうちに帰ってきてしまい
今も、目を閉じたらすぐに寝られそうな感じです。
薬による眠気ってのは、時間が経っても治まることはないんですね。
今日はさっさと寝ることにいたしましょう。
GWまであとちょっと。
それまではがんばってTS-1を飲まなくてはなりません。
下剤も飲まなくちゃ。
がんばるぞぉ。
古くて汚いこの病棟に通うのも、今日が最後です。
写真でも撮ろうかなぁと思ったのですが
病院なんてのは「どんなとこだっけ?」と忘れてしまえる方がいいと思い
記録に残すのはやめました。
迷路のような廊下、延々と来ないエレベーター。
暗い階段、身動きもままならない狭くて汚いトイレ。
全てさっさと忘れましょう。
2週間前の点滴以降、気になることがいくつかあったのですが
気になるけれど心配になるほどではないと、あまり重く考えてはいませんでした。
今日もI医師に報告しようかどうしようかと迷っていましたが
実はこれがけっこう重要なことだったことが判明。
ちょっとでも気になることがあったら、自己判断しないで報告した方がいいようです。
まずは採血へ。
今日はいつにも増して血液の出が悪いらしい。
検査技師さんがヘタなんだと思ってましたが、これもそうではなかったらしい。
後で血圧を計ったら、上が80を切っていましたからね。
そうとう血液の流れが悪いようです。
診察時、I医師はPC画面を見て
「今日も検査結果は良好だねぇ」と喜んでおられました。
実際、少々貧血気味ではあったものの、白血球4200。好中球1722。
貧血も気にするほどではなく、肝機能も良好。
せっかく喜んでくださっているのに申し訳ないとおもいつつ
気になることを全てご報告しました。
1、採血で血液の出が悪かったこと。
2、足がなんとなくむくんでいること。
3、夜寝るとき、右側を下にして寝ることが多いのだけど
朝起きると顔の右側だけむくんで目がつぶれていることが何度かあったこと。
4、点滴後数日は下痢がひどく、その後軟便と言える程度には治ったものの
ここ2.3日は排便の量が異常に多く、トイレから出るとフラフラになって
めまいまで感じるほどであったこと。
5、ちょっと食事の量が多いと、すぐにお腹がパンパンに張ってしまうこと。
どれも、ひとつひとつは時々起きる症状ですし、すぐに治るものばかりなので
あまり気になっていなかったんですね。
でもI医師はそれらを聞いて一言。「また脱水症状起こしてるね」
ベッドに横になりお腹を見せると、う~んとうなって「ガスも溜まってるし」
で、レントゲンを撮ってくるようにとの指示。
くねくね曲がった廊下をテクテクと歩いてレントゲン室へ行き
出来上がったフィルムを持って診察室へ戻ると
I医師はそれを見ながら考え込んでしまわれました。
直腸にほど近い大腸の辺りに、やはり老廃物が溜まっているらしいです。
直腸は、腸閉塞の時に診断されたように狭くなったままで
いつ腸閉塞を起こすかわからない状態。
この狭くなった直腸に便を通すため
体中から水分をかき集めて便を柔らかくし、その結果脱水症状を起こすのか
それとも元々水分を大量に含んで柔らかくなったものが詰まっているのか。
いずれにせよ、今までよりひどい状態であることに違いはなく
この状態でタキソールをお腹に入れてしまうと
さらにパンパンになってかなりつらい状況になるだろうと。
そうだったのか。
この2週間、私はずっと腸閉塞の予兆と脱水症状を抱えたまま過ごしていたんですね。
おそろしや。
そんなわけで、今回の点滴は腕からだけにすることになりました。
むくみを軽減するためのステロイドもちょっと増やしましょう、と。
そしてさらに、これから2週間毎日下剤を飲んで
大腸を徹底的にキレイにすること、という指示が出ました。
下痢をしているのに下剤。
矛盾しているようだけど、下痢の原因を突き止めるためには
荒療治も必要だってことでしょうか。
ひぇ~っ。どこにも出かけられないじゃん。
I医師は笑って「そういうときはやめていいから」とおっしゃいました。
その話の流れで、箱根旅行の際に山の上でお腹が痛くなったことを話すと
意外にも「箱根」という言葉にくらいついてきました。
海外しか行かない人だと思ってたけど、あら、けっこう箱根通?
「チンチン電車みたいの、乗った?」なんて聞かれましたよ。
急な山道を登るケーブルカーのことですね?乗りましたよ。
時間がなくて詳しく話を聞けなかったのが残念です。
2週間分の下剤と、その他の薬を処方してもらい
カレンダーを睨みながら次回の予約。
I医師は、連休明けすぐにでも点滴を再開したいらしいのですが
最初の土曜日は、新病棟に移ってまだ3日目。
化学療法室もきっとパニック状態になっているだろうから避けたほうがいいかもね
ということで、次の週から始めることになりました。
ただし、血液検査と診察だけはしましょうということに。
そして、連休中の体調の急変についての対処方法について。
移転作業のため、病院は救急診療もお休みになってしまいます。
それでも医師はどこかにいるはずだから
なにかあったらとりあえず病院に電話して、しつこく僕を呼び出すように。
それでも通じなかったら、
一番最初、ガンが見つかった時に診察を受けた近所の病院に駆け込んで
内科のK医師に診察を受け、K医師からI医師に連絡をとってもらうこと。
私の治療経過は今の病院でしかわからないことも多いため
なんとしても連絡をするようにとのことでした。
ま、なにも起きないように注意して過ごすことが一番なんですが。
食べ過ぎないように気をつけましょう。
その後、化学療法室へ行くと、看護師のOさんがため息混じりにおっしゃいました。
移転作業の際、入院患者さんを移動させるのに
1人の患者さんに対して、医師と看護師が必ず1名ずつ付かなくてはいけないんだそうです。
どんなに元気な患者さんでも、新病棟まで両側から付きっ切りで移動しなきゃいけないと。
それを一人一人、順番に行うとのこと。いったい何日かかるやら。
ぞろぞろと行列を作って移動しているサマを想像して、つい見学しに来たくなっちゃいました。
Oさん、私の点滴内容を見て「ステロイドがちょっと増えてるのね」と。
そして、おっしゃいました。
ステロイドはちょっと増やすだけでもすごい効果があるから
うんと元気になっちゃうかもよ。
GWの体調はバッチリかもね、と。
そうだとうれしいですね。
あまりに元気になったら、なにもやることないからホントに移転作業見に来ちゃいますよ。
抗アレルギー剤の副作用でいつものように眠くなったんですが
点滴の時間が短かったため、眠気を消化しきれないうちに帰ってきてしまい
今も、目を閉じたらすぐに寝られそうな感じです。
薬による眠気ってのは、時間が経っても治まることはないんですね。
今日はさっさと寝ることにいたしましょう。
GWまであとちょっと。
それまではがんばってTS-1を飲まなくてはなりません。
下剤も飲まなくちゃ。
がんばるぞぉ。