湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

上弦の月

2018-02-24 22:10:11 | ポエム
『月やあらぬ 春や昔の 春ならぬ わが身ひとつは もとの身にして』

作者は、在原業平です。


『月は違う月なのか。春は昔の春ではないのか。
私だけが昔のままで、それ以外は全て変わってしまったのだろうか』

好きな人を思う気持ちには代わりはない


今日は半月
満月に向かうから『上弦の月』


確か、吉田拓郎さんの歌にもありましたか。


『旅の宿』で
『上弦の月の月だったっけ
久しぶりだね
月みるなんて』


上弦の月を眺めてる先には
相手を思う気持ちがあること


三日月は何故かロマンチックで
そして、ワクワクした思いだけれど


上弦の月の半月は
何故かその思いが半分で
中途半端というか
思いが叶わないような
モヤモヤするような


それはそうでしょう
片割れのハートのペンダントのように
半分は、相手の心にあるように


半分が見えないからこその
なんとも切ないような
歯がゆいような


ただただ
空をみて
満月になる途中を眺めてる


半分の見えない影に
誰かを思い
半分の輝く光に
希望を思う





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全ての季節に意味がある

2018-02-24 08:34:33 | ポエム
あなたの声を聞けば
落ち着くように

嘘偽りのない言葉で
話してみてよ

あなたの声の響きが
なつかしいほどに

好き嫌いなんてこと
超えているんだよ

手さぐりで得たもの
積み重ねてきたこころ


いま、言葉になって溢れ出す


引き金を引いたのはあなた
突きつけられた私は
身動きが取れず
その意味を知った


全ての季節に意味があるように
出会ったことにも意味があるように


全ての季節に言葉があるように
春の日には歌を歌いたくなるように






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背中の手

2018-02-24 00:47:05 | ポエム
もう充分だよ。
しっかりとやってきたじゃない
大丈夫だよ
安心して
これからは自分のために
心地よい場所と時間をつくりなさい
ほんの少し気持ちを緩めていいからね


背中をさすられながら
聞いた言葉


背中は不思議なところ
安心が宿るところ
幼いころは
いつもそこに誰かの手があった気がする


今夜もありがとう


誰かが、
語りかける一言がこころに届く時
自分の一番欲しい言葉が見つかるものなのです



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