なごりの月

車の中に
忘れ物をしたと
ドアを開く

手元が明るいからと
空を見上げたら
数日前のスーパームーンから
少し欠け始めたお月様

なごりの月

青い月でも
赤い月でもいいよ

そうして
照らしてくれたならば
私はあの時のことを
懐かしく
思い出したりできるから


女の子は
感情の波に飲まれすぎちゃうから
お月様を見過ぎちゃいけないよ


そう教えてくれたっけ


けれどね
やっぱり好きなのよ


こうして見上げるお月様は
私を浄化して
素直にしてくれる


なごりの月


すこしでも
私の中に
あなたが残っているならば


あなたの中にも
少しでも私が残っていますように