ソニーの新しい「VAIO X」シリーズが発表された。
もっとも発表日が悪く、iPhone 4 の発表の陰に隠れて、すっかり地味な発表になってしまった感がある。
下記の記事を読んでいて驚いたのだが、VAIO X シリーズが店頭モデルをなくし、すべてネット販売のみに切り換えるのだという。
直接ソニーに取材したわけではないので、その意図は分からない。
しかし、この販売方針は、言い換えれば、量販店店頭や、楽天ショップなどで、お仕着せのモデルを売る必要はない。ほしい人はみんな VAIO X の良さを分かっているのだから、好きにカスタマイズして買ってもらえればよい。車で言えば VAIO X は、軽自動車や、普通車ではなく、スポーツカーになってしまっているということなのだろう。だから、CPU には、Atom Z530-550 という安価な CPU を使いながら単価は 97,800円、156,800円~と、強気な価格に仕上げてある。
実は今回新しいモデルが登場したら、買っちゃおうかなあと思っていただけに、このお買い得感のない、ちょっと割高だけどカスタマイズモデルという販売手法にはちょっと、購買意欲を削がれてしまった。
しかし、同じ重さの iPad が単一のお仕着せスペックで売れていたり、普段持ち運ぶならスマートフォンで十分というユーザーが増えていく中で、こうした軽量モバイルノートを購入して、あちこちでパソコンをたたくという使い方は、どんどんニッチなユーザーに追いやられていくのだろう。
そういう自分も、普段持ち歩くのは、ポメラとスマートフォンであって、ノートパソコンを持ち運ぶのは宿泊出張かつ、宿泊先で 5-8時間もの長い時間を過ごすときだけだ。去年秋の CEATEC JAPAN 2009 で「VAIO X」がすごい! これいい! と思ったのに、そのまま市場からフェードアウトしていきそうな、この雰囲気が何とも言えず寂しいような、でも、時代の変化を感じるようなそんな気分。
●VAIO X
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20100608_371925.html
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