瓢簞舟の「ちょっと頭に浮かぶ」

こちらでは小説をhttps://kakuyomu.jp/works/16816700427846884378

解り合う

2015-10-11 14:42:09 | 随想
ある文字を目にして気が付いた。そして数日前のメールを読み返す。やはり! 私は完全に勘違いしていた。勘違いしたまま頓珍漢な返事を書いている。頓珍漢な返事ではあるけれどなんとなく辻褄は合っていて、相手は私が勘違いしていることに気がつくまい。だけど相手は自分の言葉が私に届かず、また私の言葉が自分をすり抜けていくような手応えのなさは感じただろう。
こうして人の心は、すれ違っていく。

実際、勘違いしただの誤解しただのということに気がつくのは稀であり、だから、気持ちが離れていくことをただ感じるだけ。人が勘違いしたり誤解したりすることくらい頭ではわかっているけれど、本当のところはわかっていない。というのは、自分が勘違いしたり誤解したりしていることすら気がつかないでいるくらいだから。

解り合うのは難しいけれど、独り合点な解釈を止め、相手に問いかけ相手を解ろうと努めないことには始まらない。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 無用 | トップ | 時代精神 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。