第7話 清く正して美しく

2005年05月20日 23時45分08秒 | Weblog

帰りの電車、目に止まったのは、彼女の揃えられた足もと。
私の前に座る親子、小学校低学年くらいの女の子の母親であろう
その人はローヒールのパンプスを履いて、ひざをそっと結んでいた。
まっすぐきちんと伸びた足には緊張感があった。
姿勢を正し、ひざを揃えることのしんどさを知るだけに尊敬のまなざしを送る。
さらに素敵なのが、まわりに緊張感を与えていないことだ。
固くぴしゃりと寄せつけないほどではなく、
くり返しの中で習慣化された自然さを感じる程度に。
緊張を表に出さず、あくまで内に秘めているのでやわらかい。
素敵な女性だな、と思う。

神は細部に宿りたまう

きっと美の神も。
指先や足もとにも生活がみえてしまうから怖い。
慌てて私も姿勢を正すが、いつの間にやら眠りこけ、
ひざはゆるみ、背中は丸まっていた。
私の美力はまだまだ微力。目指せ、清く正して美しく!

※このお話は2/2付劇団カプチーノ掲示板に掲載されていたものです。
過去ログUPのみだけだと、掲示板読者に申し訳ないので、以下、+NEW

生きる姿勢がいい女になると、上質な品が生まれる。
清く正して品が宿り、板についたところでたまに崩せる人が、いい!

崩シには教養を要する。
例えば言葉遣い。シーンにあわせて、またはシーンを裏切って、語尾や声音をくずす。
女性の声で語尾を男言葉にしているのをきくと、妙に可愛くて好き。
どうあがいても男性になりきれない背伸び加減が、余計に女を際だたせ、色っぽくもある。

また、大きく崩スには品は上にある方がいい。
下にあると際だたないのだ。
普段から乱暴な言葉遣いをしていると、いざという時、効き目が弱くなってもったいない。

清く正して美しく! 品がぶれなくなったところで、そんな風に遊んでみたい。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 第81話 自発的美容法 | トップ | 第9話 招福祈願 »

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事