火傷

2006年09月14日 23時17分30秒 | 回想録・「解体心書」

アドバイザーを迎えての稽古。
5分と経たないうち、
私が今まで願っても築くことができなかった演出家と役者の関係が見えました。
知識も経験もある人の説得力、役者が活気づきます。
こういうのを稽古場というんだろうな~そう思った瞬間、悔し涙があふれて、稽古場を出ました。
誰も私を呼び止め、追いかけてくる人はいません。
廊下で泣きじゃくりました。出る涙もなくなったところで、戻りました。
稽古は進んでいました。誰も私に何も言いません。
追いかけてこない彼らに、稽古場に個人的な感情を持ち込んだ自分の甘さを悟り、
私の勝手な退出を責めない彼らに、以後このようなことは致しませんと無言で誓いました。
私の惚れ込んだ役者さんは、芝居で飯を食う、を目指しています。
本気です。
熱かった。
平らな板の上で、私は彼らの芝居に対する役者魂を肌で感じることができ、
その情熱を直に浴びたのですから、そりゃ~もう、大やけどですよ。


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