第3556話 おらおらでひとりいぐも

2022年12月28日 08時00分00秒 | 読む(小説・物語)

一度は方言(東北弁)にリタイアしたものの、

人生の冬・老年期に備え、

玄冬小説に向き合ってみようと

若竹千佐子著「おらおらでひとりいぐも」

 

主人公・桃子さん(視点)の心の声を追いながら

(老年期の「普遍性」を感じつつも)私は

「女の一生」にある「時代性」をより感じた。

桃子さんの感覚をリアルに感じることのできる

世代は「これから」というより「これまで」だろう。

著者と同時代を生きる女性の心にさぞ響くであろう。

(というのは、個人的見解)

 

古代中国の人生の四季では 

芽吹く前の「玄冬」(幼少期)から始まり、

「青春」、「朱夏」(30代前半~50代前半)、

「白秋」、再び「玄冬」の巡り。

この法則で言うと、私は人生の真っ盛り「朱夏」。

まだ夏じゃん! しおれている場合じゃないなと。 

 

※ 玄冬小説とは、

歳をとるのも悪くない、と思える小説のこと。

※ 以降、ネタバレあり。

個人的にはラスト、血のつながりある孫が登場

ではなく、桃子さんひとりで、がよかったかな。


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