ランサムサーガ第7巻「海へ出るつもりじゃなかった」を読み終わりました。
この巻はハラハラ、ドキドキ、まさに死と隣り合わせでした。
なんたってウォーカー兄弟姉妹だけでイギリスからオランダまで帆走してしまう話なんですから。
それも相次ぐトラブル、不運の結果であり、想定外の航海でした。
なので読み始めると次の展開が気になってやめられなくなってしまいます。
それにしても、過去に何度も読んだはずなのになぜ忘れているんだろう。
そして忘れてしまったことで、もう一度ランサムサーガを新鮮に読めるのは、不幸というより幸せなのでした。
年を取るとはこういうメリットもあるんですね。
「ツバメ号とアマゾン号」ではあんなに大人っぽいと思えたジョンやスーザンが大人のいない世界ではこんな無力な子供になってしまうのがリアルです。
「ヤマネコ号の冒険」でスーザンとティティが船酔いするという設定だったのを今回も引き継いでいるのがおもしろいです。
そしてジョンさえも一瞬気持ち悪くなり、ずーっと平気だったのはロジャだけだったというのもリアリティがあります。
オランダに着いて、ウォーカー兄弟姉妹を助けてくれる大人が現れてようやくほっとさせてくれました。
そんなことあるわけないじゃないとも思うし、ウォーカー兄弟姉妹のあまりにも不運続きな航海に対して、それくらいの幸運があってもいいんじゃないかとも思うところです。
今、気づいたのですが、この大人はフリント船長でもよかったのかもしれません。
でもそうするとあざとすぎますし、フリント船長は太り過ぎて客船から桟橋に飛び降りたらけがをしたでしょうね。