内海聡著 三五館 2012
この本を読むまで、脳のすべては脳内物質によって影響を受けているというのが常識だと思っていました。
セロトニンを増やせば、うつ病はよくなるというのも当たり前の知識と思っていました。
しかし、それもすべて精神医学界と製薬会社のキャンペーンに乗せられていただけなのかなと疑問がわいてきました。
この本の内容も「魂も死ぬ」のレビューと同じように、ぼんやりと私の描いていた精神科の世界と一致していて、すんなり読めました。
親が子どもを、親の思いどおりにならないということで、精神科に連れて行くのは虐待でしかないという主張には、目からウロコでした。
おかげさまで、精神科にかからずにこの歳まで生きてこれましたが、中高生だった頃からいつか精神科に行く、または連れていかれるかもしれないということが私の恐怖でした。
連れていかれたら、私の意志にかかわらず、拘束されて二度と出てこれないのでないか、なんて…。
でも、この本にはそんな例がそのまま載っていました。
精神科の薬を飲むことで、依存性が高まり、止めることができなくなる。
それが精神科医と製薬会社の利益になるという構造があります。
ストレスを抱え一度精神科に行こうと思っている方、精神科に通っている方にも一読いただくと、こういう考え方もあると気づいていただけると思います。