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街の散歩…ひとりあるき

三味せんの糸おらんだの文字に切れ…『畫本柳樽』十編

2020年10月03日 | 川柳

■三味せんの糸おらんだの文字に切れ
 三味線の糸オランダの文字に切れ

■うるしくさく無ひ道具ハ二度目なり
 漆臭くない道具は二度目なり

道具:花嫁道具

■朱塗の御はし日光のぜんへつけ
 朱塗りのお箸日光の膳へつけ

日光の膳:日光産出の朱塗りの膳
朱塗り:日光神橋に掛けたか

・暮の章(ふみ)なにがとふでもよこせなり
 暮れの文何がどうでも寄こせなり

■美(み)がひてハあれど通らぬ客喜勢留
 磨いてはあれど通らぬ客煙管

客煙管、磨いたあるが、使わずにいて中詰まり…

■上草履あとあとじつさりに客へかし
 上草履後ずさりに客へ貸し

遊女。後ずさりして、客に自分の上草履を貸し…

■踊り子ハ吸もの椀に寝て仕舞
 踊子は吸い物椀に寝てしまい

生きたまま吸い物に入れられた泥鰌、
ついに観念し椀のなかで寝てしまった…

(読みほか参考...『画本柳樽全十編』江戸川川柳研究会)

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