カナディアンロッキーで暮らす

カナディアンロッキーで暮らす茶道とカルトナージュ愛好家の日々

2023/03/10

2023-03-10 19:00:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン

                                    No.228


       ☆★☆  49年ぶりのHawaii ☆★☆

3月に入り、日本ではもう桜便り聞かれる頃ですね。
カナディアンロッキーはまだまだ−20℃になる夜もあります。
それでも太陽が山の上を移動するようになり、日照時間が長くなって確実
にここにも春は近づいています。

話は2月に戻りますが、2週間ハワイにバケーションに行って来ました。
タイトルにも書きましたが最後にハワイに行ってから49年経っています。
ほぼ半世紀ぶりに訪た常夏の国は空港に到着した途端、この風と熱気!と
古い記憶が甦りました。

同行の夫は初ハワイ。かつて一緒に旅行した南国はフィジーでした。
NZで二人きりのウエディングの後ハネムーンでフィジーに滞在。記憶では
ハワイよりもっと湿度が高く、調べたらあちらは熱帯<雨林>気候でした。
行きはバンクーバーから直行便で6時間。機内でウトウトしていたらすぐに
到着。ラゲージも案外早く出てきて、ネットで頼んでおいたダウンタウンの
ホテルへ固定料金で行ってくれるタクシー会社に連絡、片言日本語のドライ
バーさんで「アラモアナショッピングセンターに新しい日本のスーパーが
オープンしたから行ってみるといいよ」なんて案内してくれました。

ホノルルの宿泊はゴルフ仲間所有のバケーションコンドウを借りました。
フルキッチンと海側に大きなデッキ(ハワイ語でラナイ)付きのワンベッド
ルームで、ラナイからきれいなラグーンと海が真正面に見える素敵なところ
です。個人所有とホテルとして使われているお部屋が混在していて、24階
建ての16階からの眺望は素晴らしくすっかり気に入りました。毎週金曜日
の夜は花火が上がるのですが、なんと真正面のラグーンから打ち上げられた
のでゆっくりラナイから鑑賞しました。



49年の間にワイキキ周辺はもっと大きく変わっているのかと思いましたが
案外老舗ホテルや大型商業地区などはそのままの雰囲気が残っていました。
今は円安でハワイ旅行には良い時期とは言えませんが、半世紀前は1ドルが
360〜260円時代でしたから、今の方がずっとマシ、と言うことです。
それと−20℃の世界から25〜26℃の世界は本当に服装と共に体が軽く心身
ともに開放されました。

コンドウのオーナー夫妻からワイキキとアラモアナ間を回る「ピンクバス」
はJCBのクレジットカードを持っていると無料で利用できる、ホテルの1Fに
あるアイスクリーム店は火曜日ワンスクープが半額の2ドルになる!などお得
情報を聞いていたのできっちり利用しました。
毎朝7〜8時ごろ、ワイキキの海岸を散歩してからラナイで朝食、これが憧れ
のバケーション!と、実感できる時間を過ごしたのでした。

夫の希望で第二次世界大戦勃発となった真珠湾攻撃で沈没した戦艦アリゾナ
の記念館を訪ねました。手荷物はたとえ小さなポシェットでも12ドルで貴重
品預けに置かないと入館できませんが入館自体は無料、スマホやカメラの持ち
込みはOKでした。





乗組員1177名中1102名もの死者を出し沈没したアリゾナ号は一部分が海の上
に出ていていまだに船体のどこからかオイルが漏れ出ています。記念館は船体
が沈んでいる上に建設され、戦没者の慰霊碑もあり、記念館へは30分おきに
海軍のボートが運行されています。

オアフは大都会なので後半は自然がいっぱい残っているハワイ島(Big Island)
へ移動しました。神戸から夫の親友夫妻も合流してあちこち島の自然を巡って
楽しもうとプランしていたのですが、あいにく予報が雨続きで、晴れのうちに
キラウエア火山の噴火を観たりゴルフを楽しみ…あとは予報が当たってかなり
の量の雨降りになり、4人で残りの3日間をどう過ごそうかと相談の結果、友人
夫妻はホノルルに行ったことがないというので急遽2泊ワイキキのホテルを取
り、コナーホノルル片道48ドルという格安チケットを見つけて即買い。翌朝
オアフ島へ出かけました。

コナは雨だったのにホノルルに着いたら晴れ!やっぱりハワイは晴れてなくっ
ちゃ〜!と4人で年甲斐もなくはしゃいで昼間っからビール三昧となりました。
コナでは標高500mに建つ山荘を借りたので雨降りだと家が広くて肌寒くても
暖房器具はなくシャワーで温まってすぐベッドに入る、でしたから。

ハワイ島の3日目に一日プライベートガイド付きで島内を観光、11月末から
噴火しはじめたキラウエア火山の火口を観に行きました。火山はコナの真反対
にあるヒロの町まで2時間半、そこからまた1時間のドライブでした。
ファーマーズマーケットや昔日本人移住者で繁栄、いまはさびれた町になって
しまい、最近になって復興されつつある処などに立ち寄り、夜暗くなると溶岩
の噴き出す様子がよく観えるというので、ヒロの町で夕食を済ませて、いざ
ハワイ火山国立公園内にあるキラウエア山火口付近の見学ポイントへ。


テレビの映像などで観た事はありましたが、生々しい濃いオレンジ色の溶岩が
蒸気を出しゴボゴボと音を立てて吹き出す様子は正に「地球は生きている!」
と実感できる光景でした。お天気は下り坂でしたがなんとか雨には降られず
かなり長い間、境界線が設けられたポイントから溶岩が噴き上がる様子を観て
いました。山荘に戻ったら午前1時!なんと15時間の日帰りツアーでした。

再び友人夫妻と戻ったオアフではせっかくのバケーション!とワイキキでは
一番高級と言われるハレクラニホテルでハワイアンミュージックを楽しみなが
ら夕食。そこでフラダンスの第一人者カノエ・ミラーさんのダンスを観ること
ができたのもラッキーでした。
49年前にすでに建っていたピンク色のホテルで有名なロイヤルハワイアン
では名物のピンクパンケーキとエッグベネディクトを注文、お味も見栄えも(笑)
評判通り良かったです。

私達が驚いたのはワイキキにできた有名な讃岐うどん店に長蛇の列ができて
いたこと。列は2〜3重になっていました!日本と同じで職人さんがうどん
生地を練っているところがガラス越しに見えていました。暑いところなので
熱いラーメンより冷めたいうどんの方が好まれるのかもしれませんね。

コナの話ですが、山荘の庭にはパパイヤ、バナナ、アボカド、レモンやみかん
の木などがあり、勝手にとって食べてくださいね、と隣に住むオーナーさんに
言われたので、毎朝みかん狩り、バナナとパパイヤは高い所なのでオーナー
さんがとって届けてくださり、散歩道では野生のイチジクがたくさんあって
実は小さいけれどなかなか美味しい物でした。朝は野生の鶏の鳴き声で目覚め
近所のゴルフコースに行けば野生?の孔雀がたくさんいてこれまたびっくり!
溶岩の島Big Islandはまだまだ大自然がいっぱい残っている興味深い島です。

友人夫妻は朝のフライト、私たちは夜遅いフライトだったので、見送ったあと
UCCコナコーヒー農園を訪ねたり海岸沿いをドライブして北上、マカダミア
ナッツの工場にも寄って試食もさせてくれたので醤油フレーバーを買いました。
ヒルトンや名だたるリゾートクラブが並ぶワイコロア・ビレッジにも潜入して
素敵なバケーションコンドウや別荘をドライブしながら見たり、ビレッジ内の
マーケットで気の利いた寿司パックを見つけて購入。空港へは8時に行けば間
に合うので海岸沿いで夕陽が沈むのを眺めながら食べました。

ハワイから帰って一週間後にタウンの文化施設artsPlaceで「Culture Learning
Circle」というイベントで茶の湯を紹介してほしいと頼まれていたので、帰国
早々準備を始めなければなりませんでした。
和菓子はいつもお稽古のお菓子を作って貰っているカルガリーの友人に前もっ
て40個注文しておいたのでピックアップして帰宅。冷凍にしてあり当日2ー3
時間前に室温に戻せば作り立ての練切りの生菓子に戻ります。

ボランティアの志願者が6名になっていて、着物を着てみたいという方が5名
もいるということで慌てて着物の用意をして…
会場の都合で定員は30名でしたが8名もウェイティングリストにいると聞き
小さな町でも日本のカルチャーに興味のある方が多い事を改めて知りました。

コロナ以後、茶の湯のあり方にも変化がありました。濃茶の回し飲みはしなく
なり、ひとり一椀で濃茶を飲むようになりました。薄茶でも前の客が飲んだ
茶碗を点前で洗って次の客に使うという事は避け、一人一碗ずつ用意するのが
望ましいとなったので、手持ちの抹茶茶碗をかき集め、母が愛用していた物と
か箱書きのある茶碗はのぞき何とか35個用意しました。


当日はボランティアの方々に着物を着せてあげることから始まりました。
artsPlaceはギャラリー併設でコンサートや映画を上映する100名ほど入る
小さなシアターがあり、立礼卓と背後の衝立などの設営は夫に任せ、私は
今まで茶道の経験がない方が殆どなので一通り手順を説明して実際に茶碗を
温めて拭き、茶杓で抹茶を入れ、お湯はうまく50CC入る玉杓子を見つけて
茶筅で薄茶を点てるところを練習して貰いました。



参加者は長テーブルではなくキャバレースタイルシーティングという小ぶり
の丸テーブルを配し2−3人で座っていただくことで、空間があるので動き
易くお菓子やお抹茶も配りやすくなりました。
主催側の担当者の一人Juliaは昨秋スタッフのためにデモをしたときに着物
に興味を持ち、本番でMCをやってくれるというので、私が若い頃のお気に
入りだった着物を着てもらいました。
お茶を出し終えた後のトーク中に帯びの結び方を披露することになり、彼女
の帯を解いてまたお太鼓に結ぶというデモもやりました。

薄茶点前を披露する前に5分ほど茶の湯を始めるキッカケとか「茶道」は近年
「茶の湯」という呼び方に変わりつつあることや、日本は四季がはっきりと
していて、それに合わせて道具組やお菓子も変えていくこと、茶の湯の究極の
楽しみ方は茶事と呼ばれ、亭主は招いた客の前で炭を注ぎ、お湯が沸くまでの
間に懐石料理を出し、お湯が沸いたところで濃茶を練る、続いて薄茶を和やか
な雰囲気の中で頂きながらホストとゲストが一座建立を成し集いが終わる、茶
を嗜む人達にとって茶事は究極の贅沢なお遊びといえる、という短いスピーチ
をしました。

でも全く茶の湯のイメージを持たない人に言葉だけでどのようなものかを理解
して貰うのは難しいので、モニターに画像を示しながら説明できる機会があれ
ばよりお伝えしやすいのではと思っています。

無事にCulture Learning Circleが終わったあと、スタッフルームの一隅でボラ
ンティアの皆さん、artsPlaceのスタッフの方々と「虫やしない」として用意
しておいた「助六弁当」を食べて貰いました。私達日本人がお互いを労いなが
ら楽しそうにお寿司を食べている光景をartsPlaceのスタッフの方々が『とて
も微笑ましくて素敵な光景だわ』と言ってくださり、私もこんなお仲間と出会
えたことを心から感謝しました。



去年は念頭に茶の湯をもっと楽しめる環境作りをしたいと誓ったにも関わらず
結局はコロナの余波もあったりでお稽古クラスも実施できないまま終わってし
まいました。今年こそ!着物を着て薄茶をいただく、家庭で点前をしてご家族
一緒に薄茶を楽しめるように「盆点前」などのクラスを実施する、などなど頭
の中ではいろんなプランが浮かびますが、はてさてどれくらい実行できるか…
喜寿を迎え体と思考能力がどんどん衰えているという実感がある中、もう少し
元気でコミュニティとの関わりを持って過ごして行けたらと思っています。

ではまた自業でお目に掛かりましょう!
お元気でお過ごしください。
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2023 静かな年明け

2023-02-03 19:00:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン
こんにちわ!
2023年、もう節分を迎えましたね。春が待ち遠しい今日この頃です。
本年も「カナディアンロッキーで暮らす」どうぞよろしくお願いします。

昨年末は3年ぶりにコロナの規制が緩んだので新年を家族揃って迎えられた方
も多かったことでしょう。
カナダは昨夏頃からどんどん規制緩和が進み、感染は広がっているにも関わらず
インフルエンザと同じような扱いとなり、マスク着用も病院内くらいで、バス
の中でさえ着用しなくても良い、全くコロナ以前と同様に戻っています。夫も私
も新年明けてすぐ5回目、変異株に対応したワクチン接種を済ませました。

タイトルを「静かな年明け」としたのは、年末年始、ご近所や親しい家族に次々
とコロナの陽性反応が出たため、集まることが出来なかったのです。みな風邪の
症状と一緒で、喉の痛み、微熱、嗅覚味覚がなくなる...で、一週間~10日後には
陰性になっていました。年配のご夫妻は感染しないように人混みも避けて気をつ
けていたにも関わらずクリスマスあたりに感染、症状は軽かったものの、臭覚が
戻らず困ったと話していました。一度も感染していない我々はもう希少価値的な
存在です。
        

日本から黒豆や数の子など買ってきたので、29日からお節を作り始めました。
最近は大根や牛蒡、里芋、蓮根といった食材は中国系マーケットで手に入るため
お煮しめも日本と同じように作ることができます。柚子はひとつ20ドルと少々
高いのですが、あの香りはやっぱりあると無いとでは大違いなので買いました。

紅白なます、お雑煮に添えて、後は果汁を絞って、皮は冷凍しました。
元旦はすましのお雑煮、2日目は京風の白味噌雑煮、3日目はもう普通にトースト
でした。お節は2人では減らないので5~6日まで食べ続けることになりました。

話は昨年に戻りますが、帰国した直後ロッキーは大寒波に襲われ、気温はー39℃ 
まで下がりました。そこまで寒くなると戸外へは出るのを躊躇してしまいました。
クリスマスにはー15℃まで上がって来て、年末年始はー5℃~0℃。こうなると
もう暖かくさえ感じました。
それ以来、ひと月以上雪も降らず気温も低い時でー10℃、太陽が出ると日中は5~
6℃まで上がったりでした。

あまりに雪が降らない日々が続いたのですが、このまま春になるって事はありえ
ないと思っていた矢先、やっぱりまた寒波がやってきました。今回はー30℃と
前回より少しマシでしたが、それでも一歩外に出ると髪の毛や眉毛まつ毛も凍り
つき顔を覆わないと大変でした。

寒すぎるとリフトに影響がでたりするのでスキー場はクローズ、ストームとかで
無い限り学校はお休みにはなりませんが、スクールバスが出ないので父兄が送迎
しなければなりませんでした。今回も徐々に気温は上がってきて、今日はやっと
日中と夕食後のウォーキングに出ることが出来ました。

クリスマス以後、雪が降らない日が続いたので湖の湖面に厚く張った氷の中にアイ
スバブルが見られると聞き、2時間ドライブしてアブラハム湖へ観に行きました。
アイスバブルとは、カナディアンロッキーのいくつかの湖で冬に見られる美しい
自然現象です。1年中湖底の植物から発生しているメタンガスが、湖面にたどり
着く前に凍り付いてできるもので、 白い無数の気泡が氷の中に閉じ込められた
様子が足元に広がり、素晴らしい景色を見せてくれていました。



1月最終の週末、やっとバンフの友人夫妻から声が掛かりポットラック「新年会」
に参加しました。シニア夫妻5組が揃い、去年の夏に戸外でBBQをして以来の集
いだったのでみんなで色々話が盛り上がりました。我々を含めて4組は昨秋日本
へ帰国していたので、全国旅行支援であちこち旅行をした事や、宿泊して良かっ
たところなど情報交換をしていたらあっという間に4時間経っていました。

今年は何も規制無しで世界中自由に旅行できるようになる事でしょう。
間もなくポルトガルや南米へ旅行に行く友人たちもいます。
行き先にもよるのかも知れませんが、横浜にいる従姉が4月下旬から5週間友人と
一緒にカナダに来たいと言うので早速航空券の手配をしました。そこで驚いたのが
航空運賃。ものすごく値上がっています。

コロナ前には1200~1500ドルだった日本カナダ往復が今回何と3700ドル!
と言われびっくり仰天でした。宿泊もどんどん値上がりしているようで、もう誰に
でも気軽にロッキーに遊びに来て!と言えない状況です。

新年早々、もうひとつ残念なニュースが飛び込んで来ました。
バンフ国立公園内の人気観光地「モレーンレイク」へは、今年から一般車両は行け
ないことになりました。旅行会社のツアーバンなどは直接湖の傍にある駐車場へ
行けますが、それ以外はハイウエイの脇に設けられた駐車場から公共の乗り物に乗
り換えて行くことになります。ハイキングに行くにも湖を観光するにもかなり不便
になるとローカルはがっかりしていますが、自然保護の為と言われればカマンしな
ければなりません。

今夏、また世界中からロッキーを訪れる人が増えれば、沈んでいた観光業界も活気
付き経済も回復してくることは喜ぶべきなのですが、ホテルの料金も軒並みコロナ
前の2倍に跳ね上がっている有様で、これから先どうなっていくのか、ちょっぴり
不安も感じています。

マカオにいる孫とも丸3年会えていないので、今年こそは会ってギュッとハグした
いのですが今秋には6年生になっているので、もう小2の可愛い坊やじゃ無くなって
いるのだろうと覚悟しています。きっともう手は繋いでくれないでしょう...
それでも、会える日を待ち望んでいます。

毎年お正月に誓う「Resolutions」今年はポレポレで行く事に。無理せずマイペース
で過ごし、元気なうちに行って見たいところへ行くようにプランしてゆきましょう!
と夫と話しています。まず手始めに「寒い時期に暖かい処へエスケープ!」を実行に
移すことにしました。

実を言えば去年のうちに密かにプランを始め、ほぼ手配が整ったところで夫に告白。
冬はスキー三昧の夫なので、ちょっと抵抗するかと思っていたら、意外とすんなり
賛同してくれて、一緒にYoutubeなど見て現地でのプランを考えてくれています  

ではまた来月!
お元気でお過ごしください。
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2022年の終わりに想うこと

2022-12-30 23:00:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン

No.225

こんにちわ!
2022年もあと一日を残すばかりとなりました。
一年を振り返れば、年明けから4月初旬まで厳しかったコロナに関する規制も
徐々に緩められ、5月の連休前にはカナダは海外からの渡航に関して72時間
前のPCR陰性証明も必要なくなり、お陰で息子と孫達が遊びに来てくれました。

以後は日本入国時の規制もどんどん緩和され、今秋の帰国ではmySOSのアプリ
に情報を入力しておけば、コロナ禍前と同じ様な順路で税関まで辿り着く事が
できました。長らく「ゼロコロナ」を掲げていた中国もここに来てやっと規制
緩和を表明。これでマカオ在住の長男家族も自由な動きが取れるようになると
思い、ホッとする今日この頃です。反面、急な規制緩和で感染者が急増して
いると言う報道が気になっています。

今年の大きな変化と言えば、4月末に父親と妹とやってきた孫のSorataと7月
初めまで2ヶ月余り一緒に暮らしたことです。彼は秋までキャンモアで英語漬け
の生活を送り、秋には帰国して大学受験に再チャレンジするつもりだったので
すが途中で大きく方針を変え、カナダの大学に進学して獣医を目指すことにした
のです。

「獣医になりたい」は高校の時からの希望でした。何が彼を衝き動かしたのか
は分かりませんが、カナダで学びたい!という大きな決断に母親は狼狽気味…
でも父親はかつて自分も海外で学びたかったという想いがあったので、息子の
決断を快く受け入れ、ついには家族みんなで応援してくれることになりました。
私たちと一緒に暮らしていたのでは英語は上達しないし、医療系の大学に進む為
にはIELTSの高ポイントが必要、という事でSorataはいまビクトリアの語学学校
へ通い、ホストファミリーの元で英語漬けの日々を送っています。

前回は日本帰国の様子を書きましたが、その続きを少しご紹介したいと思います。
11月末から一週間、JR Passを使って旅行を楽しみました。
まずは金沢へ。全国旅行応援支援キャンペーン中とあって宿泊料金が一泊5000円
x人数の軽減と飲食やお土産店で使えるクーポンが一泊ひとり3000円いただける
というので、東京、仙台と、各地でその恩恵を受けました。

今回初めて「東京スカイツリー」の450m展望デッキまで登ってきました。
浅草寺仲見世や雷門辺りを夫と2人でゆっくり散策したのは初めてで、ついでに
合羽橋の道具屋筋もウロウロ。面白過ぎて滞在予定時間をはるかに超えてしまい
ました。買いたい物は山積みでしたが、断捨離世代なのでそこをグッと我慢して
デパートで買おうと思っていた朱塗りのデザートスプーンが半額で見つかった
ので、それのみ6本購入しました。移住した時に持ち込んだ塗りのスプーンは
16年間大活躍したのですがそろそろ替え時でした。

帰国中は京都の哲学の道にほど近い友人所有のゲストハウスに滞在していたので
すが、昨年は閑散としていた観光地も、今年はどこも行列ができるほどの人出で
すっかりコロナ前の状況に戻ったようでした。今後は中国本土からも自由に来ら
れる様になるのでもっと混雑が予測され、つまり元通りになるってことですね。

カナダに帰国してすぐ感じたのは、2ヶ月間の日本滞在中に生鮮食料品がかなり
値上がっているということ。ほとんどが10~15%程度、物によってはそれ以上
の値上がりで、以前と同じ量の買い物をしても支払額がかなり違うと感じます。
さほど値上がっていないと感じるのはMACとかTimHortonなどファストフード
ですが、先日カルガリーのフードコートに行ったらどこの店も「ランチコンボ」
などは食材の高騰の影響でしょう、2~3ドル値上がっていました。

唯一値下がっていたのはガソリンでした。日本へ出掛ける頃は1L 1.89辺りまで
上がっていて、これでは2ドル越えるのでは…と思いましたが今は1.49辺りまで
下がっていました。そこへグッドニュース、先週火曜日になって、アルバータ州
政府がガソリン税を1月1にから6ヶ月間カバーするという発表がありました。
1Lあたり13セント分税金が控除されることになり、車社会のカナダ住民に
この発表は素敵なクリスマスプレゼントとなりました。

そして、今回の帰国でカナダと日本の違いで一番大きかったのはマスク着用率。
日本はマスク着用率ほぼ99%、カナダは屋内でもマスクしない人が90%。
滞在中、岸田総理が戸外や人との接触が密でない場所ではマスクはしなくても
良いと公言された後でも、まだ犬の散歩中もマスクを着けている人がいるくらい
日本人には公衆衛生観念がしっかり根付いているので、今後は感染者数が爆発的
に増えることはまず無さそうに思えます。

中国との行き来が他国と同じように従来通りできるようになったら、また感染者
が増加する心配はあるかもしれませんが、日本政府はいち早い対応を発表、香港
マカオを除く中国本土からの旅行者には入国時にPCR検査を実施するという発表
があり、この水際での検疫が効果的であることを祈り、来年は国際間の移動が
今以上に安心してできるようになることを願っています。そして、物価高騰を招い
た最大の原因であるロシアとウクライナの戦争が一日も早く平和的に解決してくれ
ルコとを切に願ってやみません。

帰国した翌日から、カナダ全土は寒冷前線に挟まれ、見る間に気温が下がって行き
最低気温がマイナス39℃にまでになりました。天気予報で実際の気温はー39℃の
下の「feel like ー51℃」の表示を見てこれは外に出ては危険!と、2日間一歩も
外に出ず過ごしました。クリスマスイブの夜はマイナス10℃、ここまで気温が上が
るとダウンジャケットを着て食後の散歩もできるようになりました。新年も気温は
落ち着いている予報で嬉しいです。

一年を振り返ると、年々その過ぎてゆくスピードが早くなっているように感じられ
るのは歳のせいでしょうか。日本滞在中にとうとう古希を迎えてしまいました。
これから先もまたどんどん加速的に時間が過ぎて行くのだろうと思うと、これから
やりたいことをあまり先延ばしにしないで、積極的に実行して行かなければ、いつ
健康上の問題で思うように動けなくなるかもしれないと、真剣に考えるようになり
ました。断捨離もどんどん進めて身の回りをスッキリさせることも来年の課題にし
なければと思います。

「出たっきり邦人・北米オセアニア編」の読者の皆さまの健康とご多幸をお祈り
しながら本年最後の投稿を終えたいと思います。
来年も、毎週金曜日、現在5名のライター一同の投稿をどうぞお楽しみに!

Happy Holidays with love to you all from Junko



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日本に帰国中

2022-11-25 21:19:34 | 出たっきり邦人・メールマガジン

 No.224

こんにちわ!
現在日本に帰国中なので、今回は滞在先の京都から発信させて戴きます。

昨秋の煩雑な入国手続きに比べると、今年はほぼコロナ前と同じような手順
ですんなりと入国出来ました。
今回バンクーバーから成田は全日空を使いましたが、座席は90%くらい埋ま
っていました。ちなみに昨秋の日本行きフライトは30%ほどの乗客でガラ
ガラ状態でした。 
機内サービスも元通り、CAもマスク着用以外はCOVID前に戻っていました。

成田到着後、事前に3回ワクチン接種証明と日本滞在中の住所等の情報を入力
しておいた「mySOS」というアプリを起動させ、係の方に見せると次に進む
方向を示してくれます。通常は赤い色のアプリが情報登録が完了すると青色に
変わるので、赤ラインと青ラインに進むように振り分けられます。青ラインは
PCRテストもなし、次はもう入国審査場へ進めます。赤ラインへと進んだ人は
PCRテストを受け、結果をもらってから入国手続きとなる為、30~40分程度
入国審査場へ進むまで時間を取られている様でした。

今回の帰国では国内線乗り継ぎが普通に出来るようになっていました。昨年
は羽田からレンタカーで京都まで帰ったことを思えば余計な費用もかからず
大助かりでした。

ただ、チケットを買った夏前の時点ではまだ到着後のPCR検査が義務付けら
れていたのと、もともとは羽田発着の全日空ですが、当分の間は成田発着に
なっているため、当日の関西行きに乗り継ぎができない可能性もあるとして
成田から羽田に移動して空港近辺のホテルに一泊することにしていました。

実際はすんなり入国できたので、羽田ー伊丹のフライトには充分間に合いま
したが、慌てる事もないので予定通りゆっくりリムジンで羽田空港へ移動して
予約しておいたホテルの最上階にある大浴場に行き、帰国初日の夜をまったり
と過ごしました。

京都ではいつもの友人所有のゲストハウスを借りて、異動は主に市営バスを
利用していますが、すぐ近くにバスターミナルがあるのでそこから発車する
系統のバスは空いていて必ず座れるという利点があり、嵐山や京都駅といった
少し時間のかかる目的地へ行くときはとても便利です。

京都の秋と言えば「紅葉」。昔暮らしていた頃と街並みはずいぶん変わって
いますが、紅葉の名所は同じなので、予定のない好天の日はぶらぶら歩いて
真如堂や金戒光明寺を散策、10月下旬はまだ紅葉と青紅葉のグラデーション
は見られませんでしたが、一週間毎に訪ねるとだんだん紅葉が進み、まさし
く今がピークとなりました。

真如堂~金戒光明寺は無料で境内を散策できますが、家から哲学の道を通って
同じくらいの距離にある「永観堂」は拝観料が必要です。11月早々から夜は
ライトアップが始まるので日中も夜間もたくさんの観光客で長蛇の列ができて
います。永観堂からほんの10分歩くと「南禅寺」。ここの境内の紅葉も日々
色鮮やかになって今が最高です。

よくテレビドラマのロケに使われる「南禅寺水路閣」も薄暗くなるまで訪れる
人の切れ間がありません。写真家たちは夜明けと共に人がいない水路閣を撮り
に集まっているようです。学生の頃よく散歩していましたがその頃は人もまばら
で、あまりに静か過ぎて怖いくらいだったのに…。

帰国してすぐに驚いたこと。マスク着用率100%!車中はもちろん、外出する
とすれ違う人全員マスク着用でした。11月に入ってすぐ、岸田総理がマスク
着用緩和について会見していたようですが、その後も街ゆく人の殆んどはマスク
着用です。

帰国後すぐはついマスクを着け忘れて出掛け、途中ですれ違う人にじ~と見られて
「アッ!」と慌ててポケットから出して着用。滞在がひと月以上にもなるとやっと
マスク必着が身につき慌てることは無くなりましたがそんな中、感染者数がどん
どん増えて来ていることが気になる今日この頃です。

今回の帰国目的、夫のヘルスチェックと私のインプラント治療の続きはまだ
進行形ですが、月末から一週間、JRパスを利用して北陸~東北へ出掛けようと
計画中です。JRパスのことは以前もお話したと思いますが、10年以上海外在住
している事が条件ですが一時帰国の際、JR全線の特急列車(のぞみ、ミズホを除く)
を乗り放題できるパスです。1~3週間期間が選べて車両もグリーンとエコノミー
が選べます。いつも6泊7日でプランし昨年は九州~函館まで日本列島縦断の旅に
出掛けましたが、一泊づつだと忙しいので、今回は各地2泊づつにするプランで
進めています。旅の模様はまた次号でご紹介したいと思います。

話は逆戻りしますが、10月最終日に友人の誘いでゴルフに出掛けました。
場所は兵庫県三田市、一週間前に賞金2億円の女子ゴルフトーナメントが行われた
所で、芝が素晴らしく綺麗&キャディー付きプレイは初体験。男性のキャディーさん
で、ショットのたびに各自のクラブを何本か持って走り回ってくれるのでなんだか
申し訳ない気がしましたが、お会計時にその分はちゃんとチャージされていて納得。

   

古巣の京都に滞在していると「茶道」のお稽古の誘いも数々あり、気を引き締めて
着物を着て伺っています。若い頃に覚えたことは今も点前座に座ると自然に体が
動きますが、相伝物の「風炉」と「炉」の点前は細やかなところに違いがあり
忘れていることも多く、家元でお稽古している茶友たちに助けられながら勉強会
を通して、自分の教授者としてのステータスを保っています。

茶の湯の世界でも「ひとり濃茶」なるものが通常化しているので「一座建立」
というには程遠い孤立感があり、濃茶は3~5人分一緒に練るからこそ美味
しくいただけるのにと、ついつい愚痴を言いたくなってしまうのですが… 。

日本に来る直前、町にあるArts Centreから依頼があり職員の方々に「茶の湯」
を披露しました。来年3月初めにJapan Cultureについて紹介をしたいそうで
「茶の湯」と着物の紹介を頼まれました。若い女子職員の方に着物を着せる
ところを披露してほしいそうです。

   

若い方の帯結びはいくつかあるので、普段のお太鼓結びだけでなく、変わり
結びを滞在中に習っておくべきか考え中です。いづれにせよ、カナダは建国
150余年と、国独自の歴史とか文化のない移民の集まりの国なので、脈々と
続く日本の「道」と名のつく文化の一端を紹介する機会があることを楽しみ
に準備を進めることにしたいと思っています。

次回カナディアンロッキーからの配信は12月30日、‘22年も年の瀬です。
今年もコロナコロナで終わってしまいそうな気配ですが、来年こそは以前の
ように全員でマスクをつけないで暮らせるような普通の日々が戻りますように
願わずにはいられません。

それでは、また来月、お元気でお過ごしください。

Junko @ Canadian Rocky

 

 

 

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Victoria訪問と松茸狩り

2022-10-21 20:00:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン

No.223


カナディアンロッキーから、こんにちわ!

今年は不思議な年(秋)を迎えています。
と言うのも、例年なら9月の終わりには紅葉した葉っぱは殆ど散ってなくなって
いるはずなのに、今年はいまだ沢山葉が残っていて、まだまだ綺麗な秋の景色を
見せてくれているからです。
その上に不思議なのは、例年ならもう山々の頂上付近は根雪で覆われているはず
が、未だに雪が積もっていません。
さすがにここ数日は朝晩の気温が0℃まで下がってきてはいますが、日中はまだ
20℃になることもあり、朝晩はダウンジャケットを着て、日中は半袖で過ごす
感じです。

そんな中、2泊3日でVictoriaにいる孫のソラタに会いに行ってきました。
カルガリー~ビクトリアは直行フライトで1時間30分。飛行機は双発プロペラ
機で低く飛ぶので窓際の席からずっと地上の景色を見下ろしていました。
ロッキー山脈を越えるとバンクーバーの街が現れ、海が見えてきたと思ったら
もうビクトリア。

滞在中は素晴らしいお天気に恵まれ、ステイ先のホストファミリーの家から
ダウンタウンのハーバサイドへは歩いても30分くらいだったので、住宅街を
散歩しながら、イギリスから移住した人たちの暮らす趣のある家並みを通り
楽しんで散歩しました。

ホストファミリーのお二人とはメールのやりとりは何度もあるのですが、今回
やっと直接お会いする事ができました。
以前からいついらっしゃるの?とメールを貰っていて、2泊中は同年代のJean
とMarkとつきないお喋りを楽しみました。ソラタを本当の孫のように可愛が
ってくださっていて、たまには宿題のライティングのチェックまでして貰って
学校でも家でも学べる環境なんてなかなかありません。




他のクラスメイトは殆どがお金目当てで部屋貸しをするホストファミリーの所
にいて、英語環境でない家も多いのでうまくやっていけないという話を聞く度
自分はなんて良い家庭に住まわせてもらっているのかを実感しているようです。
2日目に彼の通う語学学校も訪ねてみました。なんと今は30%の学生が日本
からの留学生だそうで、学生たちのお世話係として日本人のスタッフが3名も
いらっしゃると聞いてびっくりでした。

日本の大学を休学して語学留学する学生が多い中、ソラタは獣医になるという
ゴールに向かっているので他の学生たちとは意気込みが違うと一人のスタッフ
の方が話してくれました。このモチベーションを保ち続けることはとても
キツイはずで、並大抵の努力では達成できないことと思いますが、陰ながら
応援しています。

クリスマスやお正月にはキャンモアへ帰っておいでよねって伝えたら、サラっ
と「残ってここで勉強する」という返事が帰って来ました。
Jeanにクリスマスやお正月もソラタはビクトリアに居たいと言っていることを
伝えると「全く問題ない、自分の息子や孫も帰ってくるし、賑やかに過ごすのも
彼に取って楽しく充実した日々になるのでは」と笑って答えてくれました。

3日目の朝学校へ出かけるソラタに「今日帰るからね」って伝えたら
「そうなん」とひと言。
それを見ていたJaneが「ハグもしないで出かけるの?」と言ってくれたので
今だ!とばかり、ぎゅ~と彼を抱きしめながら頭をナデナデして
「これはお母さんの分!」「JaneとMarkに感謝しながら元気で頑張りなさい!」
「たまにはじゅんばーにも様子知らせね」って伝えました。

彼は少し頬を紅潮させながら、でもクールな顔つきで、バイクに乗って出掛け
て行きました。
今どきの日本の若者ってこんな感じなのかな?息子たちもそんなだったっけ?
とちょっぴり感傷に浸ったひとときでした。

ビクトリアから戻って間も無く、今度は我が家の恒例行事「松茸狩り」に行っ
て来ました。Nakusp(BC州)はキャンモアから500km、車で6時間以上掛
かかります。途中国道が大きな湖に遮断されるので、そこは無料のフェリーで
繋いでいます。

BC州にはフェリーも国道の一部と何箇所かそう言うところが何箇所かあります。
両岸を一艘で30分ごとに行き来する為、待ち時間を少なくするためにフェリー
乗り場へ着く時間を考えてドライブします。50台は余裕で乗せられるかなり大
きなフェリーなので安定しています。

今回は1泊2日で娘くらいの若い友人を誘って3人で出掛けました。
松茸は適度な湿度がないと出てこないと言われていますが、今年のBC州は8ー9
月にほとんど雨が降らなかったので森全体が非常にドライな状態でした。つまり
松茸は出て来にくい状況だったのです。

いつもなら水分を含んだ苔の緑が深い森の中を森林浴しながら歩き回って松茸を
探すのですが、今年はカサカサの乾いた苔の上を歩いて、2時間あまり探して
3人でたった5本、それも誰かが採り忘れたっぽい、既に傘の開いたものでした。
でも見つけただけでも嬉しくて、キッチン付きのモーテルに泊まったので、その
夜は天ぷらにしたりすき焼きにも入れて、松茸ご飯を炊いて堪能しました。
 


翌日はもう一つ南にあるちっちゃなフェリーに乗ってレイクを渡り違う森に入り
ました。そこも前日入った森と同じくドライで、松茸はなかなか見つかりません
でしたが、夫が昨年よく採れた場所を覚えていて、周辺隈無く歩き回り、各自
4、5本見つけて大喜び。帰りの時間も考えてお昼過ぎには帰途につきました。

温泉、もちろんしっかりと愉しみました。日本と違い水着を着て入るので男女
混浴です。屋外で一見は全くのプール。
でもお湯はかなり熱い源泉から引いてきているので熱い方とぬるい方に分かれて
いて、日本人だとぬるい方は風邪をひきそうなくらいですが、カナディアンには
ちょうど良いのか、皆さんずっとそこで下半身浴みたいにしながら、おしゃべり
したり、チューブを付けてぷかぷか浮いたりしてのんびりと過ごされていました。
殆どがシニア層で今回は平日だったので子連れファミリーは見かけませんでした。

ロッキー地区のコロナの感染者はずいぶん落ち着いてきています。お子さんのいる
ご近所の殆どは感染して、一段落といった感じです。未感染なのは我が家くらいで
バンフのシニアの友人たちも軒並み感染して、幸いみなさん重症化せずに終わった
ようで、3ヶ月は免疫があるのでその間はワクチン接種も必要ないと言うことです。
いっそ一度は感染してしまった方が良いのかも、と思ったこともありましたが
ひとりだけ知人で急に両脚とも動きにくくなり入院されている方がいて、原因は
まだはっきり判明していませんが、ワクチンの後遺症の可能性もある…ということ
なので、やはり甘くみてはいけませんね。

病気といえば、今日私も眼科のスペシャリストの診察を受けるためにカルガリーに
出掛けてきました。両眼とも白内障のオペを受けていますが、その以前から時々
左目だけ急に涙が流れ出てくるようになって困っていました。最初は気にもとめず
にドライアイ気味と言われていたこともあって点眼薬を使ったりしていましたが
症状は治らず、涙の出る頻度も多くなってきたのでいつも診ていただく眼科医に
相談。そこからスペシャリスト、いわゆる症状によって専門のドクターを紹介され
ました。白内障のオペを受けたドクターとはまた違う先生なのです。

今日受診したのは日本語でいうと流涙症の治療の専門医ということになります。
いくつか検査を受け、涙管を調べて、なんの症状も出ていない右眼に比べると左眼
は管が狭窄していると言うことで、オペを勧められました。涙がスムーズに流れる
ように細くなった管にチューブを挿入し、3ヶ月ほどしてそのチューブを抜く、と
言うオペだそうです。いまの症状はほぼ90%解消するといわれました。日帰りで
できる簡単なオペということで、やっていただく事にしました。

こちらでは医師がオペが必要と認めた場合、費用は一切かかりません。美容のため
のシミのレーザー治療や歯科のインプラント治療などは該当しません。でも緊急な
状況以外でMRIやCTスキャンを受けようとすると半年から1年順番待ちが必要で
もっと早く受けたい場合は800ドル~1000ドルを支払えばすぐに受けられる医療
施設も存在します。う~ん、やっぱりいざとなればお金が必要なんですね。

でも、普通に待って順番が回って来た頃には症状が悪化又は癌が転移したりする
ケースもあると思えば、もしも不安に思う症状があるなら、日本に帰って受診する
方を選ぶかもしれません。しかし日本は長寿国、その上、予防医学の発達で老人の
占める人口の割合がどんどん増えてくる事になるので、カナダのように手厚過ぎる
治療は行わない方が良いのかもしれない、という思いもあります。

カナダと日本の間で暮らしている私は、以前よりも増して両国の「良いとこ取り」
をして暮らしていると思うことが多くなり、カナダに永住権があっても最後は日本
に帰ることになるのか、まだはっきりと答えが出せないでいます。
ただ夫ははっきりと、最後までカナダで暮らしたいと言っています。

それでは、また来月、お元気でお過ごしください。

Junko @ Canadian Rocky
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