カナディアンロッキーで暮らす

カナディアンロッキーで暮らす茶道とカルトナージュ愛好家の日々

もう初冠雪!

2015-07-31 22:51:24 | 出たっきり邦人・メールマガジン



    〓カナダ・アルバータ州カナディアンロッキー発〓
       
       
       『My スロ-ライフ』  by Junko

                No.62

            ☆★☆もう初冠雪!☆★☆


夏がきた!と喜んだのもつかの間、ロッキーの山々は7月半ばにして初冠雪。
日本ではやっと梅雨明けしたところだというのに…

日中の気温も20~22℃、朝晩はもう10℃以下になり、雨が降るともっと
冷え込み、種火を消して3週間もしないうちに、夜遅くまで起きてTVなど見
ている時外気温がぐっと下がると、なんとなく寒さを感じて、リビングの暖炉
を使うことにしました。
日本なら、寒ければ何か上に着ればよいのですが、こちらは年中室内温度を
一定に保てるようになっているので、肩の凝らない服装で過ごすのが普通に
なっています。なので、家にいる時にセーターなど着こんで暮らすこともなく
Tシャツのような軽装で過ごします。
いまなら犬のお散歩に出るときに薄手のジャケットを羽織るくらいです。

カナダ建国記念日(7/1)前日から京都の茶友夫妻2組が8日間ロッキーに滞在
しました。
幸運にも天候に恵まれ、毎日周辺を案内して過ごしたときはまだ盛夏でしたが
みんなが帰った2,3日後、午後から雨が降り出し、次の朝は山の頂上に初雪!
こんな風景を見ると、ロッキーの住人はみんな「あぁ、今年の夏もいよいよ終
わりか…」と感じ、短い秋が足早にやってくる前に、残りわずかの夏を大いに
楽しむのです。

今週末から3日間、キャンモアで開催されるフォーク・ミュージック・フェス
ティバルは1978年から続いているアルバータ州で最大の音楽イベントで
アルバータ州外からの観客も多く、キャンモアの宿泊施設はキャンプサイトも
含めどこも満杯!
町中に車が溢れ、ハイウエイから町に入る道路は大渋滞するし…普段の静かな
町に慣れている住民にとっては、生活テンポを崩されるのであまり歓迎したく
ないイベントなのではないかと思うのですが、町全体のビジネスにとっては
大事な収入源になる為、ボランティアにも大いに協力して盛り上げています。

会場となるのは、町のほぼ中央に位置する広~い公園で、野外特設会場が設
けられます。
いつも、雨が降ったらどうするのかと心配するのですが、フードコートのある
特大のテントがいくつも設けられ、いざというときは、逃げ込めるようですし
幸い雨の少ない時期でもあり、ザ~と降ってもすぐに止むことが多くて、今
まで悪天候で中止になったことはないようです。

夏期は、バイク(自転車)レースもしょっちゅう開かれ、バンフもキャンモアも
メインストリートを通行止めにしたり、住宅街の幹線道路を運転中でも交差点
などで突然止められ、バイクレース優先となります。
毎週発行の無料新聞や各道路に事前に張り紙が出て一般に告知されるのですが
うっかり見逃すと思わぬ渋滞で、時間に遅れたりしますから、夏の週末車で
出かける時は、特に気をつけなければなりません。

日本でも、小さな田舎町でこんなにしょっちゅうイベントがあると住民から
クレームが出るか、反対に村おこしの起源となるために大歓迎されるか…
ひょっとするといまなら後者かもしれませんね。
ちなみに、バンフやキャンモアの町民は、こういったイベントで人が集まる
ことは悪くないと思っているのでしょう、反対!という意見は全く聞こえて
きません。

かくいう私も、静かに暮らしたい…もちょっぴり本音ですが、2500~
3000m級の山々に囲まれた素晴らしい自然環境、大勢の人を収容できる
だけの立地条件と協力できる人材が整えられる町に住んでいることに、誇り
を持たなければ!と思い移住した年からずっと続けているボランティア活動
があります。

「Canmore Highland Game」、スコットランドの民族衣装のタータンチェック
(グループごとにチェック柄がすべて異なるのが圧巻!)のユニフォームを
着たマーチグバンドチームがカナダ各都市から終結、バグパイプとドラム演
奏や打楽器を含むマーチングバンド行進のチームワーク、演奏技術などを競
ったり、スコティッシュ・ダンスの競技、牧羊犬やスコットランド特有の
伝統的な木こりたちの競技のデモンストレーションなどなど、見どころ満載
です。

ボランティアはいつもフードコートを担当。
始めた2006年当初、英語もあまり話せなかったため、できるだけ接客が
ないポジションとして選びました。
でも、9年も続けていると慣れてきて、今ならどんな仕事でもやれそうなの
ですが同時にフードコートの仕事にも当然慣れて、手際がかなり良くなって
いるせいなのか、ずっと同じポジションでオファーが来ます(笑)
このイベントは「Labour Day」(労働者の日9月第一月曜日)の前の週末に
開催されますが、季節的はもう夏は終わっています。4,5年前など前夜か
ら降り始めた雨が夜半に雪になり、朝にはグランド一面真っ白でした!

このボランティアにはささやかな特典があります。
$20相当のミールクーポン(会場内のどのフードテントでも使える)と毎年
デザインの違うTシャツをもらい、3.5時間の奉仕の前後は会場に自由に
出入りできる…イベントのクライマックスは、最後(夕方4時半)に各チーム
が勢ぞろいして行進しグランド内に整列した後、競技の審査結果発表があり
その年の最優秀チームが決まります。
各グループ、微妙に違うタータンテチェックのスカートをはいたマーチング
バンド全チーム(おそらく200人以上敗訴でしょう)きびきびと演奏しな
がら行進するフィナーレは圧巻で、これを観たさにボランティアをしている
といっても過言ではありません。
ちなみに、昼の一般チケットは$23で売られ、夜の部はロックバンド・
ショウで$50。もちろんこのイベントでも、キャンモアの町のホテルや
レストランはどこも満員御礼!

夏のイベントが終わり、町はやっと落ち着きを取り戻して行きますが、9月
20日ごろから月末辺りまで、周囲の落葉樹は一斉に黄葉し、ロッキー最後
の彩を見せてくれます。
松茸狩りも、このころが最盛期です!

毎夏、我が家の大イベントとなっているモンタナ(US)へハックルベリー
摘みですが、今年は春から雨がめっぽう少なく、まったく実が成らない状態
なのと、東部で大規模な山火事が起きているので、いつ道路が封鎖されるか
わからない…とモンタナ在住の友人から情報が入り、今夏はあきらめること
に決定です。
お手製のハックルベリージャム、今年は作れないとなると、昨夏のジャムが
超貴重品となってしまいました。
しかし、今まで、また来年作れば…と、どんどん食べていたため、気付いた
ら後たったひと瓶だけ!

ハックルベリーはここ数年かなり豊作だったので、今夏のことは致し方ない
こととすんなり諦めましたが…秋の松茸狩りだけは、どうか雨が降り、地面
が湿ってたくさん育ってくれることを、今から真剣に祈っています。
「カナダで松茸狩りと温泉!」を楽しみに、9月半ばに日本からやってくる
友人たちをガッカリさせたくないのですが、すべては天候次第、自然の恵み
ですから「プランB」も用意しておいた方が良いかも…と思い始めています。

日本の夏は、まだまだこれからですね。
その昔、京都御所のすぐそばで暮らしていたので、毎日、御苑から聞こえて
くる蝉しぐれにうんざりしたものでしたが、今思えばカナダにいると味わえ
ないものの一つとなり、たまには聞いてみたいと思うこともあり、祇園祭り
の各鉾のお囃子もと共に、懐かしく感じます。

心配なことは、日本の高温多湿とエアコン効かせて過ごす日々に耐えられる
かどうか。
カナダ暮らし9年ともなると、すっかりこちらの気候に体が慣れてしまって
いるので、すぐに熱中症になってしまいそうです…。

では、お元気でよい夏をお過ごしください!

Junko


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