カナディアンロッキーで暮らす

カナディアンロッキーで暮らす茶道とカルトナージュ愛好家の日々

ポートランド(オレゴン州)でお花見

2019-04-20 04:24:23 | 出たっきり邦人・メールマガジン

NO. 105

お元気でお過ごしでしょうか?
念願叶って、3月末から4月上旬、オレゴン州ポートランドに「お花見」に行って
きました。滞在先はホテルではなく、古くからの友人夫妻の家に泊めて戴きました。
友人夫妻はアメリカ人で、25年前からのお付き合いです。初めて会った時は
まだ4歳だった彼らの息子デリックはもう29歳。今は独立してサンフランシスコ
に住んでいるので、今はリタイヤした夫婦二人暮らし。街から車で15分ほどの
郊外で暮らしています。当初、歩いてどこへでも出かけられるので、ダウンタウン
のホテルに泊まるつもりでしたが、ぜひわが家へ~というお言葉に甘えて泊めて
いただきました。

着いた日はあいにく雨でしたが、ジュディが空港へお迎えに来てくれて大助かり。
ポートランドはシアトルやバンクーバーと気候がよく似てい、冬季は雨が多く、夏は
カラッと快晴の日々。街の中心は道路が碁盤の目のようになっている為とても歩
き易く、トラム(市電)が街中をぐるりと走っていて、ゾーン1は無料で利用でき
ます。空港へもこのトラムで行けて、郊外から乗っても料金は4ドルほど、最近
郊外の住宅がどんどん増え、街も大きくなって、元は1本だけだったラインも、今は
3本になっています。

翌日は雨も上がり、晴れ間も見えたので、さっそく桜を観に出かけました。
いつもなら満開の時期ですが3月半ば気温が低かったそうで、ダウンタウンのウォ
ーターフロントの桜並木は7分~8分咲き。それでも、淡いピンクのアーチの中を
歩きながら写真を撮り、嬉しさでちょっとウルウル…。
やっぱり日本人の春は「桜」ですよね!

桜の後は、日本庭園へ。ポートランドの日本庭園は日本の造園家の手によって
造られ全米一と言われています。日本庭園の詳細はこちらをご覧ください。
https://japanesegarden.org/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E/
昨年秋、大きなリノベーションが行われ、新しくカフェができたというので早速
ランチに寄ってみました。

「Umami Caf?」は、明るい木目調のモダンなカフェで、簡単なランチと日本茶と
スイーツを提供していました。スタッフはみんなアメリカ人のようでしたが上手に
薄茶を点てたり煎茶とスイーツのセットなど用意していました。和モダンのこの
カフェのプロデュースはオレゴンに工場を持つAJINOMOTOということでした。

庭園内の枝垂れ桜は五分咲きでしたが蕾はどれも可憐で暫く見入ってしまい
ました。回遊式庭園内には立派なお茶室もあり、お花見やお月見の時期には
お茶会で使われるとか。次回は何か茶道のイベントがあるときに訪れたいと思
います。

ジュディの旦那様はお料理が上手で、二日目は特製たれのスペアリブとサラダ。
アーティチョークも上手にスチームしてくれて、久しぶりにアメリカンなお料理を
楽しみました。食事したのは彼らが昨年購入したトレーラーの中!キャンプして
いるようで楽しいだろ?というのが彼の弁。食事の後はウクレレも登場して二人
のすばらしいデュエットも聴かせてもらいました。数年前までジュディは大学の
先生で、日本からの学生のお世話もしていたので、昨年15年ぶりにポートラン
ドを訪ねてきた元学生たち二人日本ではできない経験だと、トレーラーに泊まった
そうです。キッチン、トイレ、シャワーまで使えるので全く不自由はないですよね!

三日目はお天気が良いとの予報だったので、キャノンビーチへ連れて行ってもら
いました。ビーチまで1時間半のドライブです。初めてオレゴンを訪ねたときに
もご夫婦で4歳のデリックも伴い連れて行ってもらった懐かしい風景が蘇り
ました。フィッシュアンドチップスのランチの後、引き潮になったので裸足で
砂を歩いてみました。有名なへスタックロックをバックにジュディと写真を撮り
お互い矢のように過ぎて行った25年を振り返って、歩きながら色んな思い出話
をしていました。

4日目の午前中は、ジュディの提案で郊外のチューリップ畑へ。せっかく出かけ
たのにまだ3分咲きで…例年ならほぼ満開の時期なのですが、3月に入って
気温が低い日が続いたせいで開花が遅くなっている…とのこと。
気を取り直し、ランチはダウンタウンで。ジュディの友人で同僚でもあり、大学の
プログラムで、ポートランド州立大の学生を連れて日本に来たときはご夫婦で
京都の家にお泊まりいただいたこともある方々とご一緒でした。

お互いに子供たちの近況を話したり、私は息子たちがアップしているfacebook
の写真を見せて、当時中学生だった彼らの25年後の姿や孫たちの話で大い
に盛り上がりました。リタイアしたらゆっくり日本を再訪したいというので、案内役
を引き受けたいと伝えておきました。その夜はジュディの旦那様の好物「ラーメン」
を食べにご近所の店へ。「ゆず塩ラーメン」、美味しかったです!ラーメンは
すっかり定着しているようで、ほぼ満席で賑わっていました。「たこ焼き」も人気
メニュだとか。

5日目、ジュディ夫妻が親しくしている夫妻2組を招き「お好み焼きパーティ」を
することになりました。お昼前から食材を買いに車で5~6分、「Uwajimaya」と
いう日本の食料品や化粧品、電化製品を扱っている大規模なお店へ出かけま
した。周囲には高級志向のNew Seasons Market、大衆受けするTrader Joe’s
もあり、ランチは先週オープンしたばかりのベーカリーカフェで軽く済ませました。
何せ夜はお好み焼きですから、お腹を空かせておかなければ…ということで。

帰宅してから、私は大忙し。Uwajimayaで台湾キャベツという、日本で普通に
売られている平べったいキャベツを買い、ひたすらみじん切りに。北米のキャベツ
はボールみたいにまん丸で葉が固いので、お好み焼きには向きません。最近オーガ
ニックのキャベツが出回り、それは丸くても葉っぱが柔らかいので、少し割高でも
買うことにしています。

後は、ジュディの旦那様から私がFacebookでアップしている「いちご大福」が
食べたいというリクエストだったので、餅粉とあんこを購入。
さて作る段になり、スケール(計り)がないというのでびっくり!なんでも北米
はすべて計量スプーンと計量カップで事が足りるそうです。
仕方がないので、計量カップで大ざっぱな計量をして、後は勘に頼り、どうにか
こうにか、見た目はいつものいちご大福となり、ひとまずホッとしました。

赤身マグロの柵も見つけたので、さっと熱湯をくぐらせ、周囲をほんの少し白っ
ぽくしてよく冷やし、薄切りにしてカルパッチョ風に。後は簡単サラダと自家製
ドレッシング。5時過ぎには準備完了。私も入れて7名というので、ホット
プレートでぼちぼち焼き始めることに。豚とタコ、2種類にしました。

ゲストはキャンピングカーでよく一緒に出掛けるというご夫妻とディッキ─の
兄カップル、みんな日本びいきらしく、楽しみに来てくれたようで一安心。
お好みソースに青のり、削りかつおもOKでした!
陶芸が趣味というご夫妻から、夫と私に素敵なマグカップを戴きました。色々
お持ち下さり、まず私から好きなのを選んで!と意気な計らいでした。

皆様、いちご大福は初めてだったようですが、トライしてくださり「OISHII!」
と完食していただきました。なにせ目分量で作った求肥でしたが、今年は
何度も作ったお陰で、ほぼいつもと変わらないものになり、ディッキーが選んで
くれたイチゴも香りがよくカナダで食べるものよりおいしく感じました、とは
いえ日本のイチゴとは比較になりませんが…。

最終日、フライトは午後6時半だったので、ジュディとダウンタウンへショッ
ピングに出かけました。無印良品の店舗があり、無くなりかけていた化粧水
など買うことができてかなり嬉しく、最近お気に入りのZARAやノードストロー
ムというデパートのラック(アウトレット)にも寄って…。

ランチはジュディお勧めのBehind the Museum Caf?で。経営は日本人の
方だそうで、店内にはたくさん日本のアンティークの品々が置いてあり、一部
は販売もされていました。おにぎりと澄まし汁のランチセットを戴き、後で
スイーツと玄米茶も注文。お隣のテーブルは大学生らしい女性3人で、抹茶
のソフトクリームを食べていました。今やMachaはどこでも人気のデザートなの
ですね。

いったんおうちに戻り、4時ごろまでお互いに撮った写真の交換をしたり、お庭
のプラムの樹に吊るした餌箱にやって来る野鳥たちを眺めたり…。プラムの樹も
桜とよく似た花が咲きます。25年前の夏に見たときは、もっと大きな木で
沢山実をつけていたような気がしましたが、樹木も年を取ってきて、以前ほど
枝が伸びず葉も茂らなくなったということですが、薄ピンクのお花が咲いて
毎日リビングやキッチンの窓から、小鳥やリスがえさを食べにやって来るのを
眺めていられるのは、素敵だなぁと思いました。

今夏、彼らはロッキーやって来る計画をしていると聞き、楽しみにしています。
実は一昨年の8月早々に来る予定だったのですが、7月下旬からBC州で
始まった自然発生の山火事の煙害で、一部ハイウェイが封鎖されたり、延焼
予測範囲がどんどん広がっていたので、取りやめていたのです。昨夏も火事が
発生してお盆休みを利用してやってきた夫の親友夫妻とゴルフはしましたが
いつも雄大な山々はすっかり煙に霞んで見えないまま…。今夏こそ!すっきり
きれいな青空の下でお迎えしたいものだと願っています。


では、また来月!
お元気でお過ごしください。