No.213
こんにちわ!
前号でお知らせしたように、予定通り10月20日、無事日本に帰国しました。
今回はカルガリー空港を出発する前の準備段階から日本(京都)で待機期間10
日間をどのように過ごしたか、ご紹介したいと思います。
日本行きを決めたのは、まだ14日間待機が必要だった7月下旬でしたが、ひょっと
したら待機日数が減る可能性もあるのではと期待しました。ですが実際は10月
1日に10日目にPCR検査を受け陰性であれば11日目から待機は免除、ということ
になりました。
まずカナダを出国するのに必要だったのは、1)出発72時間以内に受けたPCR検査
の陰性証明書、2)ワクチン接種2回完了後2週間が経過しているのを証明する書類
でした。1)が受けられる検査機関はカルガリーに数か所ありましたが、費用が一
番安価だったのはカルガリー空港内にある機関でした。日本の厚生省指定の用紙
での提出を求められるので、それに対応してくれる検査機関を選ぶ必要があり、私
が選んだところは195ドル!最も高額な所は270ドルでした。
2)のワクチン接種証明は、アルバータヘルスケアがウェブで発行しているQRコー
ド付きの証明書をプリントアウトしました。レストランや屋内でのイベント会場
などに入るときに提示を求められるので、ほとんどの人はダウンロードし、携帯
電話の画面ですぐ表示できるようにしています。
後は日本入国時に携帯電話の待ち受け画面に3種類のアプリがダウンロードされ
ていること。カルガリー空港で搭乗手続きをするとき、エアラインの職員によって
上記1)2)とアプリのダウンロードが行われているか確認があります。もし不備があ
ると搭乗できません。1)の72時間以内というのは、今回のようにカルガリー⇒
バンクーバーの国内乗り継ぎがある場合は、最初のフライトの出発時間が基準に
なります。私は19日午後2時のフライトだったので16日の朝9:30に鼻ぬぐい
という検査法で受け、その日の夕方7時ごろ、結果と証明書がメールにPDFで添付
されて届きました。其々を2枚づつプリントアウトして持って行きましたが、カナ
ダ側でも日本でも地上係員が書類の記載内容を確認しただけで、提出はありません
でした。
出発当日は出国手続きが混雑しているかもしれないと思い、3時間前に空港に行き
ましたが、以前のようにチェックインで長蛇の列ができることもなく、カウンター
でスムーズに搭乗券をもらい、手荷物検査もすいすいと進み搭乗ゲートの近くで
随分待つことになりました。
今回はカルガリーからバンクーバーはAIR CANADA、バンクーバーからはANAでした。
国内線はほぼ満席でしたが、日本行きのフライトは290席の機材にたった30名
程の搭乗者でした。
機内でのサービスは、ほぼ平常通りになされていました。昨年身内にご不幸があり
緊急帰国した知人から、CAさん全員がユニフォームの上から防護服を着用、機内食
はボックス入りのサンドイッチが2回、お水のボトルとともに出てきたと聞いていた
ので、それに比べるとCAさんはいつものユニフォーム姿でしたし、温かい飲み物や
アルコール類も戴けて、全く普段と変わらない行き届いたサービスが受けられたと
いうことで、日本はずいぶん落ち着いてきたのだと安堵感がありました。
離陸して水平飛行になってすぐ、税関申告書と待機期間に関する詳細説明と誓約書
が配られました。誓約書は厚生労労働省のウエブサイトからあらかじめプリント
アウトしていたのですが、最近更新されたらしく、最新形式のものにまた記入を
することになりました。事前の準備は必要なかったのですね。
フライトはほぼ予定通り羽田空港に着陸しましたが、ゲート入りに時間がかかり
降機できたのは19時過ぎでした。
乗客は羽田空港内の長〜い通路をどんどん歩かされ、まず最初の関門?に当たる
4)ワクチン2回接種済証明書チェック5)待機場所と誓約書の確認と提出。
6)インストールの必要なアプリ3つ(MYSOS/健康居所確認アプリ、位置情報設定
アプリと保存、接触確認アプリ)の使い方説明に進みます。
最後に7)PCR(唾液)検査。4)5)6)は其々10テーブルほどにスタッフが2人づつ
配置され、乗客ひとりづつ丁寧に説明や使い方を教えてくれました。PCR検査の
結果は検体を渡すときに引き換えにもらう番号が15分くらいで電光掲示板に表示
されると結果を聞きにカウンターに行き無事「陰性」というシールを用紙に貼って
もらえたら、すべて終了。ここで一泊する空港近くのホテルに行くために検疫所
から出ている無料循環バスの乗車券がもらえました。
後はやっと通常の入国手続きと、ターンテーブで荷物をピックアップして(諸々の
手続きや検査を受けている間にタグを見てエアラインの地上スタッフがピックアッ
プしてカートに載せてくれていました!)最後に税関申告と荷物検査へ進み、全て
が終わって、国際線到着ロビーに出たのが21時少し前。
到着ロビーはまったく人のいないガラ〜ンとした空間になっていて、2011年の東北
大震災の2週間後に義娘の出産の手伝いで来日した時の事とオーバーラップして
ちょっと背筋が寒くなる気がしました…。
無料巡回バスは午後22時30分まで運行され、予約ホテルのすぐ近くに止まってくれ
て、とっても助かりました。ハイヤーだと大田区内は12000円ということでした。
私が予約したホテルは14日間待機ができる政府指定のホテルでもあり、感染防止
対策も完ぺきになされ、予約したレンタカーの営業所があり、すべて問題なく予定
通りで、8時半には京都に向けて出発。新東名、新名神と、ゆっくり運転して行き
途中のサービスエリアで何度か休憩しながら、5時前には京都に到着。宿泊先の家
に荷物を降ろし、レンタカーを返却して、無事待機一日目が終了しました。
東京から京都に向かい間に3回、MYSOSから連絡が入りました。2回は位置情報確認で
送られてきたメッセージをクリックするだけ、午後2時ごろ顔認証の動画を30秒送る
作業がありました。
1日目はレンタカーで京都へ移動日と伝えてあるので、問題ありませんが、2日目
以降、少しでも家の周辺から離れるような行動をすると、MYSOSから警告が文書で
発信されすぐ待機場所に戻るように促されます。お天気が良くてつい食後のお散歩
で距離を伸ばしてしまったのです。位置確認に応答しなかったり、顔認証のための
コールに答えなかったりすると誓約違反として氏名が政府の広報に発表され、在留
証明書の更新ができなかったりする措置が取られるということで、すでに何人かの
違反者の名前が公表されています。
待機期間中はじっと家に籠る必要があるのかと思われがちですが、そうではなく
生活に必要な食料品など買いに出ることは許されます。15分ほどが理想だそうです
が、コンビニもマーケットも人が少ない時間にメモを持っていけば15分は十分な
時間でしたし、夫は糖尿病で食後の散歩が必要でしたが、家の周囲1km以内なら
ぐるぐる散歩で歩いても支障はありませんでした。
文頭にも書いたように、10/1から待機要請機期間が14日間から10日間になって
います。ワクチン接種2回が終わっていない、受けていないという人は2週間待機
が必須ですが、2回接種が終わっている人はPCRテスト陰性の証明をMYSOSを通じて
送ると、15分くらいしたら「翌日以降は待機が終了します」というメッセージが
届き、11日目から自由の身になれるのです。
夫も私も、一日でも早く歯科治療や人間ドックで健康チェックなど始めたかった
ので10日間で終われるれるようにしました。PCR検査はまだ検査機関が少なくて結構
費用も高額ですが、政府が認めている検査機関の中で一か所だけ、とてもお手頃
な料金で検査をやってくれる機関を厚生省のウェブサイトで見つけて、伊丹空港
までレンタカーで行きました。結果はもちろん、陰性でした!
12月下旬のカナダ帰国直前には、またPCR検査を受けて陰性証明が必要になり
その時は入国前と同じ精密な検査が求められ、おまけに英語の証明書もつけなけ
ればならず、料金も一人15000円と高額です。これからしばらくすればまた海外へ
自由に行けるようになると思いますが、PCR検査がもう少しリーズナブルな料金
になることと、14日間、あるいは10日間の待機期間がなくなり、一日も早く海外
から到着した日に国内線の乗り換えで地方への移動が許可されることを望みます。
いま京都は、海外からの観光客がゼロ状態なので、国内旅行を楽しむ人たちは多く
いらっしゃっているようですが、とても静かな日々が続いています。まるで私が
10代終わりのころ過ごしていた時の京都が戻ってきたように感じて、どこへ行く
にもほぼどの交通機関も混雑なしなのでかなり嬉しく思うのですが、反面、観光客
がいることで成り立っているお商売が京都にはあまりにも多く、シャッターを閉
めてしまっているお店、テナントが沢山撤退したビルのオーナーさんたちはさぞ
大変だろうと…。
一日も早く京都が元の活気のある街に戻ることを願わなければならならないのです
が、私たちが滞在中、もうちょっとだけ、昭和の終わりごろのような静かな古都の
町に戻っていてくれるように願ってしまう、矛盾だらけの私がいます。
次号もまだ京都からの配信となる予定です。
では、また来月、どうぞ元気でお過ごしください!