カナディアンロッキーで暮らす

カナディアンロッキーで暮らす茶道とカルトナージュ愛好家の日々

新緑の季節

2015-05-29 00:17:55 | 出たっきり邦人・メールマガジン


〓カナダ・アルバータ州カナディアンロッキー発〓
                
       
 『My スロ-ライフ』  by Junko

             No.60

        ☆★☆ 新緑の季節 ☆★☆


みなさま こんにちわ!

朝からカルガリーに出かけていて、帰宅してTVジャパンで録画した番組を観よ
うとスイッチをいれたら、番組は臨時ニュースで放送中止になっていました。
代わりに録画された臨時ニュースは口永良部島の新岳の噴火を伝えるもので
9000メートルも上がった噴煙の映像が映し出されていましたが、幸い住民
の方々のは全員無事に避難されたと伝えていたので、ひとまず胸を撫で下ろし…
噴火がおさまり、島民のみなさまが1日も早く元の生活に戻ることができます
ように、お祈りしています。

2,3日前のニュースでは、まだ5月というのに、34℃と真夏の猛暑並みの
暑さに見舞われたところもあったという報道に、驚いたところでした。
地球温暖化の影響ということでしたが、カナディアンロッキーでもそれは深刻
な影響をもたらしています。

ロッキー観光のハイライトの一つ「コロンビア大氷原の雪上車観光」は1万年
前から残る厚さ300m氷河の上に立つことができるということで大人気のアト
ラクションとなっているのですが、125年前と比べると1500mも氷河が後退して
毎年2~3mづつ小さくなっているため、このまま温暖化が進めば、あと数十年
後にはこのアトラクションは存在しないかもしれないのです…。

今日のテーマ「新緑の季節」ですが、カナダのVictoria Day(5/18)の前の
週末を含んで4日ほど連休となり、日本でいうゴールデンウイークに当るもの
でこの日を境に、気候は一気に初夏へと向かうので、人々は一斉にガーデニン
グを始めます。

そして、昨秋すっかり葉を落とした落葉樹が、このころ一斉に新芽をだし始め
今は少し小高い山に登ると若葉の薄緑と常緑針葉樹の濃い緑のコントラストが
見事に美しい、今だけしか見ることのできない風景を楽しむことができます。

2006年にカナダへ移住したので、もう10回目の夏を迎えようとしています。
Permanent Residentという資格を得て当地で暮らしている夫と私ですが、選挙
権がないだけで、他はカナダ国民と同じ待遇が受けられるので、大変有難いと
思っています。

先日、夫がアルバータ州政府から2通の手紙を受け取りました。
来年1月に65歳になるので、年金を受け取る資格を得る手続きのため、日本
と同じように必要事項を記入した書類を返送するのです。
一通はCanada Pension Plan(CPP)、もう一通はOld Age Security Pension
(OAS)。
厚生年金と老齢年金、なのですが、日本との違いはOASは税収を財源に政府
が支給するもので、保険料の徴収はなく、65歳以上になると支給されます。
一方、CPPは、就労中に支払った保険料の額に応じて、退職後に年金を受け取
る制度で、徴収された保険料を財源に運営されています。

移民であっても10年以上カナダに住み65歳になれば、無償で老齢年金を受け
取ることができるというのは、カナダってなんて太っ腹な国なのっ!と思っ
てしまいます。もちろん満額需給は40年以上の居住者で、居住年数によって
金額も違いますが…。

医療費の個人負担は州によって違いますが、アルバータ州は全額政府が負担
つまり無料で医療行為が受けられるのですから、それはすご~い!!と思わ
れるでしょうが、そこはちょっと落とし穴が…。

一例をあげると、日本ではすぐに予約が取れるMRIやCTスキャンが、こちら
では命に係わる状況でなければ、平気で半年~1年の順番待ち。
日本ではどの科を受診するか、個人で判断して決められますが、こちらは何
でもひとまずホームドクターの予約を取り、そこからやっと専門医に繋いで
もらうので、どうしても時間がかかってしまうのです。

大腸がんや胃がんの内視鏡検査も、日本のように人間ドックのシステムはなく
症状がない人はなかなか受けられないので、日本帰国の際に受けるようにして
います。日本のように予防医学が進歩していないというか…無関心な国民性な
のかよくわかりませんが、この国でもいろいろと問題はあるということです。
また日本では1週間~3週間の入院が普通の術後でも、わずか2,3日で退院と
いったことは普通で、これも患者の負担は大です。

良い面といえるとすれば、いったん専門医を受診、手術が必要となったりして
も費用は一切掛からないこと。私も昨年ばね指の手術を2回受けたり、乳がん
治療や5年間続く投薬料はすべてカバーされ個人負担はありません。
ちなみに、日本の投薬料は3割負担でも毎月8000円かかっていました。

年齢を重ねると共に、極寒の地での冬の暮らしがどうなるのか、今のところは
深く考えずに過ごしていますが、健康であれば、たとえマイナス40℃の日でも
室内では半袖で過ごせる環境なので、特に問題はないように思われます。
戸外で気持ち良く過ごせる時期は外で積極的に楽しもうとするカナディアンの
気持ちがわかるようになりました。我々も今はランチだけですが、そのうち朝
も昼も夜も、デッキでご飯を食べるようになるのかもしれません(笑)

今の日没はすでに9時半ごろ。夏至のころは11時まで明るいので、仕事が終
わってからだって18ホール回れます!

先日州立公園のトレイルを歩いていたら、ホテイラン(Yellow Lady Slippers)や
ハクサンチドリ(Round-Leaved Orchid)の株が土から少し伸びだしているを見つ
けました。1週間~10日もすると可憐なお花が咲き出しそうなので、再訪を楽
しみにしています。毎年ほぼ同じ場所に咲くので、今年も見つけた~♪と、思わ
ずはしゃいでしまいます。黄色いカタクリ(Glacier Lily)は6月半ばから咲き
始めロッキーは一気に高山植物が咲き乱れ、短い夏を彩ります。

では、また来月!
お元気でお過ごしください。



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