カナディアンロッキーで暮らす

カナディアンロッキーで暮らす茶道とカルトナージュ愛好家の日々

Victoria訪問と松茸狩り

2022-10-21 20:00:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン

No.223


カナディアンロッキーから、こんにちわ!

今年は不思議な年(秋)を迎えています。
と言うのも、例年なら9月の終わりには紅葉した葉っぱは殆ど散ってなくなって
いるはずなのに、今年はいまだ沢山葉が残っていて、まだまだ綺麗な秋の景色を
見せてくれているからです。
その上に不思議なのは、例年ならもう山々の頂上付近は根雪で覆われているはず
が、未だに雪が積もっていません。
さすがにここ数日は朝晩の気温が0℃まで下がってきてはいますが、日中はまだ
20℃になることもあり、朝晩はダウンジャケットを着て、日中は半袖で過ごす
感じです。

そんな中、2泊3日でVictoriaにいる孫のソラタに会いに行ってきました。
カルガリー~ビクトリアは直行フライトで1時間30分。飛行機は双発プロペラ
機で低く飛ぶので窓際の席からずっと地上の景色を見下ろしていました。
ロッキー山脈を越えるとバンクーバーの街が現れ、海が見えてきたと思ったら
もうビクトリア。

滞在中は素晴らしいお天気に恵まれ、ステイ先のホストファミリーの家から
ダウンタウンのハーバサイドへは歩いても30分くらいだったので、住宅街を
散歩しながら、イギリスから移住した人たちの暮らす趣のある家並みを通り
楽しんで散歩しました。

ホストファミリーのお二人とはメールのやりとりは何度もあるのですが、今回
やっと直接お会いする事ができました。
以前からいついらっしゃるの?とメールを貰っていて、2泊中は同年代のJean
とMarkとつきないお喋りを楽しみました。ソラタを本当の孫のように可愛が
ってくださっていて、たまには宿題のライティングのチェックまでして貰って
学校でも家でも学べる環境なんてなかなかありません。




他のクラスメイトは殆どがお金目当てで部屋貸しをするホストファミリーの所
にいて、英語環境でない家も多いのでうまくやっていけないという話を聞く度
自分はなんて良い家庭に住まわせてもらっているのかを実感しているようです。
2日目に彼の通う語学学校も訪ねてみました。なんと今は30%の学生が日本
からの留学生だそうで、学生たちのお世話係として日本人のスタッフが3名も
いらっしゃると聞いてびっくりでした。

日本の大学を休学して語学留学する学生が多い中、ソラタは獣医になるという
ゴールに向かっているので他の学生たちとは意気込みが違うと一人のスタッフ
の方が話してくれました。このモチベーションを保ち続けることはとても
キツイはずで、並大抵の努力では達成できないことと思いますが、陰ながら
応援しています。

クリスマスやお正月にはキャンモアへ帰っておいでよねって伝えたら、サラっ
と「残ってここで勉強する」という返事が帰って来ました。
Jeanにクリスマスやお正月もソラタはビクトリアに居たいと言っていることを
伝えると「全く問題ない、自分の息子や孫も帰ってくるし、賑やかに過ごすのも
彼に取って楽しく充実した日々になるのでは」と笑って答えてくれました。

3日目の朝学校へ出かけるソラタに「今日帰るからね」って伝えたら
「そうなん」とひと言。
それを見ていたJaneが「ハグもしないで出かけるの?」と言ってくれたので
今だ!とばかり、ぎゅ~と彼を抱きしめながら頭をナデナデして
「これはお母さんの分!」「JaneとMarkに感謝しながら元気で頑張りなさい!」
「たまにはじゅんばーにも様子知らせね」って伝えました。

彼は少し頬を紅潮させながら、でもクールな顔つきで、バイクに乗って出掛け
て行きました。
今どきの日本の若者ってこんな感じなのかな?息子たちもそんなだったっけ?
とちょっぴり感傷に浸ったひとときでした。

ビクトリアから戻って間も無く、今度は我が家の恒例行事「松茸狩り」に行っ
て来ました。Nakusp(BC州)はキャンモアから500km、車で6時間以上掛
かかります。途中国道が大きな湖に遮断されるので、そこは無料のフェリーで
繋いでいます。

BC州にはフェリーも国道の一部と何箇所かそう言うところが何箇所かあります。
両岸を一艘で30分ごとに行き来する為、待ち時間を少なくするためにフェリー
乗り場へ着く時間を考えてドライブします。50台は余裕で乗せられるかなり大
きなフェリーなので安定しています。

今回は1泊2日で娘くらいの若い友人を誘って3人で出掛けました。
松茸は適度な湿度がないと出てこないと言われていますが、今年のBC州は8ー9
月にほとんど雨が降らなかったので森全体が非常にドライな状態でした。つまり
松茸は出て来にくい状況だったのです。

いつもなら水分を含んだ苔の緑が深い森の中を森林浴しながら歩き回って松茸を
探すのですが、今年はカサカサの乾いた苔の上を歩いて、2時間あまり探して
3人でたった5本、それも誰かが採り忘れたっぽい、既に傘の開いたものでした。
でも見つけただけでも嬉しくて、キッチン付きのモーテルに泊まったので、その
夜は天ぷらにしたりすき焼きにも入れて、松茸ご飯を炊いて堪能しました。
 


翌日はもう一つ南にあるちっちゃなフェリーに乗ってレイクを渡り違う森に入り
ました。そこも前日入った森と同じくドライで、松茸はなかなか見つかりません
でしたが、夫が昨年よく採れた場所を覚えていて、周辺隈無く歩き回り、各自
4、5本見つけて大喜び。帰りの時間も考えてお昼過ぎには帰途につきました。

温泉、もちろんしっかりと愉しみました。日本と違い水着を着て入るので男女
混浴です。屋外で一見は全くのプール。
でもお湯はかなり熱い源泉から引いてきているので熱い方とぬるい方に分かれて
いて、日本人だとぬるい方は風邪をひきそうなくらいですが、カナディアンには
ちょうど良いのか、皆さんずっとそこで下半身浴みたいにしながら、おしゃべり
したり、チューブを付けてぷかぷか浮いたりしてのんびりと過ごされていました。
殆どがシニア層で今回は平日だったので子連れファミリーは見かけませんでした。

ロッキー地区のコロナの感染者はずいぶん落ち着いてきています。お子さんのいる
ご近所の殆どは感染して、一段落といった感じです。未感染なのは我が家くらいで
バンフのシニアの友人たちも軒並み感染して、幸いみなさん重症化せずに終わった
ようで、3ヶ月は免疫があるのでその間はワクチン接種も必要ないと言うことです。
いっそ一度は感染してしまった方が良いのかも、と思ったこともありましたが
ひとりだけ知人で急に両脚とも動きにくくなり入院されている方がいて、原因は
まだはっきり判明していませんが、ワクチンの後遺症の可能性もある…ということ
なので、やはり甘くみてはいけませんね。

病気といえば、今日私も眼科のスペシャリストの診察を受けるためにカルガリーに
出掛けてきました。両眼とも白内障のオペを受けていますが、その以前から時々
左目だけ急に涙が流れ出てくるようになって困っていました。最初は気にもとめず
にドライアイ気味と言われていたこともあって点眼薬を使ったりしていましたが
症状は治らず、涙の出る頻度も多くなってきたのでいつも診ていただく眼科医に
相談。そこからスペシャリスト、いわゆる症状によって専門のドクターを紹介され
ました。白内障のオペを受けたドクターとはまた違う先生なのです。

今日受診したのは日本語でいうと流涙症の治療の専門医ということになります。
いくつか検査を受け、涙管を調べて、なんの症状も出ていない右眼に比べると左眼
は管が狭窄していると言うことで、オペを勧められました。涙がスムーズに流れる
ように細くなった管にチューブを挿入し、3ヶ月ほどしてそのチューブを抜く、と
言うオペだそうです。いまの症状はほぼ90%解消するといわれました。日帰りで
できる簡単なオペということで、やっていただく事にしました。

こちらでは医師がオペが必要と認めた場合、費用は一切かかりません。美容のため
のシミのレーザー治療や歯科のインプラント治療などは該当しません。でも緊急な
状況以外でMRIやCTスキャンを受けようとすると半年から1年順番待ちが必要で
もっと早く受けたい場合は800ドル~1000ドルを支払えばすぐに受けられる医療
施設も存在します。う~ん、やっぱりいざとなればお金が必要なんですね。

でも、普通に待って順番が回って来た頃には症状が悪化又は癌が転移したりする
ケースもあると思えば、もしも不安に思う症状があるなら、日本に帰って受診する
方を選ぶかもしれません。しかし日本は長寿国、その上、予防医学の発達で老人の
占める人口の割合がどんどん増えてくる事になるので、カナダのように手厚過ぎる
治療は行わない方が良いのかもしれない、という思いもあります。

カナダと日本の間で暮らしている私は、以前よりも増して両国の「良いとこ取り」
をして暮らしていると思うことが多くなり、カナダに永住権があっても最後は日本
に帰ることになるのか、まだはっきりと答えが出せないでいます。
ただ夫ははっきりと、最後までカナダで暮らしたいと言っています。

それでは、また来月、お元気でお過ごしください。

Junko @ Canadian Rocky

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