カナディアンロッキーで暮らす

カナディアンロッキーで暮らす茶道とカルトナージュ愛好家の日々

夏時間が始まりました

2022-03-26 10:49:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン

No.217

カナディアンロッキーから、こんにちわ!

カナディアンロッキーは文字通り「三寒四温」の日々。
昨日は雪がちらついたと思えば、今日は日中10℃まで気温が上がる…。
13日から夏時間になり、日本との時差は1時間縮まり15時間になりました。
桜便りが聞かれる頃、また東北で震災、多くの地域や人々が甚大な災害を受け
様子をニュースで見て知り、心が痛みます。

また、ロシアのウクライナ侵攻も取り返しのつかない程の被害をもたらし世界
戦争へと発展するのではないかという不安がどんどん大きくなっていくばかり
で、せっかくの快晴でも気持ちは全く晴れない今日この頃です。



さて、こちらの近況です。
カナダではほぼ全州で、オミクロン株の感染者がジワジワ増えている気配ですが
既にマスクは「着用するしないは自由」となり、屋内での飲食やイベント参加の
際のワクチン接種証明提示義務も撤廃されています。
個人的には、食料品を買いにマーケットに入る時など、必ずマスクは付けてい
ますが、もう80%の人はノーマスクです。
今後この措置が吉とでるか凶に転じるか…しばらくは今まで通り「蜜」を避け
「感染予防」を心掛けた暮らしを続ける必要があると思っています。

とは言うものの、私を取り巻く環境は超がつく田舎なので「蜜」とは無縁、人と
出会わず自由に散歩出来て、スーパーも週末以外は日中はガラガラ状態ですから
2020年の春から今まで「感染したかな?」なんて思う事は一度もなく過ごせ
ているのはラッキーだと感じます。

ワクチン接種も順調に進み、今は5歳以上も接種対象となっていて、ファイザー
かモデルナ社のワクチンならいつでも予約なしでも接種が可能です。夫も私も
ブースターショットといわれる3回目の接種を1月早々受けました。

今年に入り、海外からカナダへの渡航が自由にできるようになっていましたが
入国する航空機に塔乗する72時間内に受けたPCRテスト陰性証明が必要でした。
それが4月1日から、ワクチン接種2回終えていれば必要なくなると発表された
のです。

という事で、今まで日本へ一時帰国を待ち侘びていた人達が一斉に航空券を買い
求め始めました。日本へ入国の際はまだPCR検査陰性証明が必要ですが、それも
撤廃される日が近いのでは、と言う噂も手伝って、2年ぶり、3年ぶりに日本へ
一時帰国する人達がどんどん増えています。

かく言う私も、昨年受けた歯科治療の続きを受ける必要もあり、今秋の航空券を
買う事にしました。そこで驚いたのが料金です。昨年より約1000ドルアップ!
便数が増えれば変わって来るかもしれませんが、急いで買うことになったのには
理由あります。

実は4月下旬に、京都在住の二男家族がゴールデンウイークの休日を利用して
ロッキーに来る事になりました。それだけなら秋のチケットを早々に買わなくても
良いのですが、何と高校を卒業したばかりの孫がそのまま半年間残りたいと言い
出したのです。その子は小5になる春、同級生と一緒に2週間ほどですがロッキーへ
来た事がありました。あれから9年、彼の中でその時のカナダ体験が再訪を決断さ
せるほど魅力的なものだったのだと分かり、夫も私も喜んで孫の世話を引き受ける
ことにしました。

秋のチケットはその孫と一緒のフライトで日本へ帰ろうと言うことで、日程を合わ
せて買う事にしたのです。孫は大学受験をしましたがたった一校選んだ希望校は
不合格でした。一浪して再チャレンジすると決め、受験でネックとなった苦手な
英語を少しでも克服するために、英語環境で過ごし、理数科目はカナダにいても
予備校のウェブ授業をとることができると言うのです。

彼曰く、受検してみて分かったのは、思っていたよりリスニング、ライティング力
が必要でそれが身につけば来年は!と感じたそうです。
医療系を目指しているので理数科目は結構得意なようですが、今回は英語で完全に
大敗と言っていました。

こちらにはカナダ生まれの日本人が沢山います。彼らはみな、英語、フランス語
日本語も両親のお陰でパーフェクトに話せるというトリリンガルです。私は親しく
している友人の息子さん(かつて日本の英語学校で教えていた経験あり)に声をかけ
孫の家庭教師をお願いしてみました。高校教師の彼は夏は2カ月半、教師の仕事は
お休みなので、時間はたっぷりあると言う事で快く引き受けてくれました。

私の経験上、リスニングはネイティブの先生でもよいのですが、英語のみでコミュ
ニケーションを取りながら文法を学ぶのは、語彙力の乏しいうちは難しいので
日本語で説明が受けられると言うのはとっても強みなのです。他に、町が主催して
いる低料金で受けられる移民のための英会話クラスがあるので、参加したいと言っ
ています。

半年間という短い間に効果が得られる英語力がアップする学習法…果たしてどう
なるのか分かりませんが、私は孫がホームシックにかからず、ここで学習以外に
異文化体験をいっぱいして、なにか彼のより良い人格形成に役立つ事を得てくれれ
ば、と期待して、3度の食事と過ごしやすい住環境を与えてあげること、もう現役
引退して長らく立つので「感」が取り戻せるか、体力が続くのか、あれこれ不安も
ありますが、かわいい孫のために頑張りたいと思います。 

私の今の日常と言えば、年頭目標に揚げた「茶の湯」をもっと現地で広げる、は
オミクロン株の感染者蔓延で出鼻をくじかれ、独り稽古の日々です。
まあ、自由に使える時間は沢山あるので、遅い朝食の後の血糖値コントロールの
ためのウォーキング、パンを焼いたり、おやつのためのお菓子作り、食材を買った
ら下処理して冷凍したり…




ヨーグルトもジャムも手作り、とそれなりに何がしかやることがあり、気づけば夕食
の支度の時間、という日々です。日本では美味しいパンがどこでも買えるのですが
こちらでは町に一軒だけあるフレンチベーカリーのフランスパン以外は美味しいと
思って食べた事はありません。湯種パンを教えてもらってからというもの、厚切り
トーストが食べられるようになり日本人の友人たちにも沢山プレゼントして大好評
でした。



その後もう三度、請われて湯種パンの作り方を伝授しました。自分で試行錯誤して
完成させたレシピが、次々とまた別の人たちによって広がっていけば嬉しいです。

次の配信日は二男家族が滞在中の予定なので、すこし早めに記事を書いて予約配信
という事になりそうです。そのころにはロッキーもすっかり春、とは言えまだまだ
新緑の時期ではありませんが、ロッキーの春告草「クロッカス」はとっくに開花
しているでしょう。4月7日で移住してもう17年目を迎えます。

ではまた来月、お元気でお過ごしください。