カナディアンロッキーで暮らす

カナディアンロッキーで暮らす茶道とカルトナージュ愛好家の日々

2024 始まりました

2024-01-26 20:00:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン
        
No.235

みなさま、新年明けましておめでとうございます。
元旦に起きた能登半島地震、続いて羽田空港の航空機事故と年明け早々の大惨事に遠方の
地にいる身では細やかな金銭支援以外にできる事もなく心痛める日々を過ごしています。
被災された方々へ温かい支援が早く行き届きますように…。

約2ヶ月の日本在在を経て12月8日に帰国。年末まで-10℃以下になる日は少なく暖冬でし
たが、1月10日からやっぱりやってきました-30°C!最低気温-37℃と表示される夜もあり
ほぼ1週間は「家にお籠もり」の日々でした。

クリスマスイブにVictoriaから孫のSorataが帰省。長らく夫婦2人だけの年末年始を過ごし
ていたので3人暮らしは久しぶり。食事も2食で済ませていたのが朝昼晩作るようになり
一日中何かしら食べることを考える日々でした。驚いたのは彼は両耳にピアスを装着、左
の二つが化膿?しているみたいで、私は毎日その手当てもして10日後帰る頃にはなんとか
傷も癒えてきたので一安心。みんなやってるからという理由だったけれど、最初のピアス
は昨夏日本帰国中に父親に穴を開けて貰ったと聞いて「あらまっ!」そういえば彼の父親
も大学生の間は金髪&ピアス君でした。

20歳の食べっぷりはすごい!朝ごはん8時に食べても10時半ごろには
「お腹すいた~、なんか食べるものない?」
年子の男の子2人育てた経験ありの私ですがすっかり昔のことを忘れていました。
お米のなくなるスピードがめちゃめちゃ早かったのは覚えています。

日頃は自炊で週末に1週間分作って、ほぼ同じメニューで過ごすと聞いたので我家にいる間
は好きな物を食べさせたいと「今日は何食べたい?」と聞きました。
「じゅんばーのコロッケ」は上位に出てきて、これは息子が来た時と一緒でした。
楽しい3人暮らしはあっという間に終わり、SorataはまたVictoriaに戻っていきました。
一緒に過ごすのは去年6月末以来でしたが、すっかり大人びて(20歳になったんだし当前
だけど)ちゃんと目を見て話せるようなって、率先してお手伝いもしてくれる「役立つヤツ」
に変身していました。

Victoriaのステイ先は以前のホームステイ先のママのお母さん95歳のお家です。
同じ敷地内に長女が住んでいるのですがおばあさまは別棟に一人暮らし、Sorataはそこへ
おばあさまの夜の見守り役として無料で住まわせて貰っているのです。
2階の広い勉強部屋に専用バスルームとキッチン付き、を使わせてもらう厚遇を受けています。

おばあさまはとてもお元気で一人暮らしを望んでいらっしゃるため、日中はほぼ毎日朝から
夕方までヘルパーさんや身内の方々がお世話に来ているのですが、夜間はおばあさまひとり
になり、転倒や急に助けが必要になった時のために、Sorataは寝るときだけ彼女のすぐ隣の
部屋に降りて寝ています。

一度だけいつも朝早いおばあさまがキッチンにいないので様子を見に行ったら部屋で転んで
起きられなくなっていたので、すぐ起こしてあげて怪我もなさそうだったので近くに住む娘
さんに知らせて事なきを得たそうです。

一瞬911に電話しなきゃ!とドキドキしたのとその後学校に遅れそうになって急いで自転車
に乗ってバス停に向かうときにカーブでスピード制御できず転倒、顔面の半分を擦りむいて
怪我したと、ママに自撮りの画像を送って、それをママから私に…かなり腫れてて可哀そう
でしたが、大事にならずホントによかった!!

その後、家族揃ってのクリスマスパーティがあり、Sorataはおばあさまから
「いつも傍にいてくれてありがとう」と現金で100ドルのギフトを頂いたそうです。
おばあさまはヘルパーさんたちにも同じようにプレゼントをあげていたそうです。
私も年取っても元気だったら一人暮らしをしたい、と思っているのですが、みんなに見守って
もらえるようなチャーミング&少々は蓄えのある年寄りでいたい、と思います。

近況としては
寒波が去って少しづつ気温が上がってきたので、バンフの友人の誘いがあり「鍋パ」に参加。
シニアの友人カップル4組がバンフの公園にある屋外シェルターに集い薪ストーブで暖を取り
ながら、それぞれ調理した食材を持ち寄りストーブの上のお鍋に加えて温めていただくという
スタイルで楽しみました。


話題は「孫」。2月末にイギリスで初産を迎える娘さんのところへお手伝いに行くと言う
カップルに経験者の2カップルが色々とアドヴァイス。トロントとケベックでお産のお手伝い
経験をされた「じいじとばあば」のお話はかなり参考になることが多かったようです。

思い起こせば、息子2人の私も12年前にSorataの妹が生まれるときにお嫁ちゃんからお手伝
いを頼まれ帰国。
ちょうど福島の原発事故直後で帰国も危ぶまれましたがなんとか予定通り成田空港に到着
その時の異様な光景をいまだに忘れることはできません。
カナダからのフライトは300人以上乗れる機材に僅か30名いるかいないか。

東北大震災が起きてまだ3週間もたたない頃でした。成田上空に近づき機材が硬度を下げ始め
窓から見えた海を覆い尽くした漂流物!を見て背筋がぞ~っとしました、空港内の通路は
照明が半分以上消えていて薄暗く、到着フライトもあまりないのか入国審査場には人がほとん
どいない、今までに見たこともない閑散とした光景に起こった災害の大きさと影響を怖いほど
認識した瞬間でした。

Sorataのママは予定日から2日後、無事元気な女の子を産み、私はママが入院中の1週間
小2になったばかりのSorataの面倒を見て過ごしました。プールの送迎やご飯作り宿題の
お手伝い?
『宿題が終わらないとママの病院へ連れて来ちゃダメ』とママから言われていたので早く行き
たくて「じゅんばー嫌い」と泣きながら宿題に向かっていたSorataのことを懐かしく思い出
しました。

その時の孫も今春には中学生。数日前に私立中学の合格発表がありました。
私のカナダ暮らしはゆっくり過ぎている気がしますが、周囲はどんどん変化して行き、その
スピードに追いついていない自分がいます。
昨秋はマカオにいる長男家族に4年振りに会うことができました。コロナ前‘19秋に会って以来
だったので、孫のKafuがママの身長を越してもうすぐ私も追い越しされそうに大きくなって
いたのにびっくり。
会えなかった4年間って本当に長かったんだ!と思い知らされました。

4年前Kafuはまだ広東語で話したことをママが英語で私に伝えてくれていたのに、今回は英語
で直接コミュニケーションが取れるようになっていた喜びはなんとも大きいことでした。
Kafuと同い年の京都の孫Yuzuも毎日30分ネットで英会話の先生と話しています。
将来は3人の孫達が共通の言語「英語」で「カナダのじいじやばあば」の思い出話をしてくれる
のではないかと密かに思いを馳せています。

前回お話しした新しい股関節、正直言って違和感なく歩けるには至っていませんが杖は必要なく
雪道を転倒防止のアイゼンをつけた靴で歩いています。ゴルフシーズンが始まる4月末くらい
にはすっかり違和感もなくなり自分の脚として馴染んでいる事と思います。
帰国してすぐに「parking permit for people with disabilities」のカードをもらい車のフロント
に表示するとお買い物の時など一番お店に近い駐車スペースに停められるので、認定期間は
6ヶ月ですが雪がある季節の間は大変助かりです!

2024年、コロナから抜け出した途端にオーバーツーリズムといわれる日本ですが、さてどんな
風になって行くのでしょう。古巣の京都へ、また3月に短期間ですが帰る予定があり、しばらく
振りに日本で桜を見ることを楽しみにしています。

また次号で、お目にかかりましょう、お元気でお過ごしください。


2023 日本滞在記No.2

2023-12-08 12:46:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン
No.234

みなさま、こんにちは。

この記事は12月8日配信ですが、ちょうどカナダ帰国と重なるので11月26日まで
の様子を投稿することにしました。

京都、やっと朝晩例年通り冷え込んできたので紅葉が一気に進んでいます。
実は私、今とある病院の整形外科病棟に入院中です。
今回はここに至る経緯やカナダと日本の医療システムの違いなどお伝えしたいと思
います。

今春くらいから右の股関節に軽い痛みを感じるようになっていたのにも関わらず
今夏は普段通りゴルフも楽しみましたが、自分の判断でハーフラウンドは「歩き」
18ホールの場合は「パワーカートを使う」と決めていました。

自覚症状としては右側だけですが、自分で靴下が履けなくなった、足の爪が切れなく
なった、しゃがみ込む動作が出来なくなった、長く歩いていると股関節に鈍い痛みを
感じる、などなど、じわじわでてきて…
両側に人工股関節置換手術を受けた茶友がいて、彼女に何度か電話して色々教えて
もらい、股関節専門の先生を紹介していただけるように手配もしてもらっていました。

カナダの医療については以前も触れさせていただきましたが、最近の日本と一緒で
専門医の受診は家庭医からの紹介書と予約が必要です。急を要さない状態であれば
MRI、CTスキャンなど、高度な医療機器を使った診断の予約待ちが半端なく長い
のが問題です。その点、日本は家庭医からの紹介も精密医療機器での診断もかなり
スピーディーにことが運び、カナダのように半年とか一年先などと、予約したことも
忘れてしまうくらい待たされることなどあり得ません。ただし生死に関わる場合は
ヘリで設備の整った病院へ搬送してくれるのも無料ということもありですから一概に
システムの優劣はつけ難いところがあります。

この程度の痛みなら手術はまだ数年先、とか言われるのかも、と思いながら股関節の
専門医を受診したのが10月31日。ですがMRI画像を見た医師はその場で「右股関節
いつ人工関節に変えてもいい状態になってますね」とサラリと言ってのけました。
あとは私の返答次第。来年に先延ばしもできますが痛みは増すばかりで良くなること
は決してないと聞き、覚悟を決め「滞在期間中に手術とリハビリができるのであれば
宜しくお願い致します」という事になりました。

11、12月の先生のスケジュールは午後ほとんど毎日オペで空白がないような状況で
した。それでも私の帰国日を考慮してオペは20日、入院は19日ということに決まり
ました。

そこから、毎年帰国の度に購入している1週間乗り放題できるJR Passを早く使って
しまおう!と翌日から無計画に出かける事になり、1日目は名古屋の徳川美術館へ。
2日目は金沢に出かけお気に入りのお店で「お寿司」を食べた後、私は県立美術館へ
夫は撮影に。3、4日目、私はちょっと体調が悪くなり、風邪でも引いたらた手術
出来なくなるのでゲストハウスで休憩。元気な夫はカメラを持って早朝から四国
方面へ日帰りで2日間お出掛け。

5日目、元気を取り戻した私の希望で「長崎」まで1泊2日で遠出しました。
中学の修学旅行で一度訪れていた長崎ですが、ほとんど記憶になくて、特に行って
見たい!という目的もありませんでしたが一つだけ「美味しいカステラが食べたい!」
がありました。

九州新幹線「さくら」と長崎新幹線「つばめ」を乗り継いで4時間足らずで到着しま
した。まだ路面電車が活躍していて駅からホテルまで利用しました。長崎の印象は
海と山が迫り神戸を小さくしたような感じの街でした。
いつもならガイドブックで先に学習して出かけますが、今回のように調べもしないで
急に出かけると、ホテルに着いてから駅の観光案内所で貰った地図や案内パンフレッ
トなど広げてみた次第です。

幸い、お部屋が19階で眺望もよく大変居心地が良かったし、夫はすでに4日間出ずっ
ぱりで疲れていたのでしょう、気持ちよくお昼寝してしまって…起き出したのがもう
薄暗くなる頃でした。さあどこで食事をしようか、慌ててネットで見つけたのが江戸
街にある中華料理店でした。歩いて5分内だったので即決定!小さなお店でしたが
10分ほど待って直ぐに座れ食べログで高評価の料理を3つ注文。3種盛りの前菜は
ボリュームがあり評判どおり美味しくて大満足でした!


ホテルへ帰る途中、ど~ん、ど~ん、という音に驚いて空を見上げると綺麗な花火が
上がっているではありませんか!後で分かったのですが11/4、5と「Lovefes2023」
 秋の夜空の大花火大会が開催されていたのです。約30分、何発もの大型花火が連続
で打ち上げられ、長らく日本の華麗な大玉花火を観る機会がなかった夫と私は最後ま
で出島に近い川べりから見惚れていました。


花火を見た感動と余韻の中、ホテルに戻り、最上階22階の大浴場へ。これがこのホテル
を選んだ決め手だったので、夫婦(男女別ですが)でまったりと広々とした湯船に浸かり
露天風呂から長崎の夜景を眺め「あ~、これだけでも日本の旅気分を味わえるわぁ~」
と大満足でした。無論朝風呂も楽しみ食事つきプランだったので21階のこれまた眺望
の良いレストランでバフェスタイルの朝食をゆっくりといただき、またほっこり。

お部屋プランがシニア特典「朝食&レイトチェックアウト付き」だったので慌てること
もなく目的の長崎にしか店舗がない老舗のカステラ店へ出掛けました。歩いて15分位で
開店時間の10分前に到着したのですが、なんと早10人くらい並んでいるではありま
せんか!でも開店後は順調に進み、すぐに順番がきて、冷凍もできるので4箱ほど購入
することができました。


カステラを買ってホテルに戻る途中から雨が降り出し、あっという間に本降りになった
ので長崎市内観光は次の機会にしましょうとあっさり諦めて12時にチェックアウトして
そのまま路面電車で長崎駅へ。また「つばめ」と「リレーつばめ」「さくら」と乗り継
いで京都に戻りました。
そしてJR Pass7日目。また夫と別行動、彼は姫路へお城の撮影に、私は旧友と会うため
上京。行きは雲に隠れて見えなかった富士山、帰りはクッキリ姿を現してくれましたが
久々頂上付近に雪がありませんでした!

話は股関節の手術に戻ります。手術前日の午後入院、夜の食事は提供され、その後9時
から翌朝10時までは水分OK、その後はお水も飲めず…。翌日午後2時半に手術開始。
手術室までは看護師さんと歩いて行き、手術台にも自分で上がって横たわりました。
左手に点滴右手は血圧計、おでこには麻酔の効き具合が数値で表示される器具が貼り付
けられ、酸素マスクを付け終わったらす~と記憶がなくなり…

NZの茶友から届いたお花💕

名前を呼ばれて一旦覚醒し、私の顔を覗き込みながら執刀医の「無事終わりましたよ!」
という声を聞き「ありがとうございました」といった記憶はありますが、次に気づいたら
もう病室に戻っていました。それから翌日までの長い一夜は結構点滴や導尿といった管を
つけられ不快そのもので眠りも浅めでしたが、翌日午前中には導尿がはずれそこからもう
車椅子でトイレに行けるようになりました。


3日目から点滴のチューブが外れ、車椅子で自由に動けるようになり、4日目の午後から
は歩行器を使っての移動も許可され、今は6日目ですがすでに片杖を使って歩いています。
右脚は左に比べるとまだずいぶん腫れていますが左右の脚に均等に100%体重をかけて良い
のでかなりのスピードで回復できている実感があります。この調子なら通常2~3週間入院
のところもっと早く退院も可能かと密かに期待しているところです。

カナダの場合、人工股関節置換手術は一泊入院です。家で寝ていても病院で寝ていても回復
速度は殆ど変わらない?!いえいえ、術後の経過を体験すると丸2.5日の抗生物質や痛み止
めの投与がなければ相当苦しいのではと実感します。
在宅でもリハビリはフィジオセラピストが毎日訪問という形で可能ですが、周囲に家族が
いてくれるのも心強いけれど、術後の経過に関する専門の知識がないので、やはり患者自身
は不安なのではないかと思います。

そして大きな違い。日本では執刀医はたいてい外来で術前も患者と何度も接しているので
徐々に信頼関係が生まれ、術後も毎日病室を訪れ経過を見て縫合部位の消毒などしていただ
ける、なんて手厚いんだろう!と、感激です。日本の先生方は非常に忙しい、いえ、忙し過
ぎる、と感じながら、心から感謝しています。


次回の配信日は御影ですが、2024年1月の予定です。
みなさま、どうぞ良き新年をお迎えください。


今は日本(京都)のCanadian Rocky@Junkoでした。

Macauから日本へ

2023-11-19 21:15:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン

No.233

こんにちは。
今回の記事は日本からお届けしています。
昨年もほぼ同時期に帰国したのですが、今回は先にマカオ在住の長男家族と会って数日を過ごしてから日本に到着しました。
コロナの規制で4年ぶりに会えた孫は小2から小6になっていました!

カナダのカルガリー空港からバンクーバーに飛んだのですが、前日WEBチェックインを済ませていたので空港では受託手荷物
のタグをプリントアウトするだけで、セキュリティチェックもそれほど混雑しておらず、順調にゲートに行くことができました。
バンクーバーにも定刻着、乗り継ぎの関西空港行きフライトまで3時間近くあったのでラウンジで軽食をとりながら時間を潰しました。
最近日本行きはANAかJALを利用していたのですが、今回久しぶりにエアカナダで飛びました。理由は、単に運賃が一番リーズナブル
だったと言うことでしたが、受託手荷物は1つのみ無料。カナダ帰国時はどうしても荷物が増えるので追加料金$100は覚悟の上です。

昨秋も日本に帰国していますが、マカオはまだ海外からの旅行者を受け入れておらず、でもマカオ居民や在住外国人は海外へ出る事は
可能でした。ですが帰国時に2週間の隔離義務が課されていたため、ほとんどの人はマカオから海外へ出かけていませんでした。
それどころか1時間内でいける香港へすら出かけていなかったようです。
マカオも現在は全てが平常に戻り、以前にも増して韓国や中国本土からの観光客が増加しどこもコロナ前と同じか、さらに混雑していました。

今回関西空港到着が夕方で、最終目的地の香港へのフライトが翌朝だったため、空港近くのホテルで一泊しなければなりませんでした。
ホテル泊は問題なく、翌朝空港ターミナルへ余裕を持って出かけたのですが、最も驚いたのは、セキュリティチェック待ちの行列が何重
にも折れ曲がって、ものすごく長くなっていることでした。今までかなりの海外旅行経験をしていますが、こんなに長い列を見たのは初めて
でした。セキュリティチェックする空港職員の人手不足?旅行者の急激な増加?
原因はわかりませんが、出国手続きまで1時間以上かかった経験はありませんでした。

関西空港から香港はキャセイ航空でした。機材も新しく機内食もまあまあ。快適な4時の空の旅を終え、香港に到着。香港とマカオを
結ぶ「橋」が数年前に完成したので、息子夫婦が迎えに来てくれて、フェリーに乗らずに車でマカオへ移動しました。香港空港から
橋に出るところで一度チェックポイントがあります。下車しなくても車に乗ったままパスポートを見せれば通過出来ました。橋を走っている
間は「中国」ということで右側交通香港とマカオはイギリスとポルトガル統治の名残があり、左側通行。橋の前後で左右通行が切替わる
ので慣れないとドライブはちょっと面倒だと息子は話していました。



橋脚は海の真中に建っていて、2車線ですが交通量も少ないためドライブはとても快適30分ほどでマカオの国境に到着。そこでは海外から
の旅行者も一旦荷物を持って入国審査場へ向かいます。自家用車のマカオ居民、永住権保持者も一旦降りるそうですが入境手続きはとても
簡単なのだそうです。息子は永住権があるので車を別のところへ止めて入国審査場へ。今回はお嫁ちゃんが私と一緒に降りて案内してくれ
たので迷うことなく入境はスムーズでした。

帰りも香港まで車で送ってくれたのですが、マカオ出国の外国人は一旦下車して出国手続きが必要でした。居民の出国はIDを見せるだけで
簡単なのだそうです。荷物を持ってVISITORのラインに並び、パスポートに出国印を押してもらって、先に手続きを終えた息子の車に
戻って橋を渡りました。でも香港入境は車に乗ったままパスポートを見せるだけで通過出来ました。マカオの出入がもっと簡単になれば
橋の利用も増えると思いますが、フェリーも減便になってはいても運行していて、暫くは両方の手段での入境が続くようです。

さて、コロナの影響で4年振りとなった孫との再会、小学2年生だった彼は今6年生。身長もグンと伸びて小柄なママを追い越していました。
空手のクラスを続けていて、今度は黒帯にチャレンジするそうで、華奢だった体もすごく逞しくなっていました。何より嬉しかったことは
英語で授業をするカトリック系の学校なので今回孫とは英語で会話ができました!4年前はまだ広東語でママの通訳が必要だったのに、今回
はひとりでホテルを訪ねてくれてラウンジで一緒に食事をしたり、プールに泳ぎに来てくれたり、彼と触れ合う時間が増えてとても嬉しい
バァバでした。



コタイ(新市街)にあるマリトット系のホテルに4泊しました。息子が仕事の関係でよく利用するらしく、お部屋は最上階の眺めの良い
お部屋にアップグレードされ、マーケティングマネージャーからメッセージとWelcome サービスで果物やスイーツが用意されていました。                                                                                                   
クラブラウンジで、朝食・アフタヌーンティー・カクテルタイムと呼んでいますがディナーと言える十分な料理とお酒やデザートが用意されて
います。そのほかの時間もラウンジはいつでも冷めたい&温かい飲み物とスナックが用意されていてホテル直結のGalaxcy  Resortsのショッピ
ングモールを見て歩いた後など、ラウンジで冷たい飲み物をいただいてお部屋に帰り、少しお昼寝…という、カナダでも日本でも味わえない
優雅で贅沢な時間を過ごしました。


マカオへ行くようになってもう13、4年経ちますが、旧市街はあまり変わらないのに比べ、新市街の発展ぶりには目を見張るものが
あります。新しいホテルがどんどん建ちそれらはリゾート開発グループごとにブリッジでどんどん繋がれていきます。最近出来た
サンズグループの最新ホテルRondonerはParisianというホテルの真ん前にできました。
Big Benと呼ばれる有名なイギリスの時計台を模した大型ホテルとショッピングモール道路を挟んで向いには1/2サイズのエッフェル塔
と巨大ホテル&ショッピングモールが建ち、そこと繋がるのはベネチアの運河が流れるショッピングプロムナードと巨大ホテルという
マカオならではの摩訶不思議な世界が広がっています。ちなみに私は泊まったGalaxcy グループの6つのホテル郡は約7万5,000平方
メートルという広大な敷地面積をもち、プールの広さは世界一だそうです。

次回は日本滞在のあれこれを、お伝えすることになります。
数日前から京都に滞在していますが、周囲の社寺仏閣のお庭はまだまだ青紅葉。哲学の道に近いところに滞在中なので市バスに乗ると
海外からのツーリッストで混み合っています。もうすっかり元の京都の賑わいに戻っています。

ではまた来月。






ロッキーはもう秋 

2023-11-19 20:52:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン

No.232


こんにちは。
今夏も、暑~い!と感じたのは僅か4、5日だったカナディアンロッキーです。
日中30℃越えになっても木陰に入ると涼しいので熱中症などにはなりません。
17年間日本の夏から遠ざかっているので今や38℃がどれくらい暑いのか思い出せない、それどころか完全に体が
寒冷地仕様になっている気がします。冷下35℃の朝でも、近年は驚くことなくトイレまで暖か~い家の中で上手
に1日を過ごす方法を身につけています。ガレージ(ここでさえ暖房効いています)に置いている冷凍庫内を掃除
するのもこんな日です。冷凍庫の中身を外に出しても冷凍は緩まない、だって冷凍庫内より外の方が冷たいのですから!

もう秋、と書いたのはすでにアスペンの葉が黄葉し始めているからです。通常ロッキーの黄葉真っ盛りは9月中旬から
20日ごろです。8月20日過ぎた頃からナナカマドの実も急に赤く色づき始めました。日暮も徐々に早くなり、夏至の
ころは11時前まで明かるかったのに今は9時前には薄暗くなってきました。

ロッキー周辺ではありませんが、BC州ケローナやノースウェスト準州のイエローナイフ周辺で起きている山火事がかなり
広範囲に及んでいます。イエローナイフの住民22000人全てに避難命令が出て、実は我家も明日からのオーロラ鑑賞
ツアーに出かけるはずでしたが諦めなければなりませんでした。鎮火まで相当な日数がかかりそうで、10月半ばには道路
が凍結する可能性があるし、もちろん冬季は車で行くことができなくなるので再プランは来春4月半ばごろの雪解けを待っ
てからになりそうです。

今夏は6年ぶりに国境を越えモンタナ州ハングリーホースで暮らす友人家族を訪ね、ハックルベリーピッキングを楽しんで
来ました。久しぶりだったのでグレーシャーナショナルパーク内にあるGoing Sun Roadを通過して…とプランしていること
を友人に話すと「通過するには予約を取らないといけない」と聞きびっくり!当然ですが、WEBサイトで調べたら予定の日
全く予約はとれませんでした。

昨夏はまだ移動制限が残っていたりしましたが今夏は何の制限もなく、丸3年間コロナ禍で動けなかった人たちが一気に
バケーションに出かけているようでカナダもアメリカもキャンプサイトは全て空きなし、ホテルの料金も高騰。

モンタナでいつもカルガリーから同行してくれていた友人夫妻と4人で利用していたモーテルですが、以前は2ベッドルーム
で180ドルだったのが、今年は何と390ドルと異常な値上がり&7~8月はほぼ満室。
これを知った時はモンタナ行きは諦めようかと思ったくらいでした、が、友人の計らいで敷地内にある、娘さんのために建て
た小さなキャビンを提供してくれると言うので、ありがたくお言葉に甘えました。

 


日本では歯のインプラントは保険適応外の治療ですが抜歯などは保険適応となるのでカナダでインプラント治療を受けるのと
日本で同じ治療を受けるのでは多少なりとも治療費に差が出ます。住民票が日本のどこかの市町村にあれば国民健康保険が
いただけるので日本であれこれ治療を受けられるのは、医師の説明も日本語なのですんなり理解できますし、両国の良いところ
を利用出来る我々は本当にありがたいと感じています。

住民票が日本にあると多少税金の支払い義務は生じますが、それには関わらず医療に関してはたくさんの恩恵が受けられる
と感じています。カナダには市民検診などというものはなく、患者は何か気になることなどあれば、主治医に状況を説明して
専門医の診察を受けられるように予約してもらいます。受診科にも寄りますが、緊急性がないと判断されればMRIなど半年以上
待たされることなど当たり前、となっています。

その間に病気が進行してしまうのでは?とずっと心配するくらいなら、日本でさっさと家庭医に相談して大きな病院や専門医を
すぐに紹介してもらえるほうが安心!と言うことで、帰国のたびにまとめてあれこれ受診する、ということに繋がっていると言
うわけです。

一方、カナダの永住権があると言うことで、日本に短期で滞在中は免税で色々物が買える、と言うメリットもあります。5500円
以上のお買い物に対してという制限はありますが、一年分を買い貯めてカナダに持ち帰るということで、かなり有効に利用させ
てもらっています。

JR Passのことは以前書いたと思いますが、これもかなり有効利用しています。
今秋は円安なので去年よりも随分買いやすい値段になっています。どのように使うか、いつも日本に行ってから考えることにして
いますが、もう昨年のような旅行支援は無いと思いますが、実家のお墓参りや、久しぶりに山陰か北陸で「かに」と温泉を楽しむ
ために利用できれば嬉しいなぁと思っています。

冒頭で、すでに黄葉が始まっていると書きましたが、今年は何もかも少しづつ早く動いているような気がします。春が訪れるのは
ちょっと遅かったのですが、初夏に咲く高山植物は2週間くらい早くから咲き始め、モンタナのハックルベリーも同じく8月を待
たずに熟していました。そして今は足早に秋が訪れようとしています。

ここ数年、7月~8月にかけて山火事の影響で煙害が多発しています。山火事の主な原因は落雷です。雨が少なく乾燥しているところ
へ落雷があるとすぐに枯れた木々から発火し、あっという間に燃え広がっています。近年はパインビートル(松食い虫)にやられて
立ち枯れた木々が目立ちます。

山火事が起きれば松食い虫の入った木々は燃えて虫も一緒に消滅するので、悪いことばかりではありませんが、これ以上地球温暖化
が進めば、この先一体カナダの森はどうなるのか、この素晴らしい自然環境を次の世代に繋げていくために、今我々が出来ることは
なんなのか、深く考えさせられます。

次号は、また日本(京都)から発信することになります。以前にもまして海外からのツーリストが増えている京都は、一年経って
どのように変わっているのか。在カナダ17年で、かなりカナダナイズドされた私の目から見たり感じたことなどお伝えしてみたい
と思います。

そうそう4年ぶりにマカオにいる長男家族を訪ねることができるので、孫に会えるのがとっても楽しみです。最後に会ったのは4年前
の‘19。小2だった彼もすでに小6。あの頃のように手を繋いでくれないかもしれないし、ぎゅ~とハグも出来るかどうか…
そう思うと今からウルウルしてしまうバァバです。

Busy Summer

2023-11-19 20:09:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン
#231




こんにちわ。
朝晩たまに10度以下になることもありますが、本格的な夏を迎えたカナディアンロッキーです。
日中は30℃になる日もありますが、木陰に入ればそこはまるでエアコンが効いた部屋のように
涼風が吹いています。そんなの信じられないですか?でも本当なのです。

17年間、一度も真夏の日本に帰っていないので、その暑さがいかほどかすっかり忘れてしまって
いる気がしますが、夜9時こちらで観られるTV Japanのニュースは日本の正午のニュースとなる為
大抵どこかの地方が40℃越え...熱中症に十分ご注意を、とか、我慢せずエアコンを使いましょう!
といっているのを聞くと今更ながら『カナダ移住は暑さに弱い我々(夫婦)にはベストな選択だったね』
とうなづき合う今日この頃です。

コロナで丸3年間動きが止まっていたツーリズムがここへきて一気に大爆発!です。
トランツカナダハイウェイ(カナダの東西を横断している無料の高速道路)は常に車が連なり、たまに
道路補修工事で片側車線になったりすると10kmほどの渋滞がすぐ生まれ、大きなキャンピングカーが
連なっています。
隣町のバンフへ行くと歩行者天国になっているメインストリートBanff Avenueは銀座並み?(表現が古い
ですね)に混雑しています。

残念なことに、日本からの観光客は今のところほとんど見られません。アジア方面ヨーロッパ、オセアニア
からからはコロナ前にも増してツーリストが増加しているように感じますので、円安の影響が大きいの
かも知れませんね。航空券は以前と比較すると1.5倍になっているし、ホテルの宿泊料金も同じく、いえ
それ以上に高騰しています。

タイトルにした「Busy Summer」は、久しぶりに「マスクもなし」「人との接触がどうのこうの」って言わ
ないですむ、本当に自由な行動がとれるようになったことで今まで抑えていた人との交流が一気に始まり
ディナーにお呼ばれ、バックヤードでBBQやら、グループでハイキングやら...週に1、2度はソーシャルで集う
事が増えその合間にゴルフや茶道のお稽古、ご近所のワンコのお守り、と一日中何も予定なしでのんびり過ごす
ことが出来る日はほとんどない状態です。

コロナの最中は、食後の1時間散歩以外は家で過ごす事がほとんどだったのであれこれ食事やデザート、パン作り
など、時間をかけてやることにささやかな喜びを見出していたのに...今は手短に作れる料理を選んでいる自分が
いるので、変われば変わるものだと(笑)

我が家の恒例行事の一つ「ハックルベリーピッキング」今夏は頑張ってモンタナへ出かけます。いつも同行して
くださるご夫妻は今年不参加となり、我々だけですが6年ぶりに車で国境を超えていってきます。現地在住の
友人情報だと、すでに標高の引くイチコロでかなり収穫できているとのこと、とても楽しみにしています。

今現在のロッキーは、州の北東部辺りで起こっている火事の煙の影響で山の景色が殆ど白い靄に包まれて見えない
状態です。昨夜は結構雨が降ったにも拘らず、今朝も煙は消えておらず...風向きにより、火事独特の煙の匂いまで
漂ってきます。この山火事、ひとつだけ良いことがあります。近年パインビートル(松食い虫)が増え続けて枯れる
松の木が増加していますが、この山火事によって松食い虫が駆除されているのです。

乾燥から起きる自然発火の山火事、近くに民家もないので消火活動も行わず、自然鎮火を待つということで、近年は
毎夏の煙害がロッキーの「夏の風物詩」になり始めているのかと思うと、私には全く受け入れ難い事ですが、カナ
ディアンたちはあまり問題にもせず受け入れている感ありなので、寛大なんだか無関心なんだかわかりません。
どんなにスモーキーでも、雨さえ降らなければ昼間っからテラス席で大ジョッキでビールを飲みながら楽しそうに
歓談している彼らがいます。

余談ですが、先日ちょっと歯茎が腫れていることに気づき、放って行かない方が良いと思い歯科予約を取るため電話
しました。ところがいつもお世話になる医師はバケーション中とのこと。お陰でやっと診てもらえたのは10日後
でした。もう抜歯してインプラントにした方が良いということで、専門医の予約を取り直そうとしたら、なんとその
医師はひと月のバケーションに入るため、予約できるのは限られた日にちか、好きな日にしたければ8月中旬以降に
なると言うではありませんか。

日本のお医者様を何人も知っていますが、そんなに長期休暇をとっている医師はほぼいないような気がします。でも
今は時代が変わっていて、日本の医師も欧米並みに長期休暇を取るようになって来ているのでしょうか?患者にとっ
てはあまりありがたくない医師の長期休暇ですが、ずっとストレスを抱えっぱなしで働きづめの先生より、休暇をとって
リフレッシュして現場に戻ってバリバリ働いていただく方が良いのかも...。

去年から私よりかなり年上のレディースたちと週一回9ホールのゴルフを楽しんでいます。80歳超えてもなお、パワー
カートは使っていますがプレーを楽しむ彼女らをみていると、自分も後もうしばらくは楽しめるかな、と元気をもらって
います。

ではまた次の号でお元気でお過ごしください。